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クラフトビール中心のCRAFT DRINKS的オピニオン

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日本のクラフトビールはまだ始まったばかりなので伸びしろがあるとも言えますが、普及・拡大に当たって色々なものが足りません。現状の課題をあぶり出し、そのソリューションを検討していきま… もっと読む
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第1回クラフトビール文献読書会の申込みを締め切りました

第1回クラフトビール文献読書会の申込みを締め切りました

掲題の通りですが、申し込み多数となったので第1回クラフトビール文献読書会の申込みを締め切りました。多数と言ってもそれほど多くはないのですが、押さえた会議室の席数の問題もあって締め切ることになりました。謎の読書会にもかかわらず、たくさん申込みを頂き、恐縮です。誠にありがとうございます。

読書会の選書が辛くも楽しいで示した通り、事前の質問で様々なトピックが挙げられました。もう一度記しておくとこんな感

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読書会の選書が辛くも楽しい

読書会の選書が辛くも楽しい

先日ご案内した通り、4月21日にクラフトビール文献読書会を行います。初回でどうなるかまだ何も分からないにもかかわらず、有り難いことに何人もの方から参加申込を頂いております。皆様、ありがとうございます。お礼申し上げます。

参加申込みをしてくださった方に個別に「どんな本を皆で読んでみたいか、書名が特に挙げられない場合はトピックだけでも構いませんので挙げて下さい」と質問してみたのですが、各人結構興味関

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フレッシュさにまつわる矛盾

フレッシュさにまつわる矛盾

ちょっと気になったことがあったので、再掲。全文載せます。短いものなのですぐに読めてしまうと思います。お目通しくださいませ。

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先に断っておきますが、当該ビールを批判しているのではありません。単に分かりやすい例として挙げただけであって、それ以上でもそれ以下でもありません。その点はご承知おきください。

アメリカのStone Brewingは鮮

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ビール祭りのスケジュールを被らないようにするには

ビール祭りのスケジュールを被らないようにするには

発表があったのを見た方も多いと思いますが、けやきひろば春のビール祭りが5月22〜26日に開催されます。ビール祭りシーズン到来だなぁ。(けやきひろばのことは私の書いたインタビュー本に収録されているので是非お読み下さい)

そう思っていたら、大江戸ビール祭りも全く同じスケジュール…そして、ミッケラーのKeep Pouring Nipponも土日2日開催で丸かぶり。もしかしたら他のものと更に被っているか

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「ミッケラー、カールスバーグと提携」で、ビールはやっぱり物流だと改めて思う

「ミッケラー、カールスバーグと提携」で、ビールはやっぱり物流だと改めて思う

昨日、ビッグニュースが入ってきました。デンマークのクラフトブルワリー・ミッケラーがカールスバーグとパートナーシップを結ぶことを発表しました。下記がミッケラーからの公式発表です。

Mikkeller signs agreement with Carlsberg: New partnership to strengthen Mikkeller’s sales and distribution

カー

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新刊「サシノミ」のこと

新刊「サシノミ」のこと

最近ずっと更新出来ずにおりました…実は新型コロナウイルスに感染してしまいまして、臥せっておりました。不摂生が祟ったのかもしれないです。いや、日頃の行いが悪いからバチが当たったのかも…まぁ、なんにせよ40℃も熱が出ると本当にしんどいですね。節々が痛いし、フラフラするし、ごはんも食べられないし。失って初めて有り難みが分かるのはやはり健康ですね。お陰様で今は最悪期を抜けて少しずつ動けるようになったのです

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イベント被りとアテンション、日頃の発信や魅力の伝え方に対する通信簿として

イベント被りとアテンション、日頃の発信や魅力の伝え方に対する通信簿として

カレンダーを見ればもう11月。妙な暖かさの日が続いていますが、今年もあと2ヶ月を切りました。ACBE(American Craft Beer Experience)などが控えていますが、そろそろ野外のビール祭りも終わりでしょうか。思えば、3月終わりくらいから毎週末何かしらのクラフトビール系催事がありましたね。私も結構な数のイベントに行き、各地で飲み散らかしていますが、やっぱり仲間と乾杯するのは楽し

