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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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2022年1月の記事一覧

第132回:私たちは人生という「作品」を作っているのだと思う。
(森田碧:余命99日の僕が、死の見える君と出会った話)

第132回:私たちは人生という「作品」を作っているのだと思う。 (森田碧:余命99日の僕が、死の見える君と出会った話)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、森田碧さんのライト文芸作品『余命99日の僕が、死の見える君と出会った話』(ポプラ文庫ピュアフル)です。
森田さんの前作、『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』(以下『よめぼく』)が気に入ったので、2作目となる今作も読んでみました。

(よめぼくはnoteで感想書いてます)

『よめぼく』とは違う主人公の話ですが、途中『よめぼく』で登場したであろ

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第131回:生きづらさから「逃げる」選択(松村涼哉:犯人は僕だけが知っている)

第131回:生きづらさから「逃げる」選択(松村涼哉:犯人は僕だけが知っている)

こんにちは、あみのです。
今回の本は、松村涼哉さんのライト文芸作品『犯人は僕だけが知っている』(メディアワークス文庫)です。ここ数年気になっている作家さんのひとりである松村涼哉さんの新刊です!

松村さんの作品では、社会の現状・課題がよく描かれています。今作も世の中の「冷たさ」を感じる内容となっていました。

でも今回の本は、読む人によっては「救い」になる物語かもしれません。作中で描かれる壮絶な事

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第129回:猫にも人間にもそれぞれに合った生き方がある。(ドリアン助川:新宿の猫)

第129回:猫にも人間にもそれぞれに合った生き方がある。(ドリアン助川:新宿の猫)

こんにちは、あみのです。
今回の本は、ドリアン助川さんの『新宿の猫』(ポプラ文庫)という作品です。私が今作を手にしたきっかけは、下記のような帯の言葉が心に刺さったからでした。

これは私の心の薬になる物語かもしれない。購入して読んでみるとその予感は大当たりでした。

今作には「生きづらさ」を抱えた人物がたくさん登場します。彼らの生きづらさを新宿の街で生きる猫たちと重ねたこの物語は、読んでポジティブ

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第128回:美味しい料理で、「心の傷」を癒す話(髙森美由紀:柊先生の小さなキッチン2)

第128回:美味しい料理で、「心の傷」を癒す話(髙森美由紀:柊先生の小さなキッチン2)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、髙森美由紀さんのライト文芸作品『柊先生の小さなキッチン』の第2巻(集英社オレンジ文庫)です。(サブタイトルは「雨のち晴れの林檎コンポート」)

2巻は「家族」が大きなテーマとなっていて、読んでいていっぱい発見のある内容でした。中でも姉妹の関係を描いたエピソードでは、一人っ子の私にはわからない姉妹ならではの感覚を知れたのが新鮮でした。

笑いや感動、そして癒しで

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第127回:この危険な恋愛の形はクセになる。(西条陽:わたし、二番目の彼女でいいから。1)

第127回:この危険な恋愛の形はクセになる。(西条陽:わたし、二番目の彼女でいいから。1)

こんにちは、あみのです。
今回の本は、西条陽さんのライトノベル作品『わたし、二番目の彼女でいいから。』(電撃文庫)の第1巻です。

今作では「胸キュン」や「萌え」、「尊い」とは違うちょっと刺激的な高校生の恋愛が楽しめます。読めば読むほど危険度が高まっていく物語。最近読んだラブコメの中でも個人的にはダントツに推したい作品です。

あらすじ感想ひと味違った恋の形をたくさん見ることができて、とても面白か

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第126回:大切な人・時間を思い出す物語(F:真夜中乙女戦争)

第126回:大切な人・時間を思い出す物語(F:真夜中乙女戦争)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、Fさんの『真夜中乙女戦争』(角川文庫)という作品です。もうすぐ映画版が公開されるので、本屋だけでなく様々な場所で今作のタイトルを見かけますね。

ロマンティックだけど「戦争」という言葉から残酷さも連想するタイトル。あらすじに書かれた主人公が抱える不満への共感。カバーで既に心を掴まれた作品でした。

身近にいる大切な友達や恋人、家族のことを想像して読んでほしいエ

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第125回:「出会い」も旅の楽しみのひとつかも。(青季ふゆ:美少女とぶらり旅)

第125回:「出会い」も旅の楽しみのひとつかも。(青季ふゆ:美少女とぶらり旅)

こんにちは、あみのです。2022年、初の読書感想文いきます!
今年の1冊目は、青季ふゆさんのライトノベル作品『美少女とぶらり旅』(ファンタジア文庫)です。なじみの地名が多数登場するとのことで読んでみました!

今作は「旅」をテーマにしたラブコメとなっています。若干シリアスなシーンもありますが、読むといろいろな場所に行きたくなる作品です。
またこの旅にはたくさんのヒロインたちもついてきます。ヒロイン

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