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#35 最大の難関:ミッションの軌道修正(1)

「地域おこし協力隊」のミッション(活動内容)は千差万別です。

似たようなミッションであっても、今までお伝えしたように、ミッションや募集要項の背景、関わる地域の人、地域の背景、自治体職員の背景、そして、それぞれが思う「地域おこし協力隊」像、等の状況は、全て違います。

「地域おこし協力隊」一人一人に物語があります。「地域おこし協力隊」に関わった地域の方一人一人に見方があります。「地域おこし協力隊」に関わった自治体職員一人一人に立場があります。これを読んでいる皆様一人一人にも受け取り方、感じ方、それぞれの状況があります。

今までお話してきて、ちょっと気をつけていたことは、私の例を紹介しながら、こんな場合もあるのか、こんな見方もいいかも、こんな捉え方もアリだね、そう思うと気が楽、と思ってもらえるようにしてきた、ということです。

詳細を語り出したらキリがありません。形も色も様々な葉っぱの部分より、幹や根っこになるような、「地域おこし協力隊」にまつわる、私なりの見方や捉え方、考え方をメインでお伝えしてきました。のつもり~(笑)。

私の話を参考に、自分だったらどうかな、自分の場合はどうだろう、と少しでも思ってもらえたら、本望です。

さてそこで、今回は、ミッションに、ん?と思った時の、対処方法をお伝えしたいと思います。私なりの。

私は、活動開始の数か月後くらいに、ミッションについて、ん?おや?と思うところが出てきたのですが、すぐには対処しませんでしたし、できませんでした。

それは、ん?おや?と思う点について判断材料が少ない、判断するにしても自分はまだほとんど何もしていないに等しい、さらに、このもやもやを整理できない、言語化できない、という理由があったからです。

それで私の場合は、もう少し状況が進んだら、次の展開になったら、もう少し○○をやってみたら、もう少し状況が分かったら、もう少し△△をやってみて、、、ともやもやしつつも色々取り組んでみました。

その間、協力隊OBOGにも相談を開始しており、定期的に状況を伝え、アドバイスをもらっていました。

今振り返ると、そんなに状況ばかり眺めていなくてもよかった(笑)。そんなに様子ばかり窺ってなくてよかった(笑)。

のですが、あれが当時の私のベストでした。

最初に悩んだのは、このミッションに関する疑問や課題を、どう関係者に伝えるか、でした。

そこでまずは、一番近い担当者に言ってみました。私の場合、地域振興センターの「地域おこし協力隊」の担当者です。

その方に、「ミッションの方向性が分からず、悩んでいるのですが」と。

なぜ、「地域おこし協力隊」の直の管轄の課の「地域づくり推進課」の課長や担当者に言わなかったのか、というと、

一番日々接している担当者を飛び越して、いきなり課長レベルに物申すような状況になるのを避けたからです。

う~ん、下手に社会人経験があるが故になのか、こんなことを気にしてしまいました。地域振興センターの方も、センター長、という立場だったので、それなりにお立場のある方だったのです。

そして、そのセンター長を通して、「地域づくり推進課」の課長や担当者に話が行くようにしようと思ったのです。

ところが、やんわり断られました(笑)。

はい次~!次の案じゃ!

ということで、
私は、「活動報告会」と称して、関係者を集めることにしたのでした。

すでに、1年目は終わろうとしており、「このままやってるとヤバい!」と、めちゃくちゃ焦っていました。協力隊OBOGへの相談も必死でした。このころの精神状態がなかなかピークで底を彷徨っていました。

早く私の胸の内を関係者に伝えねば!と思っていたのですが、

文句や愚痴になるのは建設的ではない、それこそ、ミッションの枝葉、詳細をあれこれ言い出すと埒が明かない、そもそも、ミッションにあーだこーだ言い出すと、そのミッションで着任した私の存在意義がなくなるのでは!?
つまりはやっぱり辞めるってことか!?と頭はぐるぐる。

そう、それで、なんとか、ミッションの根本的な話ができないものかと考えて思いついたのが「活動報告会」を開く、というものでした。

「え、私やってるよー。」「うん、僕もそれやったやった~。」
と思われた方、少々思っているような内容とは違うかもしれません。

私が行った「活動報告会」とは、まず「地域おこし協力隊」制度とはなんぞやから始まって、私が着任後にもらった「活動指標」を1つ1つ確認して、それに照らし合わせた現状の良い面・悪い面伝え、そこから今後の課題を伝え、かくかくしかじかなので、今後、このミッションを続けていくのは難しいです、という、「活動報告会」という名の、そのミッションへの決別宣言のようなものだったのです。

図や写真を取り入れたパワーポイント約30枚弱の資料とともに、それをスクリーンにでかでかと映し出して、「地域づくり推進課」の課長と担当者と、地元受け入れ団体のコアメンバー1名の方に向けて。

これが、私が、任期ちょうど1年半の時にやっと行えた、ミッションに、ん?と思った時の対処方法です。

私の最大の難関にして、当時の最大のベスト、でした。

ちなみに、この「活動報告会」に、地域振興センターのセンター長も、もちろん呼びました。が、「私はいいです」とのこと(笑)。

次じゃ!次~!!!!!!

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