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私の仕事

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記事一覧

評価について思うこと(芸術文化活動の社会的価値を中心に)

評価について思うこと(芸術文化活動の社会的価値を中心に)

子ども・教育分野と芸術文化分野の活動に取り組み、またそうした活動をする方々の伴走をしています。
この7年ほど、いくつかの劇場、舞台芸術関連組織と共に、事業・組織の評価、伴走支援を行ってきました。
そうした経験をとおした気づきについてお話させていただく機会がありました。世界劇場国際フォーラム in 可児 、inさいたまという場所です。
「文化芸術の社会的価値を伝える評価の役割~つながりの場としての評

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創造性のとびらをノックする~沖縄・読谷村で作曲教室を開催しました~

創造性のとびらをノックする~沖縄・読谷村で作曲教室を開催しました~

2022年10月15日(土)、16日(日)に、「変な音を、つくってみよう!~エル・システマ作曲教室~」を沖縄県読谷村で開催しました(CoArとエル・システマジャパンの共催)。とても楽しい場であったと共に、多くの学びがあったので、背景や準備段階のことなども含め、書き残しました。文章をとおしても作曲教室の魅力をお伝えし、みなさまの創造性のとびらもノックできれば幸いです。

Born Creative震

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手放しの年

手放しの年

二〇二二年、あけまして、おめでとうございます。もう一月四日になってしまいました。

さて、今年は色々あって、いくつか大きな変化があります。

①ケイスリー取締役を、退任します。
②新しい会社を、始めます。
③本を、出版します。

①はもうすでに起こったことで、②はもうすぐ起こることで、③は今年中に起こしたいこと。

全然手放せてないじゃん、むしろ一つ手放して、二つ手に入れようとしるじゃん、と思うか

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「SDGsの本質」に執筆させていただきました

「SDGsの本質」に執筆させていただきました

もうだいぶ前の話なのですが……なんとなく気分が乗らずに、最新の情報が大分廃れるまで待ってからでないと、書けないことがあるのですよね。サボり癖と言うか。なんというか……

2020年7月発刊の「SDGsの本質:企業家と金融によるサステナビリティの追求」という書籍に、執筆させていただきました。もう、一年以上経過しています。(画像は、いつものとおりみんなのフォトギャラリーから引用させていただきましたが、

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新型コロナウィルス関連でのアーティスト支援を支援したい

新型コロナウィルス関連でのアーティスト支援を支援したい

1.なぜアーティスト支援なのか 新型コロナウィルス感染拡大予防の観点から、多様なイベント・公演のキャンセルが相次いでいます。象徴的なのは、各芸術文化活動、アーティストの公演のキャンセル。大きいポップ系のアーティストだと、EXILEとPerfumeが即日中止したのが、大変話題になりました(私も自分の身に置き換えると、とても悲しい気持ちになりました)。楽しみにしていた4月の東京芸術劇場でのコンサートは

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アート×震災復興〜3.11に考える〜

アート×震災復興〜3.11に考える〜

3月11日。14時46分、黙とう。東日本大震災から、9年が経ちました。

私がアート×復興支援に関わる背景当時の私は大学院卒業間近。就職を控え、一人暮らしを始める新天地に、母と二人、物件を見に行っていました。電車で実家から2時間少しのところで、不動産屋のおばちゃんと話していたのです。

その時、突如来た大きな揺れ。驚きで、周りにいた人の顔や、閉鎖された駅の改札、そのあと乗ったタクシーの料金メーター

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「見えないものを見る」のはなぜ大事なのか

ウィルスは、見えないから困る。見えないから防ぎづらいし、知らない間に感染しているかもしれない。見えない敵と戦うために、個人個人の心がけ、行動が肝となる。

そんなこんなで、見えないものへの意識が、今日この頃、特に高まっていると思います。

見えないものを見る、仕事今日は、見えないものを見る、私の仕事について少し紹介したいと思います。見えないものを見る。何をしているかというと。

社会的成果と言われ

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アート界への金銭的支援、日本もちゃんとやるべき

アート界への金銭的支援、日本もちゃんとやるべき

新型コロナウィルスの件で、芸術文化界が、かなり大変なことになっていると思います。公演中止、劇場封鎖、払い戻しの要求…

そんなアーティストを支援する(民間の)サービスの話を以前も書いたのですが、今日は特に政府からの金銭的支援について、考えてみたいと思います。

結論から言うと、日本もアート界への具体的かつ迅速な金銭的支援を、すべき。何より、してほしいです。

今日、文化庁長官から『文化芸術に関わる

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芸術文化が人々に必要な理由

芸術文化が人々に必要な理由

ドイツ政府が、コロナウィルス対策で、大規模な財政支援を打ち出したことは前にも少し紹介しました。発表された財政パッケージには個人・自営業者向けの支援として最大500億ユーロがあるそうです(ドイツには約300万人の個人または自営の小規模起業家がおり、その半分近くが文化セクターで働いているそうです)。(Newsweeks ドイツ政府「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」大規模

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バリアフリーコンサートから、新しいコンサートの形を考える

バリアフリーコンサートから、新しいコンサートの形を考える

2019年12月。障害者と共に行うコンサートが、沖縄で実施されました。私はそのときの評価を担当させていただきました。その時のレポートは、こちらをご覧いただければと思います。

このコンサートの特徴について、noteで下記3点の特徴を書きました。

①当事者の視点を含めたコレクティブなプロジェクトチーム
②不測の事態も見据えた万全の体制
③地域に住む人たちの顔の見える関わり

このコンサートのエッセ

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アートをより、多くの人へ届けるための仕組み

アートをより、多くの人へ届けるための仕組み

普段、コンサートに行きたいな。美術館に行きたいな。と思っても、ちょっと遠いな、とか。なんだかハードルがあるな、と感じる人はそれなりにいるのではないでしょうか。

私は割に好きな方なので、自分で調べて、少し遠くても時間を見つけて行ったりするのですが。一般的には、図書館などの公共施設よりも、少しハードルが高いと思う方が多いのではないかと思います。

そんなハードルを、少しでも軽減しよう、芸術文化をより

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社会的インパクトって何なんだろう

社会的インパクトって何なんだろう

最近いろいろ動く中で、忙しいなと思うほど、これが本当に社会にとって意味のあること、本当にインパクトがあることにつながるのかどうか、俯瞰的に考えて、疑うことがあります。

もちろん意味があると思ってやるけれど、1年たったら、2年たったら、10年たったら、どうなるだろうか、と。ちょっと足を止めて、考えるようにしています。

社会的インパクト○○、とか、ソーシャルインパクト○○、と言われる仕事を色々して

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フリーランスの芸術文化関係者を、守る

フリーランスの芸術文化関係者を、守る

今、クラウドファンディングをやっています。

フリーランスの芸術文化関係者に向けて、20万円の提供と、動画配信などの非資金的支援をするためです。

多くの賛同メンバーや企業と一緒にやっています。この基金、私が最初の100万円をだして、そこにいろいろな人のお金を集めようという形でやっていますが、今1日半で、100万円程度が集まった形になっています。ありがとうございます。

一人でも多くのフリーランス

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フリーランスへの支援を、大切にしたい理由

今、芸術文化活動を行うフリーランスの方の支援をするために色々動いています。なぜ、芸術文化活動を行うフリーランスの支援に力を入れたいのか。理由がいくつかあるので、ここで簡単に、一度整理しておきたいと思います。

①調査結果に基づいて4月3日~10日にかけて1週間実施した、新型コロナウイルスによる芸術文化活動への影響に関するアンケート結果。それに答えてくださった方の約7割が、フリーランスでした(下記の

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