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覆面柴犬 πr2(シン化形態)
2024年1月10日 02:10
記憶は霧に紛れ乍らも雨に還る心を浸し沁み入るそんなみずいろの記憶なにか無くした日
2023年12月31日 13:20
ずっとなにかを探し続けてそれは見つからぬことで焦燥感を覚え手にしたことで失望し手離すことで諦念する寸分違わぬとて所詮贋物本物は未だ目にせぬもの也今日も其れを夢みる
2023年12月30日 09:38
雪の白さに嘘はない雪の冷たさに嘘はないただ降る粉としての命が短すぎて留めておくことができないだから懐いてゆくことはできない
2023年12月29日 10:30
小指の爪を切るのは容易いことなのに深爪のあとはぐずるようにいつまでも痛む切離してしまった花はいつかまた芽吹くだろうがそうしてしまった行為こそが自らの枷となり大事なものを枯らしてしまう
2023年12月26日 19:00
すきって嬉しいよね言われたらいろんなことを棚上げにしてそのひとのことを想うだろうからすきって大事だよね言われたら自分よりもそのひとのことが大事に思えてくるからすきって凄いよね絡まったものを解き千切れかけたものを繋ぎもっと強くなるからすきって言われなくなったら悲しいよね大切にしていた宝箱が空っぽになってしまうのだからそのときぼく
2023年12月20日 16:18
雨を切って風に乗れ誰よりも高く舞い上がり雲を越え薄い空気の支配する世界へ辿り着け其処こそが約束の場所お前に追いつくものなど居ない空は美しい其の上には星しかない羽が燃え尽きるまで飛び続ければ星をも其の手にできるやも其の日のために羽を繕え何時でも飛べるように太陽に身を任すのではなく月に啼き縋るでもなくましてや塞がりかけた闇に侵されることなどないように
2023年12月8日 12:04
御伽噺です。ある遠い夜のこと雨は解けてゆく雲の向こうに三日月を見つけました儚げなその三日月に雨は恋しました三日月もまた雨に惹かれていました互いの気持ちを確かめ合った雨と三日月は遠く離れた空を越えて星に気付かれぬように逢瀬を繰り返しました雨はある日決心しました夜や空に叛いても三日月を守ろうとあなたが居れば他は何も要らない永久に共にあろうこれは約束された
2023年11月30日 08:44
星を眺めつつ想いを馳せ恋に焦がれるきみの髪きみの爪きみの産毛何れも忘れられないあの日遠く遠くへと去っていったきみ自分の中に残った痕その心地よさ唇よりも舌で感じ通じるような甘い毒のような感覚こんな気持ちにはもうなれないのだろうぼくは水面に映る三日月を懐くことができなかったよ星が流れる度瞳はそれを追い心はきみを乞い求める
2023年11月29日 15:56
夢が覚めた悪い夢じゃなかったけど途端悲しい気持ちになるそれは夢見る度遭わされてきたそれでも夢を見てまた夢から覚めた悪い夢じゃなかったけど死ぬほど悲しい気持ちになる夢を見るのは止めよう夢など見てはいけないのだ
2023年11月29日 09:31
夢で逢おう夢の中のきみは肩まである髪を風に揺らして夢の中の僕は今より少なくとも元気で常世へと繋がる桜並木を歩こうそこでする約束は叶わないとわかっていても頷こう三日月へと帰ってしまうきみを僕は止められないだろう 夢でも顛末は変わらないものさ夢で逢おう夢ならば罪には問われないさ
2023年11月28日 16:32
途切れることなく想いを伝えよう月が如く隠れても守り続けよう呼吸をも忘れて僕のことを考えて欲しい僕を求めて欲しい恋する自分ではなく僕自身を愛して欲しいきみの頸動脈に触れきみ自身を確かめよう枷として何事にも許しを与えよう呼吸をも忘れて僕のことを愛して欲しい 止まらない一秒が永遠に続くように僕はきみに死なない心を
2023年11月28日 08:45
少しばかりの楽しかった思い出 いくつもの些細でも大事だったこと互いの駄目なところそれら全部二人で作ったことだったのに一つのすれ違いで何もかも否定してしまった最低の恋人あの時間を否定することは自分をも否定することだとわからないのかい?ぼくが騙したとでも?じゃきみが騙したんだねさよなら最低の恋人きみの心はやがて迎える冬よりも冷たいでも
2023年11月23日 21:00
伝えたいことがあって伝えようとはするのだけどいつも声には出ず口を動かすばかりひとは言いたいことを残して硝子の前から去るかそこにすらやって来ない
2023年11月22日 08:39
時ほど無慈悲なものはなく 瞬きの間に暗転するせかいも時の為せること凪の如き時を求めても目の当たりにするのは雨に打たれる水面の如き狂騒 情念の灯点したとて凍える心に抗う術には為らず縛られた時の中いつか聞こえたあの声こそが真実を告げていた誰に告げていたのか誰が告げていたのか何を告げていたのか何故その時告げたのか何もわからないただあの声こそが真実