目から鱗

人間ってほんと見た目じゃわかんない。分かってるつもりでも、知ってることなんかほんの一握りだし、一生かけてもわかることはないんだろう。


バイト先に自分と歳の近い娘をもつ派遣社員の方がいる。見た目はとても綺麗で俗に言う美魔女。いまだにタバコも吸うし、スマホカバーもブランド物。休みにはきれいな娘とディズニーやUSJに行く。

絶対、バブルの頃死ぬほどモテて死ぬほど遊んでた系の人だ。そう思って緊張しながら接していた。

ある日、その人と休憩が被りスタッフルームで2人きりになった。緊張していると、おもむろに美魔女は話しかけてきた。

「この前、ミイラ展にいってきたんですよ。」

(、、、、ミイラ、、)
「え!へぇ〜。そうなんですね。」

「ミイラって言っても、色んな国のミイラがいて楽しみにしてたんですよねぇ〜。アフリカのミイラってどうやって作ると思います?」

(ミイラめちゃ好きな人だ、、、)
「えー、、、、なんでしょう、、、全くわからないです。」

「燻製にするですって。すごいですよね〜。」

「へぇ〜、そうなんですね。」

「私、即身仏がすごい見たくてそのため今回見にいってきたんですよね〜。見れてすごい良かったです。」

(即身仏???)
「へぇ〜、、、、」


ミイラとは他者によってその姿にされたもので、対して即身仏は自らでその姿になったものとのこと。

今回のミイラ展には柿ピーばかり食べるとミイラ状態になれると実践した即身仏が公開されていて、それが一番みたかったらしい。


自分の人生の中には全くないジャンルかつ、美魔女のミイラに対する熱量に感化された。
人が本気で好きなものは、こちらにも何か訴えかけてくるものがあるのだ。

人は簡単に測り知ることなんかできないし、知らない世界もまだまだ海のように広がっている。

そんなことを思いながら、家に帰ってから世界ふしぎ発見を録画予約した。



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