そこはかと梨

28歳 男性

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記事一覧

ぞなむやか連体形こそ🪱然形

梅雨が始まる前か後かの話。 降り続いた雨が明けたある日、家を出るとミミズが乾涸びてた。2匹も。 洗濯物を干そうとベランダに出てみると、またミミズが乾涸びてた。2匹も…

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移動時間

生まれてから、死ぬまで移動に何時間費やしてきたんだろ。 調べてみると、パッと見た感じ時間は分からなかったけど、 「嫌い」「無駄」「生産性が低い」などめちゃくちゃ鼻…

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イオンスタイル

友達の家に遊びに行った。道中で買い出しを頼まれることはよくあるが、買い出しほど困難なものはない。よく知らない町のスーパーはどこに何があるかわからず焦ってるので大…

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キャラクター

村田沙耶香の「生命式」を読んだ。昔の短編を近いジャンルで括った文庫本で、もう表題作の生命式が凄く響いた。響きすぎて、一編ごとに本を閉じてから30回以上咀嚼したもん…

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ひとりごちる

たくさんの時間を過ごしてきた人と離れることになった。当然のように埋まっていた時間が、急にポッカリと空いてしまいさてどうしたもんか。頭を抱え、次の日も頭を抱え、抱…

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つながり

西武新宿線に乗るようになって、5年くらい。 上京する前は全く知らなかったし、した後も新宿駅から西武新宿駅まで歩くのも終電が早いのにも苛立った。 コロナ禍になってか…

阿吽の呼吸

友だちと2人で歩いているとき、なんの気なしに視線を下ろすと2人の足並みが揃っていて、二人三脚みたいだなぁと思ったりする。 話しながらだと、2人の歩幅がズレたりして、…

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うどん酒

コロナが流行り出してから、昨日まで当たり前だったことがそうではなくなっている。 テレワークが推奨され、会社に出勤する頻度が減ったり、 認印が撤廃が進み、ネット上の…

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らしさ

思い返せば、中学生くらいから朝ごはんのメニューはだいたいおなじだった。 ご飯、味噌汁、目玉焼き、ベーコンorウインナー、サラダ、時々ししゃも 日曜の朝はたまに康隆が…

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お笑い芸人

この前、水曜日のダウンタウンを見ていたら、中学の先輩がお笑い芸人として出ていた。 その人は野球部のキャプテンで明るくて、優しくて、よくいじられる人。 自分も憧れ…

3

野比のび太

昔から情報ひけらかし癖がある。 はじまりは幼稚園のお母さん方の会話に入ったとき、「すごい!そんなこと知ってるの?何歳なのよ笑」 って言われたから。知識があることが…

2

作詞作曲

昔からよく宿題をしないし、時間にはルーズだし、片付けも苦手だった。 昔ってどれくらい昔だったけなぁ〜って考えてみた。 高校生の頃はすべての学年で遅刻しすぎて挨拶…

5

午前6:40

あの時間、あの場所にあった風景を思い出すことがある。小学校の登下校、水泳終わりのセブンティーンアイス、高校までの坂道、初めて東京に来た時のネオン看板、、、。 今…

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方言

先日、中学校の同級生の結婚式で地元に帰った。 彼は大学こそ地元を離れたが、就職では戻ってきて地元で働いている。そして就職先の同期と結婚した。 式自体は何から何まで…

1

見えない鍋底

花粉症持ちなので、休みの日は家から一歩も出ない。 動画みたり、ご飯作ったり、掃除したり、ゴロゴロしたり、インドアを満喫してる。 夜だけは近所に飲みにいったり、作っ…

2

目から鱗

人間ってほんと見た目じゃわかんない。分かってるつもりでも、知ってることなんかほんの一握りだし、一生かけてもわかることはないんだろう。 バイト先に自分と歳の近い娘…

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ぞなむやか連体形こそ🪱然形

梅雨が始まる前か後かの話。
降り続いた雨が明けたある日、家を出るとミミズが乾涸びてた。2匹も。
洗濯物を干そうとベランダに出てみると、またミミズが乾涸びてた。2匹も。
どのミミズも一様に、雨の中自分の家に向かって避難しようとしたが途中で行き耐えたように見えて怖くなった。

