ヲキトシヒコ/CRAFT DRINKS

CRAFT DRINKS代表。酒屋、物書きなど。日本人初のNorth American…

ヲキトシヒコ/CRAFT DRINKS

CRAFT DRINKS代表。酒屋、物書きなど。日本人初のNorth American Guild of Beer Writers正会員。たまに東洋経済オンライン等に寄稿しています。読書会したり、本の即売会に出たり。BASEに本屋作りました。Web→ craftdrinks.jp

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    【最新刊】サシノミ2

    今回の対談は… 英国ビール消費者団体会員に聞くビール文化とパブ、場の意義 CAMRA終身会員 目賀田修一さん カメラを通して見つめてきたクラフトビールシーンの10年間 Brewfilm.jp 映像作家 奥村剛さん サシノミとは・・・ 私どもは2015年の立ち上げ以来文筆活動をしており、2019年より出版活動を行って参りました。日々飲み屋や自宅で酔っ払いながら、自分というフィルターを通して見えた世界を綴り、クラフトビールと呼ばれる何かに輪郭を与えようと必死になっておりました。それ自体は特に問題は無いのだけれども、一つ悩ましい問題に突き当たったことをここ最近強く感じます。  様々なことを調べ、考えていくと必ず「歴史的経緯」という、形は無いけれども確実に私たちに影響を与えているものがあることに気付かされます。平たく言えば、恐らくコンテクスト(文脈)ということになるのですが、およそ自明だと思われていることもかつてそうではなかった時代があり、それが何かのきっかけで変化し、転換しているのを知ることはとても意義があることだと思うようになりました。  眼の前の一杯が五感で美味しいと感じるのは事実として、それを「美味しいと感じさせる心的、文化的前提」が何によって構築されているのか。クラフトビールなるものがなんとなく良きものとされる根拠は何か。地ビールはいつクラフトビールになり、内包される意味はどう変化したか。たとえばこんなことを考えるのです。  私自身も社会を構成する一部であり、私というフィルターを通して現出する世界は社会を示すと考える一方で、部分が全体をどこまで正確に示すかについてはあまり自信がありません。私がこれまで書いてきたことは妥当性のあることだと今でも信じて疑わないけれど、それは私という名のフィルターの癖、偏りが多少なりとも含まれるはずです。そこに味があると言われればそれまでだけれども、異なるフィルターを通した時その結果は自ずと異なると理解しておかねばなりません。同じものを見て飲んで感じながらも、全く違った見解を持つ人がたくさんいます。「クラフトビール」という語が持つ意味は各人の持つ今日までの経緯によって異なるというわけです。  クラフトビールは日々の愉しみであったり、ビジネスであったり、社交の道具かもしれません。それが何であろうと良いのですが、しっかりと向き合った人の強い想いは他者を巻き込み、潮流の一滴としてシーンに対して多かれ少なかれ影響を与えていると思います。自分自身の興味関心を深掘りしていくこととは別に、その時々に人々が持った想いに何らかの形を与えて残すことに意味があるような気がしています。  海外の国からやってきた借り物の言葉や感情ではなくて、私たちがその当事者として真剣に思ったこと、それは名もなき市民のことであるから見過ごされがちだけれど、いえ、だからこそ、残しておかねば振り返ることも出来ず、迷子になってしまうことでしょう。いつ役に立つかは分からないものだけれど、必要になった時「あの時、こうだったね」と言えないよりは言える方がずっと良い。ただただそう思います。  本書「サシノミ」という企画は私とは異なる視点、異なる立場から眺めたクラフトビールシーンを記録するものとして立ち上げました。クラフトビール関係者はもとより、ビールを愛する一般の方も対象としてCRAFT DRINKS代表の沖が乾杯を通じて様々な角度から話を伺い、それを対話という形で記述していきます。クラフトビールという現象の過去から現在、現在から未来へと変化していく様態に輪郭を与えることが出来たらと願ってやみません。また、対話を通じて浮き彫りとなったクラフトビールに関する視点、論点を整理し、クラフトビールの新たな側面を模索していく試みとしても位置付けています。  クラフトビールに関する本だと言いながら、ビールの紹介もなく、ただただ酔っ払いたちが飲み屋で熱く喋っているだけの本ですが、そういう現場にシーンの本質の一端があると私は思います。クラフトビールはみんなのものだから。 目次 はじめに サシノミとは 3 CAMRA終身会員 目賀田修一さん 6 CAMRAとは 6 Real AleおよびCask Conditioned Beerとは 6 CAMRAの実態 7 消費者団体としてのCAMRA 10 イギリスの飲酒文化 12 今パブにあるお酒 15 イメージと生々しい現実 17 気づけばイギリスビールを見かけなくなった 19 パブの使い方、過ごし方 22 社交場としてのパブ 23 日本のパブ、コミュニティと場 26 熱量、語るということ 27 通いたくなるパブ 29 Brewfilm.jp 奥村剛さん 32 クラフトビールを飲み始めた頃 32 映像で振り返る10年 34 ここ10年の非アメリカのビール事情 40 マーケットと認識の変遷 43 IPAを考える 46 ホップの認知 48 トレンドと値段 50 クラフトビールシーンは盛り上がっているのか 53 変わらないこと、変わったこと 55 シーンの裏側、紆余曲折 57 時代を作ったブルワリー60 あとがき 62 2024年3月23日 めしけっとにて初版発行
    1,500円
    CRAFT DRINKS
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    【在庫あり・販売中】サシノミ

