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士業の先生をうまく使いこなす
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
関連法規が多い管理系業務
今日は少しファイナンスの話から外れた話題になります。
管理系の仕事には関連する法規がたくさん存在します。それを統括して対応するのがCFO役割のスタートアップも多いと思います。ただそうは言っても各領域毎に専門性が求められるため、すべてをカバーできるスーパーCFOはまずいないので自ずと士業の先生に頼りながら業務を進めるこ
今年IPOした会社の今
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
IPO企業をベンチマークに
IPOを念頭にマーケットの状態を観察するのもCFOの仕事です。世の中お盆休みということもあり今回は軽く今年初めから7月末までに新規上場した会社の状況を見てみます。
7月末までに新規上場した会社は52社あります。業種ですが、
サービス15社
情報通信15社
医薬品5社
不動産3社
建設2社
小売2社
その他10社
ストックオプションの概要と長短所
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
ストックオプションとは
ストックオプション(Stock Option)は、従業員や役員に対して自社の株式を一定の決められた価格(権利行使価格)で購入する権利を付与する制度です。スタートアップは事業が成長するに従ってその株価も上昇していき、上場することで株式の売買が自由にできるようになります。上場後に自社の株価が権利行使価格より上回っていれば、
IPO支援者(監査法人)のトレンド
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
IPOにおける監査法人の役割
スタートアップがIPOを目指そうとした場合、その支援をする重要な登場人物として監査法人があります。
監査法人の役割は大きく2つあり、財務諸表の監査と内部統制の評価になります。
財務諸表の監査とは、当該企業の過去数年間の財務諸表を監査し、上場基準を満たす適切な会計基準に従って財務諸表が作成されていることを保証します
市場規模(TAM,SAM,SOM)は資金調達のキー
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
市場規模の重要性
資金調達を成功させたいならば市場規模の試算は必須といえます。なぜならもっぱら出資者はその事業が対象とする市場規模が小さい/成長性が低い場合には興味を抱かない、すなわち資金調達に失敗する可能性が高まるからです。そんな市場規模を表すものとして、TAM、SAM、SOMという指標があります。
TAM (Total Addressa
DD(デューデリジェンス)の実際
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
DDとは何か
VC等がスタートアップへの投資に対してそれなりに本気度が高くなった場合、DDが行われることになります。デューデリジェンス(Due Diligence, 略してDD)とは、投資を行うにあたって、対象となる企業のビジネスや組織の実態、価値、リスク等を調査することを言います。
DDには相当量の資料の共有と質疑応答が必要になるため、スタ
あなたの会社おいくら?(企業価値とバリュエーション)
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
すべてに価格がついている
値上げが止まりませんね。私、毎朝オレンジジュースを飲む習慣があるのですが、以前は200円代だったのが今や300円代、消費税を足すと400円!になりかなり負担感が増しました。
さて世の中を見渡せば何らかの価格がついています。そしてそれは会社も例外ではありません。
株式会社の価格(時価総額)=株価×発行済株式数
上場会社
資金調達の種類と長所短所あれこれ
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
資金調達の種類
資金調達ですがいくつか種類があります。私が携わったものを中心に資金調達の種類と特徴をまとめました(表1)。長所短所は資金の受け手の目線で書かれており、右端には資金の出し手の狙いが書かれています。
銀行からの借入
起業して最初に思いつくのが銀行からの借入かもしれません。創業時には各自治体では創業支援のための制度融資や日本政策
どんな仕事経験も無駄にならないというお話
はじめに皆さま、お仕事お疲れさまです。世はお盆ですね。
私事、社会人生活も30年ほど経ちます。その過程で、私もいろいろな仕事を経験しました。望んだもの、不本意なもの、理不尽なもの、楽しいもの、腹立たしいもの、辛いもの、うまくいったもの、うまくいかなかったもの、数え上げればきりがないほどたくさんあります。
そんな私ですが現在スタートアップのCFO職に携わっているなかで今までの経験が活きているのを実感
言葉の伝播を飛躍的に高めたテクノロジー5選
社会人になって30年ほど経ちますが、その間、生産性の向上は常に課題として脳裏を離れることはありません。そして、生産性向上のための重要なポイントはコミュニケーション改善であるという私の仮説も確信に近くなってきました。
適切な言葉のやり取りというものについて思考を巡らすというのは私の隠れた取り組みテーマですが、言葉を効率的・効果的にやり取りできるようにしてきた革新的テクノロジーの登場についても注目