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旅のこと(ベトナム以外)

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今あるのは、トルコ、ウガンダ、マダガスカル、カメルーン、ドイツ、フィンランド、イギリス、京都あたり。
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#旅

旅先で服を買うということ━━刺繍のブラウス in 2010年ブダペスト/2023年ハノイ

旅先で服を買うということ━━刺繍のブラウス in 2010年ブダペスト/2023年ハノイ

気づけば13年間、一軍として着ていた服がある。ハンガリーの首都ブダペストの市場の2階で買った、刺繍のブラウスだ。

それは女友達と2人で行った大学の卒業旅行で、私たちははじめて見る東欧のデザインに、はしゃいでいた。少しずつ形と色の異なるブラウスに、一つひとつ違う花や葉の刺繍。

さんざん迷って、紫色の布地に紫色の花と黄緑の葉のものと、水色の布地に白い花と青い葉の刺繍のものの2枚を選んだ。

ブラウ

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ナイル川沿いの線路を歩く

ナイル川沿いの線路を歩く

アフリカを旅すると、旅の期間中に、だいたいいつもなぜか「のんびりよく歩く日」というのが1日あって、その日がとても好きだったりします。
(それがアフリカだからなのか、私がいつも地方の都市や村に住んでいる人にお世話になる旅をアフリカでしがちだからかは、なぞですが)

タンザニアの村でキャベツを買って、帰ってきただけの日。
カメルーンの村で、友人の職場まで歩いて行って、帰ってきた日。
ケニアで年越し

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台湾、南仏、ウガンダも…お家で世界妄想食めぐり

台湾、南仏、ウガンダも…お家で世界妄想食めぐり

まだしばらくつづきそうなコロナの影響。
次に海外に旅できるのって、いつなんだろう…?

そんなことをぼんやり思いながら、家でおとなしく過ごしています。

旅に行けないかわりに、最近はいろんな国のごはんをつくっています。

台湾 餃子三昧の旅台湾には朝からやっている水餃子の店があるらしい。
そう聞いて、餃子好きとして、今年は台湾三食全部餃子の旅をしたいと思っていました。

ということで、行けない

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世界の書店から(1)【カメルーン:ジャーナリストと頼朝に遭遇】

世界の書店から(1)【カメルーン:ジャーナリストと頼朝に遭遇】

出版社に勤めはじめてから約5年、海外に行くとその国の本屋さんに行ってみるようになりました。撮っていた写真がたまってきたので、noteに少しずつ載せていこうかなと思います。