    サシノミとは・・・ 私どもは2015年の立ち上げ以来文筆活動をしており、2019年より出版活動を行って参りました。日々飲み屋や自宅で酔っ払いながら、自分というフィルターを通して見えた世界を綴り、クラフトビールと呼ばれる何かに輪郭を与えようと必死になっておりました。それ自体は特に問題は無いのだけれども、一つ悩ましい問題に突き当たったことをここ最近強く感じます。  様々なことを調べ、考えていくと必ず「歴史的経緯」という、形は無いけれども確実に私たちに影響を与えているものがあることに気付かされます。平たく言えば、恐らくコンテクスト(文脈)ということになるのですが、およそ自明だと思われていることもかつてそうではなかった時代があり、それが何かのきっかけで変化し、転換しているのを知ることはとても意義があることだと思うようになりました。  眼の前の一杯が五感で美味しいと感じるのは事実として、それを「美味しいと感じさせる心的、文化的前提」が何によって構築されているのか。クラフトビールなるものがなんとなく良きものとされる根拠は何か。地ビールはいつクラフトビールになり、内包される意味はどう変化したか。たとえばこんなことを考えるのです。  私自身も社会を構成する一部であり、私というフィルターを通して現出する世界は社会を示すと考える一方で、部分が全体をどこまで正確に示すかについてはあまり自信がありません。私がこれまで書いてきたことは妥当性のあることだと今でも信じて疑わないけれど、それは私という名のフィルターの癖、偏りが多少なりとも含まれるはずです。そこに味があると言われればそれまでだけれども、異なるフィルターを通した時その結果は自ずと異なると理解しておかねばなりません。同じものを見て飲んで感じながらも、全く違った見解を持つ人がたくさんいます。「クラフトビール」という語が持つ意味は各人の持つ今日までの経緯によって異なるというわけです。  クラフトビールは日々の愉しみであったり、ビジネスであったり、社交の道具かもしれません。それが何であろうと良いのですが、しっかりと向き合った人の強い想いは他者を巻き込み、潮流の一滴としてシーンに対して多かれ少なかれ影響を与えていると思います。自分自身の興味関心を深掘りしていくこととは別に、その時々に人々が持った想いに何らかの形を与えて残すことに意味があるような気がしています。  海外の国からやってきた借り物の言葉や感情ではなくて、私たちがその当事者として真剣に思ったこと、それは名もなき市民のことであるから見過ごされがちだけれど、いえ、だからこそ、残しておかねば振り返ることも出来ず、迷子になってしまうことでしょう。いつ役に立つかは分からないものだけれど、必要になった時「あの時、こうだったね」と言えないよりは言える方がずっと良い。ただただそう思います。  本書「サシノミ」という企画は私とは異なる視点、異なる立場から眺めたクラフトビールシーンを記録するものとして立ち上げました。クラフトビール関係者はもとより、ビールを愛する一般の方も対象としてCRAFT DRINKS代表の沖が乾杯を通じて様々な角度から話を伺い、それを対話という形で記述していきます。クラフトビールという現象の過去から現在、現在から未来へと変化していく様態に輪郭を与えることが出来たらと願ってやみません。また、対話を通じて浮き彫りとなったクラフトビールに関する視点、論点を整理し、クラフトビールの新たな側面を模索していく試みとしても位置付けています。  クラフトビールに関する本だと言いながら、ビールの紹介もなく、ただただ酔っ払いたちが飲み屋で熱く喋っているだけの本ですが、そういう現場にシーンの本質の一端があると私は思います。クラフトビールはみんなのものだから。 目次 目次 はじめに サシノミとは 4 ビアスタイル21 代表取締役社長 別所弘章さん 7 00年代のシーン、ガージェリーの誕生 7 ビジネスモデルの構築 12 品質にコミットする 13 エチゴビールへの売却 14 飲食店専用にした理由と価格、時代の空気 17 直販と慣習、しがらみ 18 取引の形態 20 展示会には出ない理由 22 地ビールからクラフトビールに変わる頃 25 ブランドの存続、後継者 26 コロナ禍での経営 29 リブランドの必要性と家庭用缶ビール 31 ブランドを育てる大変さ 33 語りの余白 35 神は細部に宿る 38 クレームがほぼ無い理由と距離感 41 けやきひろばビール祭り責任者 鈴木一紀さん、中村薫子さん 47 けやきひろばビール祭りの歴史と成長 47 快適さと地元との関係 51 けやきひろばが大事にしていること 54 出店ブルワリーの選定と多様性について 56 ビール祭りに来てもらうためにしている事 59 ビール以外のお酒 62 すぐに諦めない、常に試行錯誤 64 ビール祭りの持続可能性、時代の流れ 66 コロナ禍という特殊期間 69 実は少ない運営者 70 けやきひろばに来る人 71 定点観測して見えてきたこと 73 これからのけやきひろばビール祭り 74 続けるということ 76 あとがき 79 2023年12月31日 コミックマーケット103にて初版発行
    1,500円
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マガジン

