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#村上春樹

春のみみずく朗読会、雑誌掲載(「新潮」2024年6月号)(毎日読書メモ(536))

春のみみずく朗読会、雑誌掲載(「新潮」2024年6月号)(毎日読書メモ(536))

2024年3月1日、早稲田大学大隈記念講堂で開催された、「早稲田大学国際文学館主催 村上春樹ライブラリー募金イベント Authors Alive!~作家に会おう~特別編 『村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会』に行ってきた、その時の記録が雑誌に掲載された。

「新潮」2024年6月号、創刊120周年記念号でもあり、川端康成文学賞発表業でもあり、そこに「春のみみずく朗読会」特集をつけ、当日読まれ

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村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会

村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会

2024年3月1日、早稲田大学大隈記念講堂で開催された、「早稲田大学国際文学館主催 村上春樹ライブラリー募金イベント Authors Alive!~作家に会おう~特別編 『村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会』に行ってきた。

イベントの開催について友達が教えてくれて、速攻申し込み。というか、詳細を知らないままサイトにアクセスしたら、早稲田大学国際文学館 村上春樹ライブラリーへ寄付して、その返

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吉本ばなな『ミトンとふびん』(毎日読書メモ(503))

吉本ばなな『ミトンとふびん』(毎日読書メモ(503))

吉本ばなな『ミトンとふびん』(新潮社)を読んだ。久しぶりの吉本ばなな。
同世代の人が、粗削りな文章なのに、なんでこんなに人の心を打つ小説を書けるのだろう、と、驚いていた若い頃、デビューしたての吉本ばななの本を新刊が出るたびに買い、何回も読んだ。『キッチン』、『うたかた/サンクチュアリ』、『哀しい予感』、『TUGUMI』、『白河夜船』、どれも単行本を初版で買い、引っ越しの時も持ち歩き、今でも我が家の

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村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(毎日読書メモ(426))

村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(毎日読書メモ(426))

『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997-2011』(文藝春秋、のち文春文庫)。

世界の色々なメディアで発表された村上春樹インタビューの集大成。企画を立てた編集のオガミドリさん(として昔よくエッセイに出てきた)の病気の話を後書きで読んで切ない。広告批評の島森さんも亡くなってしまったし。長いタイトルだが、この通りのことを何回もインタビューの中で述べていて興味深い。タイ

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村上春樹『羊をめぐる冒険』(毎日読書メモ(421))

村上春樹『羊をめぐる冒険』(毎日読書メモ(421))

村上春樹の『羊をめぐる冒険』(講談社→講談社文庫)、村上春樹作品の中でも一番再読回数の多い作品かもしれない。1983年、『1973年のピンボール』が講談社文庫に入った時に村上春樹の小説と電撃的に出会い、慌てて『風の歌を聴け』を読み、当時まだ文庫化されていなかった『羊をめぐる冒険』を単行本で買い、上下巻に分かれて刊行された文庫本もその後買って、図書館みたいな透明シールでカバーして、それを持ち歩いて読

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舞台「エレファント・バニッシュ」@世田谷パブリックシアター

舞台「エレファント・バニッシュ」@世田谷パブリックシアター

2003年と2004年、サイモン・マクバーニー演出の演劇「エレファント・バニッシュ」が世田谷パブリックシアターで上演された。村上春樹の「象の消滅」(短編集『パン屋再襲撃』所収)と「パン屋再襲撃」(同)と「眠り」(短編集『TVピープル』所収)の3作を原案としていて、大好きな高泉淳子が出演しているので見ない選択肢はなかった。そして、ブレイク前の堺雅人に感銘を受け、吹越満もこの舞台をきっかけにソロ舞台ま

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村上春樹・川上未映子『みみずくは黄昏に飛びたつ』(毎日読書メモ(319))

村上春樹・川上未映子『みみずくは黄昏に飛びたつ』(毎日読書メモ(319))

川上未映子 訊く/村上春樹 語る『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社、現在は新潮文庫)についての簡単なメモ。帯に書かれた「ただのインタビューではあらない」が好き。

川上未映子による村上春樹インタビュー読了。『騎士団長殺し』のネタバレばりばりなので、未読の人は注意。
わたし、時々村上春樹のどんなところが好き?、と尋ねられ、うまく答えられない。小説の感想とかも言えない、書けないのだが、ただ、ひたすら

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名刺がわりの小説十選(毎日読書メモ(305))

名刺がわりの小説十選(毎日読書メモ(305))

