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Bicerinが教えるイタリアの歴史と食文化

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Bicerin広報担当者が皆さんにご紹介するイタリア食文化。 郷土料理やイタリア人の日常に根付いたあるあるまで、色々ご紹介して行きます。
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2021年11月の記事一覧

パーティーのスタイル

パーティーのスタイル

立食パーティーなどでは、並べられた様々な御料理をゲストがお好みで取り分けて召し上がりいただくスタイルが一般的です。
さてこちらのスタイル、バイキングといったりブッフェと言ったりしますが、実はバイキングと呼ぶのは日本だけなんです。

ブッフェの語源はフランス語[Buffet(ブッフェ)]で、英語でもこちらのブッフェを使います。

1958年に帝国ホテルが北欧スカンジナビア地方の「スモーガスボード」と

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トリノの郷土食材 ~ゴルゴンゾーラ~

トリノの郷土食材 ~ゴルゴンゾーラ~

トリノのあるピエモンテを代表するチーズに、世界三大青カビチーズの一つであるゴルゴンゾーラチーズがあります(他の二つはフランスのロックフォール、イギリスのスティルトン)。

元々はお隣のロンバルディア州ミラノの近郊のゴルゴンゾーラ村で作られていたチーズですが、現在そこでは作られておらず、ピエモンテとロンバルディアの一部の地域で製造されています。牛乳を原料とした青カビチーズで、

ピカンテ pican

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トリノの郷土料理 ~アニォロッティ ダル プリン~

トリノの郷土料理 ~アニォロッティ ダル プリン~

トリノの郷土料理として親しまれているパスタの一つに、パスタ生地に詰め物をしたイタリア風餃子であるラビオリの仲間で、アニォロッティ ダル プリン agnolotti dal plin があります。

アニョロッティはもともとラビオリのピエモンテ地方の方言なのですが、作る際に生地の端をつまんで作るのがこのアニォロッティ ダル プリン。形が少し立体的な水に浮かぶ船のような形になります。
プリン plin

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エスプレッソの歴史

エスプレッソの歴史

イタリアのカフェには欠かせないエスプレッソ。その歴史は意外なことから始まります。
もともとは1806年にナポレオンがイギリス製品をボイコットする大陸封鎖令を発したことから、フランスでコーヒー豆が極端に不足。それを補うためにフランスでは代用品としてチコリでコーヒーを入れてみたり、イタリアでコーヒーの量を少なくするデミタスを出すカフェがローマで出始め、貴重なコーヒーを大切に楽しむ文化が広がり始めます。

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Bicerinのインテリア ~大理石のテーブル~

Bicerinのインテリア ~大理石のテーブル~

Bicerinの客席にある大理石のテーブル。

実はこちらのテーブルは日本にBicerinが上陸する際に、イタリアのBicerinトリノ本店で使われているものと同じ物を設えて輸入致しました。
このテーブルに関しては実に色々なエピソードがあります。

この大理石のテーブル、「Bicerinトリノ本店を象徴するこのテーブルは、Bicerinを日本の皆様に紹介するにあたり、やはり必要なアイコンだよね!」

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Bicerin本店の風景

Bicerin本店の風景

Bicerin本店の党首Alberto Landi氏が描いた、昔から変わらぬBicerinの外観と、数々の偉人をおもてなししてきた店内の風景。趣のあるイラストです。
Bicerinでも人気の「ジャンドゥイア」チョコレートの詰め合わせ「ポストカードボックス」という商品や、Bicerinのグランドメニュー等にこれらのイラストが使われています。

さて、これらのイラストには素敵なエピソードがあるんです。

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トリノの観光 ~白トリュフ祭り~

トリノの観光 ~白トリュフ祭り~

トリノの観光で欠かせないのがなんといっても秋の白トリフ祭り。トリノから50キロほど、車で1時間弱離れた隣町のアルバ市で、毎年10月に開催される「Fiera Internazionale del Tartufo Bianco d’Alba」です。

世界座大珍味の一つであるトリフですが、通常は黒トリフのことを指します。白トリフはトリフの中でも特別で、黒トリフより3倍高い高級品!中でもアルバは最高級の

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トリノの観光 ~建築物~

トリノの観光 ~建築物~

Bicerin本店のあるトリノはイタリアでも長らく王都があった場所ですので、様々な歴史的建造物やランドマークとなる建造物があります。もしトリノを訪れる機会があれば、ぜひ足を向けていただきたいおすすめの場所をいくつかご紹介いたします。

■マダマ宮殿

マダマ宮殿はサヴォイア王家の王宮群の一つであり、世界遺産にもなっている観光スポットです。カステッロ広場に面したその宮殿の名前の由来は、二人の王妃が住

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伊勢神宮 神宮寺庁御用達銘茶!! イタリアと日本の架け橋に!!