  • CRAFT DRINKSの活動

    CRAFT DRINKSが携わっている様々な活動の記録です。

  • クラフトビール文献読書会

    CRAFT DRINKSが主催するクラフトビールをテーマとした文献読書会で、月に1回開催、原則無料です。※注意 会の間はシラフでやります。 ビールの文化的側面に興味のある方ならどなたもご参加頂けます。事前に指定された課題文献を読んできて頂き、それを元に各人発表をし、クラフトビール文化について議論します。終了後の懇談会で一杯飲みながら議論を更に深めましょう! ゆくゆくは輪読・会報誌作成もしたいです。概要、参加方法、開催日等の詳細はマガジン内の記事にてご案内します。

  • クラフトビール中心のCRAFT DRINKS的オピニオン

    日本のクラフトビールはまだ始まったばかりなので伸びしろがあるとも言えますが、普及・拡大に当たって色々なものが足りません。現状の課題をあぶり出し、そのソリューションを検討していきます。

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    【最新刊】サシノミ2

    今回の対談は… 英国ビール消費者団体会員に聞くビール文化とパブ、場の意義 CAMRA終身会員 目賀田修一さん カメラを通して見つめてきたクラフトビールシーンの10年間 Brewfilm.jp 映像作家 奥村剛さん サシノミとは・・・ 私どもは2015年の立ち上げ以来文筆活動をしており、2019年より出版活動を行って参りました。日々飲み屋や自宅で酔っ払いながら、自分というフィルターを通して見えた世界を綴り、クラフトビールと呼ばれる何かに輪郭を与えようと必死になっておりました。それ自体は特に問題は無いのだけれども、一つ悩ましい問題に突き当たったことをここ最近強く感じます。  様々なことを調べ、考えていくと必ず「歴史的経緯」という、形は無いけれども確実に私たちに影響を与えているものがあることに気付かされます。平たく言えば、恐らくコンテクスト(文脈)ということになるのですが、およそ自明だと思われていることもかつてそうではなかった時代があり、それが何かのきっかけで変化し、転換しているのを知ることはとても意義があることだと思うようになりました。  眼の前の一杯が五感で美味しいと感じるのは事実として、それを「美味しいと感じさせる心的、文化的前提」が何によって構築されているのか。クラフトビールなるものがなんとなく良きものとされる根拠は何か。地ビールはいつクラフトビールになり、内包される意味はどう変化したか。たとえばこんなことを考えるのです。  私自身も社会を構成する一部であり、私というフィルターを通して現出する世界は社会を示すと考える一方で、部分が全体をどこまで正確に示すかについてはあまり自信がありません。私がこれまで書いてきたことは妥当性のあることだと今でも信じて疑わないけれど、それは私という名のフィルターの癖、偏りが多少なりとも含まれるはずです。そこに味があると言われればそれまでだけれども、異なるフィルターを通した時その結果は自ずと異なると理解しておかねばなりません。同じものを見て飲んで感じながらも、全く違った見解を持つ人がたくさんいます。