ついこの間、Facebookでやったブックカバーチャレンジで7冊の本を選んだ経緯をまとめたばかりだが(ここ)、最近Twitterでよく「#名刺がわりの小説十選」というのを見かけるので、また、選んでみたくなった。直感で選ぶ。勿論十選では選びきれないので、何回もやるかも。
トップ画像は吉行理恵『小さな貴婦人』が最初に新潮社から単行本で刊行されたときの表紙(葉祥明)。

吉行理恵『小さな貴婦人』
松家仁

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【7日間ブックカバーチャレンジ】(毎日読書メモ(300))

【7日間ブックカバーチャレンジ】(毎日読書メモ(300))

2年前、コロナ禍で急に巣籠り生活になった頃、SNS上で色々なお題とか、バトンみたいなものが流行った時期があった。人と交流するよすがとして何かテーマを決めて話をする、みたいな。その中で回ってきた【7日間ブックカバーチャレンジ】の記録。本の表紙だけを投稿して、他の人を紹介する、という趣旨だったが、どんどん話が長くなっていった。

1日目:今日ご招待するのは、〇〇さんです。わたし自身は、今日はベタな一冊

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わたしの本棚、自宅編(毎日読書メモ(282))

わたしの本棚、自宅編(毎日読書メモ(282))

わたしの本棚、前回(ここ)は実家で塩漬けになっていた本の写真だったので、今日は自宅で、カバーかけてない本の多そうな場所を撮ってみました。
今の家に引っ越した時に本を並べて、それから入れ替えてない本が多いので、たぶん15年位このラインナップで頑張ってます。
傾向が大体見えて、
村上春樹 付随してレイモンド・カーヴァ―
ディック・ブルーナ
谷川俊太郎
サンリオ
岩波少年文庫

辺りが見えてきますね。

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わたしの本棚(毎日読書メモ(277))

わたしの本棚(毎日読書メモ(277))

お題を見てやりたかった「わたしの本棚」、自宅の本棚がかなりカオスになっているのと、書店のカバーのかかっている本が多くて、写真を撮るとなるとカバー外して並べなおさないといけない状況で、そのまま撮影できない本棚を「わたしの本棚」と名乗っていいのか?、と葛藤して結局写真撮れず。
で、実家に来て、残っている本を見ていたら、写真撮れそうな感じに本が並んでいたので、撮ってみた。
30年近く塩漬けになっていた本

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毎日読書メモ(188)初めて読んだ村上春樹は「シドニーのグリーン・ストリート」だった

毎日読書メモ(188)初めて読んだ村上春樹は「シドニーのグリーン・ストリート」だった

昨日、サントリーホールで、クリスチャン・ツィメルマンのピアノリサイタルを聴いた。2019年の秋に、ブラームスのピアノ四重奏曲を演奏したコンサートから2年、ようやくまたツィメルマンが日本に来てくれた。
曲目は、J.S.バッハのパルティータ第1番と第2番、休憩の後はブラームスの「3つの間奏曲」、そしてショパンのピアノ・ソナタ第3番。ピアノの色々な姿を見せてくれる、心躍る演奏会だった。
ブラームスの「3

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毎日読書メモ(138)「BRUTUS 村上春樹さん、今日は何を聴いているんですか?  聴く。観る。集める。食べる。飲む。編」

毎日読書メモ(138)「BRUTUS 村上春樹さん、今日は何を聴いているんですか?  聴く。観る。集める。食べる。飲む。編」

予定調和。金色の「BRUTUS 村上春樹さん、今日は何を読んでいるんですか?」に続き、銀色の「村上春樹さん、今日は何を聴いているんですか?
 聴く。観る。集める。食べる。飲む。編」。

今回の特別寄稿28Pは、「続・古くて素敵なクラシック・レコードたち」。

シェーンベルク「三つのピアノ曲」作品11、シューマンピアノ協奏曲、ドヴォルザークピアノ五重奏曲、ベルゴレージ「スターバト・マーテル」、モーツ

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毎日読書メモ(129)「BRUTUS 村上春樹さん、今日は何を読んでいるんですか?」

毎日読書メモ(129)「BRUTUS 村上春樹さん、今日は何を読んでいるんですか?」

早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)開館記念なのか? 「BRUTUS」10月15日号と11月1日号で村上春樹特集。今号は「読む。」、表紙は、村上春樹ライブラリーの階段にたたずむ村上春樹72歳。

「何を読んでいるんですか?」インタビューが1ページ。その後、「村上さんが手放すことのできない51冊の本について」特別寄稿28ページ分。すごく変わったセレクション。読んだことある本は2冊しかなかった

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