マガジンのカバー画像

152
運営しているクリエイター

2021年10月の記事一覧

【詩】間違いなく

【詩】間違いなく

くじけずに何かを乗り越えた君へ

おめでとう

ぼくにたくさんのものを残してくれた君へ

ありがとう

今もどこかで変わらず歩んでいる君へ

がんばって

この手から離れてもう戻らない君へ

さようなら

僕は君のことを

間違いなく好きだったよ

ちょびっとの悲劇(86日目)

【詩】ひとつの物語

【詩】ひとつの物語

僕が居て君が居た

広くて小さなこの世界

二人出会えたあの瞬間は

僕にとって運命のかけらだった

僕が居て君が居た

積み重ねてきたこの記憶

二人過ごしていた日々は

僕にとって特別な時間だった

ドラマチックな話の前でだって色褪せない

僕にとってたったひとつの物語

ちょびっとの悲劇(87日目)

【詩】海にまたぽつり

【詩】海にまたぽつり

夢の中でさえ涙を流す自分がいた

広がるカラい海に身を預けていく

悲しみの世界から引っ張り出してくれたのは君だった

寂しさの居場所で僕をどんなに支えてくれていただろう

ずぶ濡れの服に君の手がそっと触れ

冷え切った心に温かさを分けてくれた

そうしていることのできた時間はひどく短く感じられ

僕の体は孤独だけが浮かぶ海にまたぽつりと漂うんだ

ちょびっとの悲劇(88日目)

【詩】君を想う気持ちから

【詩】君を想う気持ちから

君を想う気持ちから

たくさんの感情が生まれてくる

よろこびや

かなしみが

あたたかさや

さみしさが

つよさや

よわさが

いつまでもこの心の中からは

消えはしないんだ

ちょびっとの悲劇(89日目)

【詩】自分だけの夜

【詩】自分だけの夜

強く守りたいとそう

願っていたはずなのに

この手の平からもう

君はこぼれてしまった

手を指をほどいて

去ってゆく君の姿

その後ろにあの頃の

君の笑顔が見えた

大きな黒い影に

呑まれたものは

僕らが抱えている

白かった世界だった

ひとりが寂しくて淋しくって

膝を抱えて泣いた

ただ自分だけの夜だった

ちょびっとの悲劇(90日目)

【詩】そう思えたら

【詩】そう思えたら

ただ一度きりの人生

だから例え離れることになっても

君に出会えたことが

それだけで奇跡なんだ

そう思えたら

きっと今でも

幸せ感じていられるのに

ちょびっとの悲劇

【詩】開きはしない

【詩】開きはしない

心が小さな容れ物に押し込められたみたいに

想いが胸の中で痛み続ける

この蓋を開けて

心に安らぎをくれるのは

君だけなのに

きっともう開きはしない

ちょびっとの悲劇(92日目)

【詩】上塗り

【詩】上塗り

他の痛みや苦しみで

上塗りしている間ですら

微かに安らぎ感じるほど

独りでいることが怖いんだ

ちょびっとの悲劇(93日目)

【詩】背中を向けられるから

【詩】背中を向けられるから

二人が一緒に居られた時

君は嘘なく僕を好きでいてくれましたか

隣に寄り添っていられた頃

君は偽りなく僕を想ってくれていましたか

せめて最後に頷いて貰えるなら

僕らの過ごした日々がニセモノでなかったなら

僕の足はようやく持ち上がりそうだから

そうして君の残り香に背中を向けられるから

ちょびっとの悲劇(94日目)

【詩】気付けばまた

【詩】気付けばまた

期待をすればするほど

希望を持てば持つほど

それが無意味だった

そう知ったときが

余りにもつらくて

だから願ったりしたくないのに

気付けばまた

君のことを待っている

ちょびっとの悲劇(95日目)

【詩】いつも君だけ

【詩】いつも君だけ

地下鉄の中

窓の外を見れば

自分の顔が反射して

だからわかるんだ

僕の目に映っているのは

いつも君だけだって

ちょびっとの悲劇(96日目)

【詩】だから君を

【詩】だから君を

せっかく人を好きになったんだ

だから一途に

君を想いたい

この胸にずっと居続けるんだ

だからただ一人

君を想いたい

ちょびっとの悲劇(97日目)

【詩】あふれていく

【詩】あふれていく

心にあふれて

洩れだして

それでもまた

あふれていく

君への想いが

自分でもはかれない

まるで尽きることなく

この心にあふれていく

ちょびっとの悲劇(98日目)

【詩】もういっそ

【詩】もういっそ

自分の心を手探りして

本当の想いを探すけど

まるで迷宮みたいに入り組んでいて

口に出せる言葉は見つからないんだ

自分でも自分自身がわからない

心を想いを圧し殺してきたからかな

大事にしようと思う余りもういっそ

大事なものもわからなくなってるんだ

ちょびっとの悲劇(99日目)