つながり

西武新宿線に乗るようになって、5年くらい。
上京する前は全く知らなかったし、した後も新宿駅から西武新宿駅まで歩くのも終電が早いのにも苛立った。

コロナ禍になってからは、終電に乗ることも無くなり前よりは温かい目で見れるようになった。
成人式に袴バイク(バイク袴?)で来てた子が、社会に出て大人に揉まれ部下を持つようになり、休日は子どものサッカーの試合を楽しみにするくらい落ち着いた気持ちで、22時くらいに帰りの電車に乗る。電車の中を見てると、広告が減ってむき出しの西武線になってるなぁと思う。残ってる広告も西武鉄道関連の施設ばかりで、ピンチの時にもそばにいてくれる人こそ大事にしなさいという小学校の先生が好きそうなワードが頭に浮かんだ。唯一無関係なのは、中央線でもよくみる宗教チックな本の広告だった。

車内を見渡して一番最後に真上を見てみると、頭上のエアコンと荷物棚が埃で繋がっていた。

こんなに西武線の事を悪く言いながらも、自分の生活には欠かせない交通手段であり、本当は愛着もあるから引っ越してもまた西武線沿線に住んでる。そんな自分と西武線の繋がりを埃が現してる気がした。

中央線より一万は平均家賃が安い西武線に感謝しながら、駅から自転車で家路についた。

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