マガジンのカバー画像

恋愛遍歴

14
アタクシの恋愛遍歴
運営しているクリエイター

記事一覧

妥協と堕落

妥協と堕落

今朝方一人枕を抱えティーシャツと下着だけで窓を開けて静かに空を見る。
やっと曇った。と、安堵し煙草を吸う。
仕合わせを求むる事はなく只過ぎ去る日々を過ごして。
過去の恋などはとうの昔に忘れてしまい、只一人女であると云う事を噛み締め生きる日々。
悲しみさえも忘れ、生きていても仕合わせがあるとも思わず静かに過ごすのでした。
人生と云うものに絶対と云うものは無く。
これもまた不思議な断言でございます。

もっとみる
恋愛遠回り

恋愛遠回り

人間歴二十五年此れが、何度目の人生かなんて知りません。
もし前世の記憶があったのならここまで苦労はしなかったと思うんです。
初恋は五歳、何故好きになったかなんて覚えてないけどアタシにはハンサムに見えていたことは確か。
恥を憶えたのは七歳、子供に見られたくなかった。
と云うことは今、アタシが子供だと思って見ている娘も心に大人を飼っているのかもしれませんね。

死にたくなるような恋をした。

もうこん

もっとみる
貴方

貴方

まだ見ぬ貴方
私達はまだ触れていない
丁寧な言葉を交わしお互いを気に掛ける
決して下心のない優しい毎日を過ごす

まだ見ぬ貴方
私達はまだ旅の途中なのだろうか
何処まで一緒に歩めるだろうか
決して正解など見えないが何かが動く

ふわあ〜はわあ〜
貴方と通じていると此の胸あたりが
あたたかく成る

これが純粋!!!!!
純粋と云うことなのか
私は知らなかった

他に横にいられても
汚い中身ばかり見え

もっとみる
女で有りたいと云う事

女で有りたいと云う事

アタシはかれこれ長年の月日沢山の方々とお話をするお仕事をさせていただいた。
赤裸々な言い方をして仕舞うが、
・クセモノ
・ゲテモノ
・整ったモノ
・何かに不満なモノ
・全てを手に入れたモノ
・全てを手に入れた故につまらないモノ
・完璧な人生を送ったモノ などなど
人間の形なんて様々すぎて書ききらん。
いろんな''モノ''と関わる内に、アタシの純粋なときめきや煌めきと云うモノは感情から薄らいで逝った

もっとみる
雪ノ王子サマ

雪ノ王子サマ

頬の感覚のないアスファルトが少し湿る東京。
アタシのブーツの音だけが身体に沁みる。
枯れた空に向かい煙草をふかしては
貴方が横に座る。
『俺、また戻るんだ。』
突拍子も無いナンセンスで身形も綺麗とは云えないその男は、利き男で。何故か目を離せない。
『そうなの。何時頃から。』
『今夜さ。いや、明日の朝かな。』
『そうなの。精進してよね。』
『あゝ。自分のやりたい事だから。』
『そうなの。そしたらまた

もっとみる

一番愛して、一番憎まれた男

あぁ、何故そんなに優しい眼でワタシを見るのか。彼方はそんなに自分に自信がお有りですか?その鋭く、全てを見透かしている様な眼でワタシを見つめて全てを知った気なのですか?

どうかしました?

ワタシが掠れた声の問にも彼方はふざけた返事をする。あぁ、何人もの無垢な女をこの男は食らったのだろう。

この男からしたら女なんぞ単なる『戯び(あそび)』でしかないのだろうと、このワタシの小さな脳が一生懸命出した

もっとみる
貴方様。

貴方様。

櫻の花びらってカイガラのやうではありませんか。

仏蘭西での櫻の花言葉ってのは、私を忘れないでなんだってさ。

どうも切なく寂しげな花だと思いませんか。

私も貴方にそう抱いている事を、そろそろお氣づきでせうか。

いくつになっても、女ってものはずる賢く色がないと生きてはゆけないのです。貴方様のぬくもりを肌に感じたその日から。

貴方様のその愛おしい口から他の者が出ると、胸いっぱいに痺れる何かがこ

もっとみる
精通

精通

赤らめた和多志の笑顔は貴方への槍に成って痛みを宿すのでせうか。
そして貴方はそんな和多志の横顔を易しくまだ見つめることが出来ますでせうか。
和多志の脳内で絡み合う無意味な語彙に貴方は一緒に取り出すことをしてくれるのでせうか。
和多志は貴方の臓に秘めた塊を溶かすことが可能でせうか。

