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『モーハウス』。授乳時、服を着たままできるアパレルブランド。災害時の助けに。

こんにちは、翼祈(たすき)です。
毎年3月8日は国連が定める「国際女性デー」です。

令和6年能登半島地震では、女性防災リーダーの育成などに励んでいる女性は、石川県穴水町の避難所で被災者の支援を継続しています。

女性が支援した避難所の中学校は、200人以上が一時避難していましたが、性別に関係なく空き教室などに沢山の人が寝泊まりして、個人で着替えができる場所もなく、間仕切りもないことからプライバシーへの配慮がされていない状況でした。

間仕切りもないし、間仕切りがあっても上から覗いたら見える高さしかなくて、布団の中で衣服を着替えていました。食料の確保が優先され、生理用品や下着、尿取りパッドなど、衛生用品の需要は後回しにされがちでした。生理などでの女性ならではの体調の変化もあって、避難所を運営することに女性が携わることの重要性を感じました」。

災害発生時には男女で需要や影響に異なりが出やすいとして、国は自治体に対し、防災担当の部署に女性職員を配置するなどといった災害対応を推し進める様に発出しています。

ですが、内閣府が2023年12月に実態調査では、日本各地の1741の市区町村で、危機管理や防災の担当部局に配置する女性職員の割合は、2023年4月の時点で平均で12.2%に留まり、女性職員が危機管理や防災の担当部局に全くいない自治体は900を超え、半数以上に達しています。

私は会社のサイトで、避難所と女性に関する記事を書いた時に、プライバシーがないことを書いて知っていたので、こうやって具体的な数字が出ると、「やはりそうなのか」と思いました。

特に授乳中もプライバシーがないことで大変だと聞きますが、この記事では、『モーハウス』という、災害発生時でも使える授乳服について取り上げたいと思います。

『モーハウス』とは?

子育ては“我がまま”でいい
妊娠中も、授乳中も、子育て中も、やりたいことをあなたらしく。
すべての人が、いきいきと自由に輝ける。
そんな想いを授乳服にこめて。

画像・引用:モーハウス

能登半島地震でも役に立っている、『モーハウス』の授乳服

茨城県つくば市にある授乳服ブランド『モーハウス』が、授乳用Tシャツが封入された防災キットを開発し、能登半島地震で被災した母子をサポートする活動に力を入れています。避難所では、子育て中の母親へのサポートや女性の性被害防止が課題となっていて、自治体でこの防災キットの備蓄も拡大しつつあります。『モーハウス』の光畑由佳代表は「『助けて』と、声を上げづらい母親を孤立させないサポートが大切です」と主張しています。

『モーハウス』の授乳Tシャツは、着物からヒントを貰い、両脇の切れ目から授乳できるのが大きな特徴です。外出先でも速やかに授乳ができて、周りの人からは赤ちゃんを抱いているだけしか感じません。防災キットには、この授乳Tシャツを速乾性が高い素材で作られていて、授乳用ブラジャーなどと一緒に同封しました。

参考:被災の母子を授乳用シャツで支援 茨城のメーカー奮闘 神戸新聞NEXT(2024年)

2023年の統計

内閣府が2023年に公表した男女共同参画の視点での防災などの活動状況を調査した結果によれば、東日本大震災を経験した後、日本各地の1651の市区町村が避難所運営の指針を作ったり、地域防災計画を修正したりしました。

この中で▼個人のプライバシーの確保を取り入れたと答えたのが約82%、▼妊産婦や赤ちゃんがいる女性へのサポートが約71%、それに▼避難所運営への女性の参画の推進が約59%でした。

群馬県渋川市では5年前の台風被害を機に防災対策に女性の視点を取り入れた調査を推し進めています。

防災の担当部局である危機管理室に今まで配置されていなかった女性職員を3人配置した以外にも、地域防災計画に携わる女性の職員を6割まで増員しました。

また、女性の意見を取り入れて備蓄品を見直し、おりものシートなど女性用の生理用品の種類を細かく分類して増やしたりするなど、避難所を運営する時には授乳室や更衣室を設置するプランを作成して、高齢者などが避難しやすい様に自主避難所にも食料や毛布などの備蓄を設けたり、個人のプライバシーを確保するパーティションを設置する訓練を実施しています。

この記事で紹介した、『モーハウス』の授乳服に関しては、写真で観ても、ただ赤ちゃんを抱いている様にしか見えません。

避難所では、授乳中に不審者が観て来て、性被害を受けたという話もありますし、『モーハウス』のだったら見た目で分からないこともあり、そういう被害も防げると思います。

今も能登半島地震では、9000人超避難所に身を寄せている方も多く、この『モーハウス』の授乳服も、ぜひ支援物資に入れて頂きたいなと思いました。


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