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自分の書いた話がこんなに生き生きするとは...ちくわさんの声に紡がれて、彼女のものになった瞬間は宇宙のはじまりのようでした。素敵なクリスマスプレゼント、あなたにも!
【朗読 ちくわな世界】あだちあきこ作「12月4日に僕が決めたこと」
https://note.mu/kfumi9/n/nf873cc3cd126
どうしようもない夜のこと。
いつもなら、きちんとしまっている蓋が
なぜか内側から外へ押し出されて
ふわっと浮いてしまう時がある。
みたくなかった
気づきたくなかった
認めたくない色の水があふれる時がある。
いつもは大丈夫なのに
うまく見ないようにできているのに。
でもうまくいかない。
しょうがないよ。
きょうは満月だもの。
そう、不思議なことにそういう夜はたいてい満月なのだ。
眠れなくて心
罪悪感という名の友からのお知らせ
今週だったかな、先週だったろうか。
ある日、帯に囲まれていて突然涙が止まらなくなった。
一人だったので、そのままわんわん泣いた。
こんな風にわたしはとうの昔に、自分からあふれるものに逆らうことをやめてしまっている。
すると
「ごめんなさーい」と言葉がでてきた。
何に謝っているんだろう。
わんわん泣きながらも、冷静に観察した。
わたしは帯に謝っていた。
「みんなをお届けできて
愛なき世界を生きていく
人は何をもって愛というのだろう。
そんなの人それぞれだってことくらいわかってる。考えてはみたものの、雲をつかむようで何も浮かばない。
もう考えるのはよそう。わたしはさっくりと諦めた。
なのにそれ以来、やたら「愛」という言葉が目につくようになってしまった。
ふとつけたテレビの中で、韓国ドラマの王子と侍女が夜の宮殿に佇んでいる。
「わたしはそなたを愛している」
潤んだ瞳で王子が告げた。
美しい顔立
裏切りに満ちた、よき人生
「これだけは一生しないだろう」と思っていることに限って、やってしまうのはなぜだろう。
正確には「ないだろう」と思っている時点で、すでに意識を向けているのかもしれない。
私の場合「やってはいけない」といった甘い禁忌感はなく、あるのは「そういうことを自分だけはしない」という根拠のないただの思い込みだ。
私にとってそれは「妻帯者とは付き合わない」「一度別れた男とは決してよりを戻さない」の2つだった。
自分の書いた話がこんなに生き生きするとは...ちくわさんの声に紡がれて、彼女のものになった瞬間は宇宙のはじまりのようでした。素敵なクリスマスプレゼント、あなたにも!
【朗読 ちくわな世界】あだちあきこ作「12月4日に僕が決めたこと」
https://note.mu/kfumi9/n/nf873cc3cd126
大阪のディスクユニオンの周年ポスター『じゃりんこチエ』。見るたびにはるき悦巳先生の書き下ろしにときめく。猫なのに惚れてしまう小鉄、お母さんにそっくりのヒラメちゃん。故・高畑勲監督のアニメを思い出す。テツ、右のポスターでこけてて足だけ笑。顔、見たかったなあ。みんなコケすぎだと思う。
12月4日に僕が決めたこと。
今朝、お母さんとケンカをした。寝坊して朝ごはんを食べずに学校へ行こうとしたら「だから言ったのに」などという。
なんだよそれ。知らないし。
僕は1秒でも長く寝ていたかっただけだ。
ぎりぎりまで言い争いをして家を飛び出した。
ちくしょー。ちくしょー。
嫌な朝だ。
チャイムと同時に教室に滑り込む。
「ギリギリセーフ!」
振り向くと、よっちゃんがニッと笑っているのが見えた。
◇◆
僕にはお父さんは