解説

私の素直な気持ちを伝え、笑顔であなたに向ける視線はあなたを傷つけてしまうようですね。

そしてあなたはそんな

もっとみる
クソ適当女の恋愛コラム

クソ適当女の恋愛コラム

さてさて、私はクソ適当に生きてる二十代女子です。指で数えるほどしか無い私が体験した恋愛についてなんだけども、、、そうだねー。いちいち悩むじゃんか?やっぱり、片想いな時は結ばれたい。好きな人いない時はいい人おらんかねー。一方結ばれたくせにそれはそれで細かい悩みが増えちまってね。

人間ってどんだけ考える生き物なのwwwwww

まぁ仕方がないよね。人それぞれ生き甲斐は違うのだから。

そんないちいち

もっとみる
たかが知れている

たかが知れている

『たかが知れている。』

君はそう言った。君の腹に指先を乗せなぞる私に君はタバコを吸って上を向きながらそう言った。

以前より君は頬が欠けていて。

以前より君の腕は骨が顔をだしている。

テーブルはやけに綺麗なのに、キッチンのゴミ袋は瓶や缶がこれでもかというくらい詰まっている。

君の目には何も映っていない。

人気者でムスクの香がする君からは不穏な空気が流れている。

そんな君の指に私は頬をさ

もっとみる
愛さえなくなる前に

愛さえなくなる前に

呼吸ができなくなった夕方に。全てが終わったとホッとした。

『もう何も気にすることはないよ』『もう自分をあいしていいよ』と。

時代は豊かなもんで、遠く離れていても見たい人や会いたい人に会える。それで気をあやしていた。

またその逆も然り。それで崩れ落ちることも。

知りたくないことまで強制的に目に入れる始末。

その奴隷になったワタシも惡で。

四角の光に呑まれてしまった。

どうでもいいことば

もっとみる
帰り道

帰り道

貴方とあたし、ぎこちない下り坂を別の歩幅で下る
貴方はあたしを待つことはない。
いつだって自分の歩幅で、いつだって前を見ている。

ふと、淋しくなって声をかける。
貴方は下らない世話話をあたしにする。

歩幅が同じになっていく。

去年の冬は横に他の人がいて
あたしにも貴方にも別の視野があって。

四季が終わりに差し掛かり、ようやく話が合うようになり、初めのぎこちない話はなくなり、口数も必要な時だ

もっとみる
一人ワインで。

一人ワインで。

ここ寒空に輝く青山
一人テラスで煙草を手にワインを口に

カップルが愛を誓いキスをし
女が涙をしハグを
子は叫び暴れ
男は踊り宥め

こんな瞬間、瞬間を私は一人でみんなと生きていて
誰に話すこともない。
不思議な出会い、辛かった記憶、嬉しかった甘い出来事を一人ワインで振り返る。

今は一人、また一人。
冷たい椅子に深くもたれ掛かり、手にクリームを塗る。
足はヒール疲れで組む他ない。

今は一人、ま

もっとみる
空間

空間

貴方がいて欲しいと空間に心問いかけるが
貴方はアタシのことなんて何もきっと。
溶けていく氷とアタシの心は少し似ていて
冷めないでいてと自分に祈る。

アタシのこの線香花火のような恋心と
まるで空間のように気付いてはくれない貴方は
自然の摂理に応じていて。

貴方の居ない空間でこそアタシは少し何か
ほんの少し期待をしていて
貴方が来てくれぬか。
貴方が応じてくれぬか。
そんな淡い想いを秘めてジントニ

もっとみる