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【お知らせ】日記本の再販とイベント参加
在庫切れしていた日記本の再販を開始しました。再販にあたって表記を一部変更し、前書きを足しています。お求めの方はboothからご注文ください。
また、2023/11/11(土)の文学フリマ東京37に出店します。加えて、2023/12/10(日)の第4回 日記祭に委託販売で参加します。 新刊も鋭意制作中ですので、よければお越しください。
どうせ死ぬのにどうして働くのか
どうせ死ぬのにどうして働くのかわからないです。震えた声がイヤホンを伝って耳に届く。話しにくかったらカメラ切ってもいいよ。そう言うと、目を潤ませた彼女はこくんと頭を下げ、暗転した画面にはアイコンだけがぼうと浮かんだ。ぽつぽつとこぼされる告白めいた言葉を受け取りながら、見えない姿にかつての自分をつい重ねた。
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人と人とは真にわかりあえないし、世界はあまりに絶望に満ちている。他者を信じ求め愛するほ
【おしらせ】本を出しました
大学3年の冬から社会人6年目の秋までに書いた文章をまとめました。日記・エッセイの他に短歌・写真も少しだけ含まれます。
大幅に加筆・修正を施しているので、ブログやSNSでご覧になった方も楽しめるかと思います。就活、仕事、創作、人間関係のいずれかに悩んだことがある人に、ぜひ手に取っていただきたいです。
ホールケーキを切り分けて
https://aramashi412.booth.pm/items/
まぜこぜの「そんなもん」な自分を書くこと
ここしばらくでたくさんの人と知り合うようになった。関わりたいです、と手を挙げたら、ぜひ、と引き込んでもらえた。まさにあれよあれよという感じ。
会ってみたい。話してみたい。なかよくなりたい。もっと知りたい。そう密かに思っていた人たちと距離が縮まっていること、数ヶ月前の自分に言ってもきっと信じられないだろう。うれしい誤算だ。思いのほか展開が早くって。
ただ、もどかしさも覚えている。なんせ話したい人
何者にもなれなくても
雪が降っている。ここは駅前のカフェ。十字路の角に建つチェーン店のソファに座りながら、坂口恭平の本を読んでいる。
牛乳瓶が見えるカフェガラス張りの壁から見える外に、まばらに人が歩いているのが見える。誰も彼もがマスクをし、肩を強張らせながらそそくさと足を動かしている。
寒い。朝方ラジオをつけたら、大寒波だとニュースキャスターが原稿を読み上げていた。ヒートテックにタートルネックを着込み、膝にはさっき
星野源「うちで踊ろう(大晦日)」に寄せて。音楽で世界は変えられない、けれど
星野源が好きご多分にもれず星野源が好き。彼の歌や言葉やパフォーマンスを見聞きするたび、星野源はやっぱりずるい、自分も早く星野源になりたい、と思う。そんな人も少なくないんじゃないだろうか。私はそのひとりだ。
彼の楽曲はストリーミング配信に対応しているし、彼の文章は主たるエッセイ本として既に4冊出版されていて、うち3冊は文庫化までされている。とっつきやすいそれらに触れるだけでも、彼の人となりはよくわ