晴れたので、散歩した。
30分散歩して、乾涸びたミミズを3匹見た。
およそ2キロの道のりに3匹。

うちの周り、乾涸びが気持ち

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移動時間

生まれてから、死ぬまで移動に何時間費やしてきたんだろ。
調べてみると、パッと見た感じ時間は分からなかったけど、
「嫌い」「無駄」「生産性が低い」などめちゃくちゃ鼻摘み扱いされている。

ここから、移動時間が好きって話を書こうと思ったのにさっそく出鼻を挫かれた。

小さい頃の移動は大半が親の車だった。どこに行くにも車で、いつも後部座席で転がり続けたり、車の独特のカバーの匂いと自分ん家の匂いと芳香剤が

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イオンスタイル

友達の家に遊びに行った。道中で買い出しを頼まれることはよくあるが、買い出しほど困難なものはない。よく知らない町のスーパーはどこに何があるかわからず焦ってるので大体すぐ見つけ出せない。さらに頼まれた商品がないときほど絶望することはない。その絶望たるや、飼い主が投げたボールを己の嗅覚で見つけ出せない犬の如し。(直喩)

MOWの桃味。
イオンスタイル御嶽山駅前のどこを見渡しても見当たらない。
こういう

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キャラクター

村田沙耶香の「生命式」を読んだ。昔の短編を近いジャンルで括った文庫本で、もう表題作の生命式が凄く響いた。響きすぎて、一編ごとに本を閉じてから30回以上咀嚼したもんね〜。
酔っ払って理性がなくても、人にプレゼントするくらい良かったもんね〜。

特に印象的だったのが、「孵化」というお話。
コミュニティによって使い分けたキャラクターが多くなりすぎて、結婚式でどのキャラクターで行けばいいか分からないという

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ひとりごちる

たくさんの時間を過ごしてきた人と離れることになった。当然のように埋まっていた時間が、急にポッカリと空いてしまいさてどうしたもんか。頭を抱え、次の日も頭を抱え、抱え続けるうちに梅雨が始まっていた。流石にやばいと思い何かすることにした。(暇)

手始めに、お酒に溺れる。今日はこれだけしか飲まないと意気込むのだが、気づけば空いた缶を横目にカクヤスに吸い寄せられていく。何千、何万、何億、何兆タイムリープし

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つながり

西武新宿線に乗るようになって、5年くらい。
上京する前は全く知らなかったし、した後も新宿駅から西武新宿駅まで歩くのも終電が早いのにも苛立った。

コロナ禍になってからは、終電に乗ることも無くなり前よりは温かい目で見れるようになった。
成人式に袴バイク(バイク袴?)で来てた子が、社会に出て大人に揉まれ部下を持つようになり、休日は子どものサッカーの試合を楽しみにするくらい落ち着いた気持ちで、22時くら

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阿吽の呼吸

友だちと2人で歩いているとき、なんの気なしに視線を下ろすと2人の足並みが揃っていて、二人三脚みたいだなぁと思ったりする。
話しながらだと、2人の歩幅がズレたりして、もう一度二人三脚感を取り戻そうとしてへんなステップを刻んじゃう事もある。

思い返すと、小さい頃も横断歩道の白だけ踏んだり、特定の色タイルだけ歩いたり、花壇の縁から落ちたら負けだと思ったり…etc(カードを挿入してください)

そこから

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うどん酒

コロナが流行り出してから、昨日まで当たり前だったことがそうではなくなっている。
テレワークが推奨され、会社に出勤する頻度が減ったり、
認印が撤廃が進み、ネット上の認印が認められたり、
対面だった診察が、オンラインで出来るようになったり、
開けたら閉めるはずのドアは、少しだけ開けなければならなかったり。

そんなコロナによる自粛が明けた夏頃、近所にうどん屋が出来ていたので行ってみた。
少し開いていた

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らしさ

思い返せば、中学生くらいから朝ごはんのメニューはだいたいおなじだった。
ご飯、味噌汁、目玉焼き、ベーコンorウインナー、サラダ、時々ししゃも
日曜の朝はたまに康隆がナポリタンをつくる。