伊勢神宮 神宮寺庁御用達銘茶!! イタリアと日本の架け橋に!!

Bicerinではグランドメニューに煎茶とほうじ茶がオンリストされています。

この2種類の日本茶ですが、「伊勢神宮 神宮寺庁御用達銘茶 芳翠園」様にオリジナルでブレンドして頂いています。

上皇様が退位され令和天皇がご即位された際にも、儀式のために上皇陛下及び天皇陛下含め、たくさんの皇室の方々が伊勢神宮にお参りに行かれました。伊勢神宮においてこのような皇室の儀式がある際に召し上がられている日本茶

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ヘーゼルナッツ薫る魅惑のチョコレート 〜ジャンドゥイア〜

ヘーゼルナッツ薫る魅惑のチョコレート 〜ジャンドゥイア〜

Bicerin広報担当です。イタリア王国の首都であったトリノは食文化の都でもあり、様々な伝統的スイーツが今も世界中で愛されています。

金色に輝く包装紙に包まれた三角形のチョコレート。
皆さんも一度は見たことがあるかもしれません。こちらはイタリアでチョコレートの都と言われているトリノの名物のチョコレート「ジャンドゥイア」と呼ばれるチョコレートです。

まだイタリア統一直後の時代。
当時とても貴重だ

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Bicerinのスイーツ 冬の風物詩 〜パネットーネ〜

Bicerinのスイーツ 冬の風物詩 〜パネットーネ〜

最近日本でも耳にする機会が増えた「パネットーネ」。
お椀をひっくり返したドーム状の菓子パンで、ドライフルーツを練りこんだブリオッシュ生地を焼き上げたイタリア北西部の郷土菓子です。

2021年ももう年末!
今年もBicerinのオリジナルパネットーネが入荷していました!!

https://shop.bicerin.co.jp/?mode=cate&cbid=2468620&csid=0

元々は

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木曜日はニョッキの日?!

木曜日はニョッキの日?!

イタリアには曜日によって決まった料理を食べる習慣があるそうです。私もこの会社に入って、イタリアンに詳しい副社長に聞いた話で大変興味深かったのでここでご紹介いたしますね。

その歴史は古くローマ時代にさかのぼります。当時のローマは次々に領土を広げ、様々な民族が渦巻く人種のるつぼでした。当時、人民の統制を取るために曜日により作る料理などを決めたという説があります。その習慣の一部が現在のイタリアでも残っ

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アフタヌーンティーの魅力

アフタヌーンティーの魅力

アフタヌーンティー。
ハイティーやティースタンドとも言われたりします。
3段重ねのお皿にスイーツやサンドイッチが盛り込まれ、コーヒーや紅茶とともに優雅なひと時を過ごすのはいつの時代も女性の憧れですね!

もちろんBicerinでも提供している人気メニューです。

アフタヌーンティーの歴史は古く、イギリスのイングランド貴族の7代目ベッドフォード公爵夫人のアンナ・マリア(1788〜1861)が始めたと

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北イタリアの歴史とともに歩んできたヘーゼルナッツチョコレート「ジャンドウィア」!

北イタリアの歴史とともに歩んできたヘーゼルナッツチョコレート「ジャンドウィア」!

イタリア王国の首都であったトリノは食文化の都でもあり、様々な伝統的スイーツが今も世界中で愛されています。

こちらの金色に輝く包装紙に包まれた三角形のチョコレート。
皆さんも一度は見たことがあるかもしれません。こちらはイタリアでチョコレートの都と言われているトリノの名物のチョコレート「ジャンドゥイア」なんです。

まだイタリア統一直後の時代。
当時とても貴重だったカカオ豆を補うために、ピエモンテ名

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