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人類の『未来』をつくる、「脳」と「心」と「精神」のメカニズム

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脳科学、心理学、精神医学――切り口は違うが、どれも「人の心のしくみを知る」学問だ。 精神活動や知的生産活動とは、突き詰めれば「約1000億個の生体回路とその100倍の数の接続点を…
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2020年12月の記事一覧

きょうは よみまがちいの おなはしをしよう

きょうは よみまがちいの おなはしをしよう

Typoglycemia(タイポグリセリア)と呼ばれる、最初と最後があっていれば意味が通じるという現象があります。

たとえば、

きょうは たのいしことがあった。のみかいである。ぶちょうのおなはしをきくのは、ただただめどんうだったが、となりのえみちゃんがふぉろーしくてれたので、なんかとなった。そのご、にじかいでは、かおらけにいって、えみちゃんとうたったりおどったりと、われをわれすてたのしんだ。

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「未完成」を力に変える工夫 ツァイガルニック効果の活かし方とは

「未完成」を力に変える工夫 ツァイガルニック効果の活かし方とは

「キリの悪い状態って気持ち悪いな。でもこの感情は使い方次第かも?」

自分の集中力や関心の力の強さについて考えていた時に知ったのが「ツァイガルニック効果」という言葉。これは心理学的なある現象のこと。この心理効果はうまく使えば、自分の行動をより生産性高い行動につなげられる可能性があります。

そもそもこの効果はどういったものなのか、その活かし方について考えます。

「ツァイガルニック効果」とは?ツァ

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性格が明るい人ほど成功する心理学的な理由

性格が明るい人ほど成功する心理学的な理由

性格が明るい人は成功しやすい性格の明るさは本当に人生にとって得なのでしょうか?

ビジネスマンを対象に行われた心理学研究によると、この答えは Yes です。性格が明るい人がチームに入ることによって職場の仕事がはかどるようになるのです。

それゆえに性格の明るい社交的な人は昇進しやすい傾向があります。

社交的な人ほど早く昇進するクウェート大学のヒューダ ハッサン博士は、性格が明るい人の方が仕事の昇

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子どもの感情と社会性を育むSEL(浜名真以:洗足こども短期大学専任講師)#私が安心した言葉

子どもの感情と社会性を育むSEL(浜名真以:洗足こども短期大学専任講師)#私が安心した言葉

SEL(ソーシャル・エモーショナル・ラーニング)と呼ばれる心理教育プログラムをご存知でしょうか?
少し前に、ノーベル経済学賞を受賞したヘックマンは「非認知能力」という概念を提唱し、幼児教育がその後の学力だけでなく所得や生活に影響すると提起しました。
日本でも、『学力の経済学』(中室牧子、2015)がベストセラーになったこともあり、「非認知能力」が注目されました。
一方で、諸外国ではSELは「非認知

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心理学は学問だから占いや魔術と混同しないで欲しいという話

心理学は学問だから占いや魔術と混同しないで欲しいという話

●魔術師さんの仕事kwsk心理職としては今更ながらのお話ではあるのですが、ここ最近の実体験から改めてここはお伝えしておくべきかと思い、筆を取りました(Apple Pencilね)。

ココナラ、Coubicでオンラインカウンセリングサービスを提供したり、SNS上でメンタルのケアについて情報発信をしているのですが、時々不思議なご職業の方々にフォローをいただく事があります。こないだ驚いたのは「白魔術師

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「内輪」を非難することばに感じること

「内輪」を非難することばに感じること

「内輪」のことを非難することばと出会った時、淋しい気持ちになります。

そもそも、「内輪」というのは輪の大きさによって範囲が変わるものです。日本語でやりとりしていることは、海外から見るとそれは「内輪の話」です。日本と中国、あるいは韓国などの間で起きる議論は、南米に住む人から見れば「内輪の話」という認識なのかもしれません。SNSの「輪」の中で「内輪」を非難することは、それをするだけもったいないような

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