「クラフトビール」という語が持つ意味は各人の持つ今日までの経緯によって異なるというわけです。  クラフトビールは日々の愉しみであったり、ビジネスであったり、社交の道具かもしれません。それが何であろうと良いのですが、しっかりと向き合った人の強い想いは他者を巻き込み、潮流の一滴としてシーンに対して多かれ少なかれ影響を与えていると思います。自分自身の興味関心を深掘りしていくこととは別に、その時々に人々が持った想いに何らかの形を与えて残すことに意味があるような気がしています。  海外の国からやってきた借り物の言葉や感情ではなくて、私たちがその当事者として真剣に思ったこと、それは名もなき市民のことであるから見過ごされがちだけれど、いえ、だからこそ、残しておかねば振り返ることも出来ず、迷子になってしまうことでしょう。いつ役に立つかは分からないものだけれど、必要になった時「あの時、こうだったね」と言えないよりは言える方がずっと良い。ただただそう思います。  本書「サシノミ」という企画は私とは異なる視点、異なる立場から眺めたクラフトビールシーンを記録するものとして立ち上げました。クラフトビール関係者はもとより、ビールを愛する一般の方も対象としてCRAFT DRINKS代表の沖が乾杯を通じて様々な角度から話を伺い、それを対話という形で記述していきます。クラフトビールという現象の過去から現在、現在から未来へと変化していく様態に輪郭を与えることが出来たらと願ってやみません。また、対話を通じて浮き彫りとなったクラフトビールに関する視点、論点を整理し、クラフトビールの新たな側面を模索していく試みとしても位置付けています。  クラフトビールに関する本だと言いながら、ビールの紹介もなく、ただただ酔っ払いたちが飲み屋で熱く喋っているだけの本ですが、そういう現場にシーンの本質の一端があると私は思います。クラフトビールはみんなのものだから。 目次 はじめに サシノミとは 3 CAMRA終身会員 目賀田修一さん 6 CAMRAとは 6 Real AleおよびCask Conditioned Beerとは 6 CAMRAの実態 7 消費者団体としてのCAMRA 10 イギリスの飲酒文化 12 今パブにあるお酒 15 イメージと生々しい現実 17 気づけばイギリスビールを見かけなくなった 19 パブの使い方、過ごし方 22 社交場としてのパブ 23 日本のパブ、コミュニティと場 26 熱量、語るということ 27 通いたくなるパブ 29 Brewfilm.jp 奥村剛さん 32 クラフトビールを飲み始めた頃 32 映像で振り返る10年 34 ここ10年の非アメリカのビール事情 40 マーケットと認識の変遷 43 IPAを考える 46 ホップの認知 48 トレンドと値段 50 クラフトビールシーンは盛り上がっているのか 53 変わらないこと、変わったこと 55 シーンの裏側、紆余曲折 57 時代を作ったブルワリー60 あとがき 62 2024年3月23日 めしけっとにて初版発行
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    【在庫あり・販売中】サシノミ

