2023年11月の記事一覧
【写真+1行詩+エッセイ】傷だらけ。
人の数より沢山の、傷がある。
いつも明るくて優しくて穏やかな人が、
とてつもない苦労人だった
なんてことが実際に沢山あった。
わたしの数少ない友人たちもそうだ。
人の人生なんて目には見えないものだから、
どれだけ明るくて楽しそうにしている人でも
どれ程辛い過去を背負い、
どんな苦しみを乗り越えて
生きてきたのかなんて絶対に分からない。
分からないからこそ、見えないからこそ、
大切にしないとい
32歳だったわたしへ
あなたは、人生でこれ以上ないというくらい、毎日泣いていますね。
いろいろなことが重なって。生活環境も、仕事内容も、何もかもが変わった中で、おきたことに耐え切れなくなっていました。
夜は眠れず、部屋に大容量の紙パックの日本酒を持ち込んで、飲み干してから気絶するように倒れこんで寝ていましたね。
なんとか会社へ通い、会社で泣き、早退した道すがら泣いていましたね。
休日は酒におぼれ、6缶パックのビールを6
【詩】サヨナラバイバイ
わたしは花でした
あなたを惹き寄せたくて
香りを流してみたり
蜜をだしたり
あなたがわたしに潜ってくれないか
足掻いた花でした
あなたを掴めなかった
もっと揺れたら良かったでしょうか
実をつけぬまま
風に散ろうと空を見上げます
*ちょっと前に、Xに投稿したものです。少し手直ししました。
#095 湧水のひと
繰り返し読んでしまう文章、というものがある。
やさしくて、かなしくて、それでも笑顔になれるし、ちょっと泣ける。
こころにすっと入ってくる、自然なことば。
地中の長旅を終えた湧水が、磨かれぬいた透明さでこんこんと湧き出ている。
そんな言葉を紡げるひと。
川本麻央さん(好きです)
ちゃんと大人で
ちゃんと弱くて
ちょっとナウシカ
「ちゃんとガラクタに見える時まで」
繰り返し、繰
ホームレスさんと私の物語
今のこの街に引っ越して来てほどなくして親しくなったのは、ホームレスのおじさんだった。
出逢いというほどの洒落たものはなく、その人はいつも、雑居ビルの前の通りに立ち、雑誌を売っていた。
そのおじさんのことが気掛かりだった私は、ある日、とうとう、なんの雑誌を売っているのだろうと近づいて覗いてみた。
『BIGISSUE』(ビッグイシュー日本版)と名がついた総合エンターティメント週刊誌であった。初めて知っ