マガジンのカバー画像

反響が大きかったもの

59
これまでの記事のなかから、反響が大きかったものを集めました。 スキが多かったもの、コメントをたくさんいただいたもの、ビュー数が多かったものを中心に選んでいます。
運営しているクリエイター

#日々のこと

おまもりチーク

おまもりチーク

わたしがチークブラシを握ると、娘たちが寄ってくる。

朝、彼女たちが起きる前にお化粧を済ませておくようにはしているけれど、ときどき寝坊してしまう。とくに春休みになってからは。

去年の春、マスク着用が自由化されたことを受け、チーク(頬紅)を新調した。

シャネルの定番品「ジュ コントラスト」。発色がよく、ささっと撫でるだけでも頬が色づくので重宝している。手持ちのチークのなかでメインを張る存在だ。

もっとみる
最近読んだ本たち(気ばかり走った12月分)

最近読んだ本たち(気ばかり走った12月分)

年が明けた。時が過ぎるのは早すぎるといつもぼやいている私は、年末が近づいた頃からへんに開き直ってしまっていた。「まあ、もうすぐ2024年になっちゃうよ。しゃーない」。そう思っていたので、年越しは落ち着いて迎えられた。よかった。

ただ、12月は忙しくて気が急いてしまい、あまり本が読めなかった。

『悲しみの秘儀』 若松英輔

悲しみにフォーカスしたエッセイ集。11月に義父を亡くして、ぼんやりとした

もっとみる
誰かのために楽しく生きる

誰かのために楽しく生きる

最近、毎日がそこそこ楽しいなあ、と思いながら暮らしている。ここのところアップしている記事も、幸せに関するものが多かった。

なんだかんだで日々はあわただしいし、思わずうーんと渋い顔をしてしまうような出来事はたくさん降りかかるし、悲しいこともちょくちょく起こる。親しい人との別れもあった。

それでも、昔よりは小さな幸せを見つけるのがうまくなったと思うのだ。丹精こめて、というほどではないにしても大切に

もっとみる
優美なあの子がやってきた

優美なあの子がやってきた

12月に入った。娘たちへのクリスマスプレゼントを用意する時期だ。彼女たちのリクエストは定まっているので楽なもの。一方、私には自分自身にプレゼントを買う習慣もある。そちらをなににするか、11月末はずっと悩んでいた。

そして、とうとう購入した。都合により、早い手配となった。

「Caran d'Ache」のエクリドールという筆記具ラインから、日本限定柄「ビクトリアン」を選んだ。

取り扱いのある店舗

もっとみる
素朴なことばに勝るものはない気がする

素朴なことばに勝るものはない気がする

次女(6歳)が口のまわりをバターでべとべとにしながら興奮している。大好きなマドレーヌとフィナンシェをじいじが持ってきてくれたのだ。

昨日、長女が発熱したとのことで、迎えを要請する幼稚園からの電話が入った。あわてて迎えに行き、元気でぴんぴんしている次女もついでにピックアップ。

小児科で長女を診てもらったところ、インフルエンザもコロナも陰性との検査結果が出た。帰宅してほっとしていると、私の父がお菓

もっとみる
幸せはもう寒さに隠れてはいないから

幸せはもう寒さに隠れてはいないから

子どもの頃によく訪れた祖父母の家には、使っていない火鉢があった。中ほどが丸く膨らんだ樽のようなフォルムがなんだかユーモラスでかわいらしかったのを憶えている。炭火をおこすとかいう、その使い方を教わったときは驚いた。「え? そんなことであったかくなるの……?」。

ファンヒーターやこたつのあたたかさよりも、ずっと頼りなさそうに思えた。?? それってほんとうにあったかい? 祖父母の家は古く、寒かったから

もっとみる
きれいごとの効能

きれいごとの効能

「ん? そいつぁ聞き捨てならねえな!」。思わず、時代劇に出てくる人物みたいなセリフを口にしそうになった。

ちょっと単価の高い喫茶店でコーヒーを飲んでいたときのこと。私は人と待ち合わせをしていて、コーヒーの値段にそわそわしながらカップを持ち上げていた。お、お高いわ……。

