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2023年12月の記事一覧

無言の朝 (詩)

無言の朝 (詩)

「こんなに愛した人は君が初めて。毎日会いたい」

そう囁やきながら
彼は私の背後から腕を絡める
重ねた肌と唇から、彼の想いが滲み出る

極上の幸せに包まれ
2人共に眠りに落ちていく

翌朝、無言のまま身支度をする彼
昨夜の名残りは微塵も感じられず
何事もなかったかのようなそぶり

じゃあね、と出て行く彼
私はそれを
少し不安な思いで見つめる

昨夜の言葉、信じていいの?
って、なぜか聞けない

あの夜をもう一度 (詩)

あの夜をもう一度 (詩)

燦然ときらめくイルミネーション
それを見上げる人々は満面の笑み

彼と目と目を合わせ
笑みを交わす
それだけで満たされた
もう言葉はいらない
イルミネーションは
私達のために輝いている、とさえ思えた

後にも先にも
それ以上の幸福はなかった

当時流行りのラブソングと彼が重なる
切なくて、胸がぎゅっと押し潰される

もし叶うなら
あの素晴らしい夜を
もう一度……。

意味 (詩)

やっと
巡り逢えた

意味があるのか、ないのか
考えなくてもいい
運命とか宿命とか
それも、この際どうでもいい
遠い、生まれる前からの約束だから

巡り逢うべき時期に
巡り逢えたから
当然のこと

2つの絡み合う視線
彼が言葉を発した瞬間
恋に墜ちる
意味はなくたっていい
約束されたストーリーが
今、ここから始まる

Xに投稿した詩に、少し加筆しました。