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クラフトビール中心のCRAFT DRINKS的オピニオン

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日本のクラフトビールはまだ始まったばかりなので伸びしろがあるとも言えますが、普及・拡大に当たって色々なものが足りません。現状の課題をあぶり出し、そのソリューションを検討していきま…
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記事一覧

News 20240920

News 20240920

ワイン専門誌・デキャンターにこんな記事が。ハローキティワインへの苦情が認められ英国市場から撤去されるそうです。

今回の経緯はこんな感じ。イタリアの会社がハローキティのラベルをつけたワインを英国で販売したが、子供のおもちゃのブランド名でアルコールが売られていると消費者が指摘。規制当局の独立苦情委員会はハローキティのテレビ番組とビデオゲームは3歳以上の子供を対象としていると指摘した上でハローキティは

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News 20240919

News 20240919

世界最軽量のウイスキーボトルのニュース。なんと700mlの瓶1本で180g。

本文で確認して頂きたいのですが、メリット・デメリットそれぞれあって包括的なソリューションにはなっていません。まだ試験的なもので本格的に採用されるわけではないとのことです。なにはともあれ非常に良い取組みだと思います。容器が軽いというのはとても重要です。

物流の2024年問題で日本も大変なことになっていますが、物流におけ

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News 20240918

News 20240918

欧州ワイン企業委員会(CEEV)の提言が興味深い。

脱アルワインの話も出ているところに注目したい。提言のポイントは以下。

CAP戦略計画の合理化:特にプロモーションとコミュニケーション対策における管理プロセスを簡素化し、国家支援をより効率的かつ柔軟にします。

ワイン CMO とラベル付けルールの更新: 堅牢なデジタル戦略に支えられた、ワイン製品のプレゼンテーションのための言語フリー システム

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【書評】クラフトビールとの類似点を読み取り、未来を考える 『ジャパニーズウイスキー入門』

【書評】クラフトビールとの類似点を読み取り、未来を考える 『ジャパニーズウイスキー入門』

ビールファンの皆様、今飲むべきはウイスキーですよ、と書いたのはもう9年近く前。あの頃バレルエイジのビールが出始めたところで、樽の風味がすれば新しい感じがして評価される風潮に強い違和感があって書きました。樽や元々入っていたお酒の風味があれば良いのではなく、樽の『良い』風味、元々入っていたお酒の『良い』風味がなければなりません。そして、それがベースのビールと調和してこそです。

IPAを入れて風味を移

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Kindleに新しく本を追加しました

Kindleに新しく本を追加しました

表題の通りですが、Kindleに3冊本を追加しました(正確には4点ですが)。アップしたのは下記です。全てKindle Unlimitedに対応しておりますのでご利用ください。三連休のお供に是非。

クラフトビールのマーケットシェア1%は本当か(補論を追加)
クラフトビールの本音と建前、その次のこと(クラフトビール プロレス論を若干修正し、改題)
クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 改

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News 20240910

News 20240910

昨日、ビール会社がグループ化しているという話をしました。BAの言うところのRegional Breweryは年間生産量15,000〜6,000,000バレルの規模の醸造所を指しますが、このサイズになると販路は地元の郡、州だけに留まりません。広く展開して他の州の大きなブルワリーと勝負することになります。クラフトビールの成長の鈍化やライバルの増加、近年のインフレ等々も相まって、スクラッチで始めたブルワ

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News 20240909

News 20240909

非常に寂しいニュースが入ってきました。日本でもお馴染みのモダンタイムスがサンディエゴにある醸造所を閉鎖し、委託醸造専門の工場となります。

コロナという未曾有の危機があったけれども、それまでの拡大路線で借入が多かったり、metoo運動の中で差別問題で揉めたり、色々あって身売りすることになってマウイブルーイングを擁するクラフトオハラ傘下になったのもつい2年前のことです。激動の数年間だったことでしょう

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読書会で読んだもの 振り返りと次回開催について

読書会で読んだもの 振り返りと次回開催について

8月25日に第4回クラフトビール文献読書会を開催しました。3部制とし、2時間の枠を3つ設け議論したというのは前回までと同様です。ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。深くお礼申し上げます。

そこでの議論について少しご紹介しておきましょう。

第1部はビブリオバトルっぽいことをしました。書評合戦というか、読んで面白いと思った本を持ち寄ってその素晴らしさをプレゼンして頂きました。偶然にも

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News 20240902

News 20240902

日本でこういう研究はされているのだろうか?されているならば、どこまで進んでいるのだろうか?

>チリ南部で最近発見されたホップの生態型は、明確な形態的差異を示し、(中略)独自の遺伝子型が明らかに明らかになりました。

https://link.springer.com/article/10.1007/s10722-024-02139-4

独自の遺伝子を持つ、特異なものであることが分かったとしても

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News 20240830

News 20240830

アメリカにあるホップの会社の製品に関する記事をご紹介。YCH 701というものがHyperBoostと名前を変えて発売されています。

こちらは濃縮ホップオイルエキスで、ワールプール以降の過程で投入することで強烈なアロマを生み出します。また、ドライホップの量を減らし、最終的なビールの収量を増やすことが出来るので非常に効率も良くなるというメリットも。

オレゴン州のwayfinder Beerでの例

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News 20240828

News 20240828

米国で焼酎のいいちこがカクテルベースとしてポジションを取っていこうとしている話。

https://www.thedrinksbusiness.com/2024/08/can-japanese-shochu-soak-up-some-of-sakes-international-success/

iichiko.com ではJapan’s Original Craft Spiritと銘打っていま

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News 20240826

News 20240826

インフレ期におけるクラフトビール飲用者の購買決定に関する調査

プレミアム化(消費量を減らし、単価を上げる)は日本でもあるように思う。

サードパーティのデリバリー(おそらくUber Eats、ちょっと前まであったDrizlyのようなサービスを指している)に期待を寄せているようだ。アメリカという国の条件と日本のそれは異なるのでなんとも言えないというのが正直なところ。そう言えば、都市部でのカクヤスの

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News 20240823

News 20240823

これは広告記事ではあるが、クラフトビール醸造一本で行くには厳しい市場になったという認識が広まっている証左と考えるのが妥当だろう。この現象は遅かれ早かれ日本でも起こると考えておく必要があるように思う。Beyond Beerという概念はもっと広まって欲しい。

宣伝っぽくなってしまうが、Beyond Beerについてはこちらを。その中でも ハードセルツァーのチューハイ化を意識してこちらもお目通し願いた

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催事のお礼と新刊「サシノミ3」リリースに関するお話

催事のお礼と新刊「サシノミ3」リリースに関するお話

一昨日はおもしろ同人誌バザール、昨日は夏のコミックマーケットに参加しました。暑い中私どものブースにお立ち寄りくださいました皆様、誠にありがとうございました。深くお礼申し上げます。

お陰様で新刊「クラフトビールを仕事にしたいと思った時の業界俯瞰図」をたくさんの方に手に取って頂きました。著者として本当に嬉しいです。何かご不明な点やご質問等ございましたら奥付にある連絡先からお気軽にどうぞ。可能な限りお

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