近くのテーブルに大きな声で話す男性がいて、いやでも会話の内容が耳に入ってきた。

「世の中の人間は80%がアホ。そのアホをどう

もっとみる
子育てのステージチェンジを実感した一泊旅行

子育てのステージチェンジを実感した一泊旅行

家族4人で滋賀県へ一泊旅行に行ってきた。大阪に住む私たち家族にとって、滋賀はとてもいいショートトリップ先だ。

今回は、午前中に家を出た。車中で歌いながら滋賀方面へ。ちなみに、双子の娘たち(6歳)がずっと歌っていてくれたのはいきものがかりの『笑顔』。

お手洗い休憩に寄った菩提寺パーキングエリア(上り)。信楽焼の親子たぬきが出迎えてくれる。娘たちがよちよち歩きだった頃にも来たことがあるのだけれど、

もっとみる
巾木に見る「神は細部に宿る」

巾木に見る「神は細部に宿る」

ひねくれ者の私は、ずっと疑問に思ってきた。爪や髪など、体の末端がきれいな人がほんとうの美人だとか、物事は細部にまで魂をこめて仕上げてこそ素晴らしいものとなるとか、その手の話を。

いまいち因果関係がつかめなかった。「細部の美しさが全体美をつくる」。なぜ?

爪や髪に意識を行き届かせる人は、美しい人というよりは「ある程度、時間に余裕がある人」を意味している気がしたのだ。多忙で爪にまで手をかけられない

もっとみる
いつかオイスターバーで泣く日

いつかオイスターバーで泣く日

オイスターバーで泣いてしまう自信がある。

私の一日は、朝6時にスタートする。双子の娘たちが起床する前に、雑務をこなしておきたい。

その日のタスクを確認してから、お化粧とヘアアレンジを済ませる。外出の予定がある日もない日も、身支度は整えておきたい派。いろいろな音声配信を聞きながら、朝食の用意もする。余裕があればエッセイや短編小説を一篇、読む。

夜は、娘たちといっしょに雑魚寝スタイルを取っている

もっとみる
ノート道を究めるのも楽しそうだと思った週末

ノート道を究めるのも楽しそうだと思った週末

noteではなく、また文房具のノートの話。

持ち歩き用のノート選びで悩んでいる、という記事を以前書いた。

何人かの方におすすめを教えていただき、いくつかの店を回ってきた(教えてくださった方々、ありがとうございました!)。

目がしょぼしょぼしてしまいそうなくらいたくさんのノートを見比べ、この2冊を買って帰ってきた。

エトランジェ・ディ・コスタリカの罫線ノートと、NOLTYのノート(アシンメト

もっとみる
雪景色のメールに返信したから今がある

雪景色のメールに返信したから今がある

一人きりで過ごす人生でいいと思っていた時期がある。

若い頃、どうしても意思をうまく伝えあえない人がいた。ある男性の思いをわたしは受けとめられない状況だった。応えられないと、いくら心を砕いて言葉にしても、その人には伝わらなかった。

結局、わたしが怪我をする事態になり、その人には長い実刑判決が下った。

そこからは負のループだ。「そうは言ってもあなたにも落ち度があったんでしょう」と、はっきり言う人

もっとみる
料理下手が錦糸卵をつくるの巻

料理下手が錦糸卵をつくるの巻

錦糸卵をうまくつくれない。

夏休み中は、娘たちの昼食を用意しなければならない。料理の苦手な私にとって、けっこう大変なことだ。給食ってなんてありがたいシステムなんだろうと、幼稚園の方角に向かって拝みたくなる時期の到来。

だいたい毎日いいかげんな昼食で済ませている。レトルトミートボールをチンしたものに卵焼き、トマトとブロッコリー、スープをつけて終わり、みたいな。オムライスや焼きうどんならいいほうだ

もっとみる
パプリカのお味噌汁とプチライフハック

パプリカのお味噌汁とプチライフハック

「パプリカのお味噌汁って、ありやと思う?」

スパッと半分に切ったパプリカを手にした私は、夫に聞いてみた。

真っ赤でつやつやの、かわいいパプリカ。あまりにも立派すぎて、昨夕の炒めものには半分しか使えなかったのだ。残りはなんにしよう?

こういうとき、料理経験が浅いのは困る。多少はレパートリーが増えたとはいえ、素材からレシピを連想する力が圧倒的に弱い。

「冷蔵庫にあるものでパパッとなにかをつくる

もっとみる