その流れを汲んで、今日の朝はししゃもを食べた。
(ここで言うししゃもはカラフトシシャモ)

朝ごはんをたべて、授業をうけて、今日はそのあと派遣のバイトに登録にいく予定があった。

一生に一度しかない2020年11

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お笑い芸人

この前、水曜日のダウンタウンを見ていたら、中学の先輩がお笑い芸人として出ていた。

その人は野球部のキャプテンで明るくて、優しくて、よくいじられる人。
自分も憧れたことのあるお笑い芸人を身近な人がやってることに対して嫉妬とか生まれるかな〜って思ってた。

自分も、面白いって言われたいけど、それは承認欲求の部類のやつであり、他のことでも解消されるって結論付けたからなのか、どうせ売れてないでしょ?と見

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野比のび太

昔から情報ひけらかし癖がある。
はじまりは幼稚園のお母さん方の会話に入ったとき、「すごい!そんなこと知ってるの?何歳なのよ笑」
って言われたから。知識があることが特別なことに感じたことと、大人の仲間のように感じたことで嬉しかった。
いまだにその考え方があって、知識のために勉強せず知ったかぶりもしちゃうし、マウントも取っちゃう。
ひいては、カッコつけたりスカしたりするのもここが始まりな気がする。

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作詞作曲

昔からよく宿題をしないし、時間にはルーズだし、片付けも苦手だった。
昔ってどれくらい昔だったけなぁ〜って考えてみた。

高校生の頃はすべての学年で遅刻しすぎて挨拶運動に参加させられたし、挨拶運動に遅刻しすぎて1週間すればいいところを結局やり切れずに終わった。
宿題出さないで怒られすぎて、先生も説教する気力なくなってた。
部屋は3畳しかないのに、いまだに中学校の教科書が山積みになってる。

小学生の

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午前6:40

あの時間、あの場所にあった風景を思い出すことがある。小学校の登下校、水泳終わりのセブンティーンアイス、高校までの坂道、初めて東京に来た時のネオン看板、、、。

今日、バイトを辞める。
この風景もまた思い出の一つになっていくんだ。

午前6:40

バイトの日に家を出る時間。

この時間が1番好き。

朝露に濡れたサドルを拭いて自転車にまたがる。
ひと気のない早稲田通りで感じる風は肌寒くもどこか心地

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方言

先日、中学校の同級生の結婚式で地元に帰った。
彼は大学こそ地元を離れたが、就職では戻ってきて地元で働いている。そして就職先の同期と結婚した。
式自体は何から何まで素敵で、幸せをたくさん分けてもらった。けれど、別の幸福感にも包まれていた。

なんの幸福感かわからないまま、新幹線から流れる景色を見ていた。昔のことを思い出しながら。

中学校のクラスの中には、目立つやつと目立たないやつがいた。
多くの人

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見えない鍋底

花粉症持ちなので、休みの日は家から一歩も出ない。
動画みたり、ご飯作ったり、掃除したり、ゴロゴロしたり、インドアを満喫してる。
夜だけは近所に飲みにいったり、作ったり、作りに行ったりもしていた。

洗い物をしてると、スポンジが買い時なのに気付き、買いに行くことに。

「そろそろ泡立ちが悪くなったね。」

素足で出歩くにはまだ寒いから靴下を履いて出る。
今使ってるスポンジが売ってある二駅離れた100

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目から鱗

人間ってほんと見た目じゃわかんない。分かってるつもりでも、知ってることなんかほんの一握りだし、一生かけてもわかることはないんだろう。

バイト先に自分と歳の近い娘をもつ派遣社員の方がいる。見た目はとても綺麗で俗に言う美魔女。いまだにタバコも吸うし、スマホカバーもブランド物。休みにはきれいな娘とディズニーやUSJに行く。

絶対、バブルの頃死ぬほどモテて死ぬほど遊んでた系の人だ。そう思って緊張しなが

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