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3週連続イベント参加のお知らせと新刊「文脈とビール3」のご紹介(チラ見せあり)

3週連続イベント参加のお知らせと新刊「文脈とビール3」のご紹介(チラ見せあり)

突然昔の本がバズったり、そのおかげで新刊が思った仕上がりにならなかったりとバタバタしていたわけですが、やっとまとまった時間が取れるようになり、お陰様で先日新刊「文脈とビール3」も入稿出来ました。

こちらを引っ提げて10月29日のイベントを皮切りに3週連続でイベントに参加します。

①10/29 12:00 – 16:00 第2回秋葉原「超」同人祭+ @秋葉原 UDX GALLERY
委託販売でお

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ビールに時間という概念を セミナーより抜粋

ビールに時間という概念を セミナーより抜粋

先週、私はけやきひろば秋のビール祭りで特別セミナーを行いました。そこでお話したことを少し綴っておこうと思います。セミナーのテーマは「ベルギーのビール文化と熟成」でしたが、幅広くお話したのでここでは「時間」というキーワードだけに絞り、当日使用したスライドの一部も併せてご紹介致します。

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ここまでは特に説明も不要かと思います。一口にIPAと言っても様々なもの

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「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 改」リリースのお礼とこれからのこと

「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 改」リリースのお礼とこれからのこと

先日ご案内した「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 改」が印刷所より届き、ご予約分については全て発送致しました。

ご注文くださいました皆様、誠にありがとうございます。総文字数13万字の大盛り、いや、特盛になってしまいましたが、気合を入れて改定致しました。ご拝読賜りますようお願い申し上げます。

さて、改定版を出すにあたって考えたことを少々綴っておきたいと思います。

2019年の夏、

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こんな質問ができたら

こんな質問ができたら

昨日Comitia145に参加しました。昔の本が今更バズりまして・・・でお伝えした通り、突然忙しくなってしまいまして新刊にまともに取り組むことが出来ませんでした。当初「文脈とビール3」と題してエッセイを10本以上収録したものを出すつもりでしたが、諸々考慮して新刊を落とすことだけは避けようと苦肉の策として3本だけ収めたものを無料頒布しました。本日はそのうちの一編、「こんな質問ができたら」をここにご紹

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再販 クラフトビールを仕事にしたいと思った時の業界俯瞰図

再販 クラフトビールを仕事にしたいと思った時の業界俯瞰図

コミックマーケットも終わり、在庫も整理できたので本屋にアップしました。新刊「お金で買えるビール 買えないビール」は完売し、現在再販するかどうか検討中です。追ってご報告申し上げます。

さて、既刊を新しく刷ったのでご紹介。

クラフトビールが好きになって仕事にしたと思った時、パブ(飲食店)・酒屋(小売店)・ブルワリー(製造業)以外になかなか仕事が思いつかないと思います。自身の希望や能力、適正と仕事が

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記憶と作られたノスタルジーと

記憶と作られたノスタルジーと

最近ビールを飲んでいて改めて思ったことがあります。記憶について、です。以前「文脈とビール2」で発表した文章がちょうどそういうテーマなのでご紹介したいと思います。作られたノスタルジーとその消費はどういう関係にあるのだろうか。きっと世代によって大分感覚が異なることでしょう。記憶に関する差異、そして作られたノスタルジーの同一性について語り合ってみたいと思う今日このごろです。

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クラフトビールと料理のペアリングに関して一考 特に文化と「解なし」について

クラフトビールと料理のペアリングに関して一考 特に文化と「解なし」について

クラフトビールと料理のペアリングに関する記事をちらっと見たので、先日発表した「それほどガチらず、なるべくラクして美味しいクラフトビールが飲みたいんですけど、なんとかなりませんかね?」に収録されているペアリングについての部分を一部改変してご紹介します。今現在私はこんな風に考えていますが、ペアリングそれ自体に否定的なのではなく、むしろ肯定的です。どんどん研究した方が良い。けれども、その際今よりももう少

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