第1回目は、カメルーン。アフリカの西側、中央くらいにある国です。

多様な地形と気候帯がある国で、自然も人々の暮らしぶりや文化もさまざま。アフリカの多様な魅力がぎゅっと詰まっているということで、「ミニチュアオブアフリカ」の異名

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"結束"ってなんだろう。カンパラのモスクで考えたこと。

"結束"ってなんだろう。カンパラのモスクで考えたこと。

ウガンダの首都カンパラの丘の上には、ガダフィ・モスクというモスクがあります。

あのニュースでよく聞くリビアのガダフィ大佐の寄付のもと、建てられたモスクなのです。

まだ新しく、建てられて10年程。サハラ砂漠以南で最大のモスクなのだとか。
たしかに立派で、なかの装飾も美しいモスクでした。

木枠はコンゴ民主共和国
ステンドグラスはローマ
絨毯はリビア
天井の模様とシャンデリアはモロッコ
(他の

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"憧れ"という入口から、国を知ることについて

"憧れ"という入口から、国を知ることについて

ミュンヘンで泊まったAirbnbは、その町に住むおばあさんの家を間借りするものでした。

お上品にカーディガンを羽織ったおばあさんに案内されたのは、赤で統一された屋根裏のかわいい部屋。

小さめのベッド、トールペイントがほどこさらたクローゼット、物語のおばあちゃんが座っていそうな揺り椅子。

子どものころに見た、アニメの『ハイジ』や絵本の『3匹の子熊』の世界のようです。

そう、そして、こ

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アフリカ大陸を走る、長万部の布団屋

アフリカ大陸を走る、長万部の布団屋

これはウガンダに限らずアフリカあるあるですが、走っている乗り合いバスの多くが、日本の中古車です。

日本で使われていたときのプリントが残ったままで、なかなか味があります。

今回旅したウガンダでは、

長万部の横手布団屋
北海道リハビリセンター
風の丘保育園

に出会いました。

生活感溢れ、しかもけっこうな地方のものも多いのです。

日本を故郷に持つ身としては、遠いアフリカ大陸で、い

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ウガンダの車窓から

ウガンダの車窓から

アフリカに来るといつも、面白いと感じることがあるのは、たいていマーケットや人混みだなぁと思います。

ウガンダの首都カンパラから地方に行くためのバスの出発地点Old Taxi Parkは、マーケットのすぐ横にあって、車窓からそのマーケットに行き交う人々を見るだけで、楽しいです。
(歩いているときは、ひったくりやスリに警戒しているので、車窓のほうがじっくり見ることができる)

「BRICS」とい

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誰しもその人だからこそできる「助け方」がある

誰しもその人だからこそできる「助け方」がある

ケガをしました。

はじめて行く国の一人旅なのだから、余裕を持ったスケジュールで、無理せず省エネで、注意を払っていこうと思って、そうしていたつもりだったのだけど。

帰る少し前に、ウガンダで会っておきたい人に会えるかもとなって、焦ってしまい、負傷してしまいました。

道行く人に、口々に「まぁ、かわいそうに」と言われ。
最寄りの建物にいたガードのおじさんが、近くの薬局に案内してくれました

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Hapinessという名の男

Hapinessという名の男

アフリカ大陸の国、ウガンダに来ています。
首都カンパラは、なかなか寡黙でクールな人が多い印象です。

日本に比べたら挨拶はみんなしますが、その先におしゃべりをするかというと、そうでもない。

おとなりのタンザニアに行ったときは、「日本から来たの?」「香川真司知ってるよ!」などなど、やたら話しかけてくる人が多くて、そんなかんじをイメージしていたので、少し意外でした。

内陸国だからか、穏

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リアル「ほんやくコンニャク」の時代

リアル「ほんやくコンニャク」の時代

子どものころ、ドラえもんの道具であったらいいなと思ったものベスト3をあげるとしたら。

どこでもドア、タイムマシン、
そして「ほんやくコンニャク」だった気がします。

そして、どこでもドアとタイムマシンを見るには、まだ時間はかかるかもしれないけれど、「ほんやくコンニャク」は実現しつつあるかもしれない……!
今日そんなことを思いました。

というのも、POCKETALKという74言語対応の翻訳

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ヨーロッパでAirbnb泊をする3つの理由

ヨーロッパでAirbnb泊をする3つの理由

3年ほど前からヨーロッパに行くときは、もっぱらAirbnbです。

ホテルより安いというのももちろんあるけど、それ以上にたくさん魅力があるのです。

1. 家主の個性がでるインテリアが楽しいいつも楽しみにしているのが、泊まるお家のインテリア。

たとえば、ロンドンで行ったのは、ちょっとレトロなアパートメントでした。

テーブルは古いスーツケース。タンスの上には、骨董市で買ったという藁でつくった

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旅の適齢期

旅の適齢期

沢木耕太郎さんの『旅する力』という本に、「旅の適齢期」という言葉がでてきます。

経験と未経験のバランスがとれた、26歳という年齢が「旅の適齢期」かもしれないと。

未経験ということ、経験していないということは、新しいことに遭遇して興奮し、感動できるということである

この本を読んだ当時、ちょうど26歳だった私は、もう適齢期が終わってしまうと、少し不安になりました。

いまのように、旅に感動で

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「伝える」というより、「連れていく」?

「伝える」というより、「連れていく」?

「アフリカに関心のない人に、どうやってアフリカについて伝えていますか?」

先日、キ・アフリカさんという団体の会でお話する機会があって、そこで参加者の方にした質問です。

「私はアフリカに連れていきますね。なにがぴんとくるかは人によって全然ちがいますから」

こんなふうに答えた方がいました。
布がいいという人もいれば、音楽がいいという人もいるし、スラムの雰囲気にハマる人もいるし、自分が役に

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