    サシノミとは・・・ 私どもは2015年の立ち上げ以来文筆活動をしており、2019年より出版活動を行って参りました。日々飲み屋や自宅で酔っ払いながら、自分というフィルターを通して見えた世界を綴り、クラフトビールと呼ばれる何かに輪郭を与えようと必死になっておりました。それ自体は特に問題は無いのだけれども、一つ悩ましい問題に突き当たったことをここ最近強く感じます。  様々なことを調べ、考えていくと必ず「歴史的経緯」という、形は無いけれども確実に私たちに影響を与えているものがあることに気付かされます。平たく言えば、恐らくコンテクスト(文脈)ということになるのですが、およそ自明だと思われていることもかつてそうではなかった時代があり、それが何かのきっかけで変化し、転換しているのを知ることはとても意義があることだと思うようになりました。  眼の前の一杯が五感で美味しいと感じるのは事実として、それを「美味しいと感じさせる心的、文化的前提」が何によって構築されているのか。クラフトビールなるものがなんとなく良きものとされる根拠は何か。地ビールはいつクラフトビールになり、内包される意味はどう変化したか。たとえばこんなことを考えるのです。  私自身も社会を構成する一部であり、私というフィルターを通して現出する世界は社会を示すと考える一方で、部分が全体をどこまで正確に示すかについてはあまり自信がありません。私がこれまで書いてきたことは妥当性のあることだと今でも信じて疑わないけれど、それは私という名のフィルターの癖、偏りが多少なりとも含まれるはずです。そこに味があると言われればそれまでだけれども、異なるフィルターを通した時その結果は自ずと異なると理解しておかねばなりません。同じものを見て飲んで感じながらも、全く違った見解を持つ人がたくさんいます。「クラフトビール」という語が持つ意味は各人の持つ今日までの経緯によって異なるというわけです。  クラフトビールは日々の愉しみであったり、ビジネスであったり、社交の道具かもしれません。それが何であろうと良いのですが、しっかりと向き合った人の強い想いは他者を巻き込み、潮流の一滴としてシーンに対して多かれ少なかれ影響を与えていると思います。自分自身の興味関心を深掘りしていくこととは別に、その時々に人々が持った想いに何らかの形を与えて残すことに意味があるような気がしています。  海外の国からやってきた借り物の言葉や感情ではなくて、私たちがその当事者として真剣に思ったこと、それは名もなき市民のことであるから見過ごされがちだけれど、いえ、だからこそ、残しておかねば振り返ることも出来ず、迷子になってしまうことでしょう。いつ役に立つかは分からないものだけれど、必要になった時「あの時、こうだったね」と言えないよりは言える方がずっと良い。ただただそう思います。  本書「サシノミ」という企画は私とは異なる視点、異なる立場から眺めたクラフトビールシーンを記録するものとして立ち上げました。クラフトビール関係者はもとより、ビールを愛する一般の方も対象としてCRAFT DRINKS代表の沖が乾杯を通じて様々な角度から話を伺い、それを対話という形で記述していきます。クラフトビールという現象の過去から現在、現在から未来へと変化していく様態に輪郭を与えることが出来たらと願ってやみません。また、対話を通じて浮き彫りとなったクラフトビールに関する視点、論点を整理し、クラフトビールの新たな側面を模索していく試みとしても位置付けています。  クラフトビールに関する本だと言いながら、ビールの紹介もなく、ただただ酔っ払いたちが飲み屋で熱く喋っているだけの本ですが、そういう現場にシーンの本質の一端があると私は思います。クラフトビールはみんなのものだから。 目次 目次 はじめに サシノミとは 4 ビアスタイル21 代表取締役社長 別所弘章さん 7 00年代のシーン、ガージェリーの誕生 7 ビジネスモデルの構築 12 品質にコミットする 13 エチゴビールへの売却 14 飲食店専用にした理由と価格、時代の空気 17 直販と慣習、しがらみ 18 取引の形態 20 展示会には出ない理由 22 地ビールからクラフトビールに変わる頃 25 ブランドの存続、後継者 26 コロナ禍での経営 29 リブランドの必要性と家庭用缶ビール 31 ブランドを育てる大変さ 33 語りの余白 35 神は細部に宿る 38 クレームがほぼ無い理由と距離感 41 けやきひろばビール祭り責任者 鈴木一紀さん、中村薫子さん 47 けやきひろばビール祭りの歴史と成長 47 快適さと地元との関係 51 けやきひろばが大事にしていること 54 出店ブルワリーの選定と多様性について 56 ビール祭りに来てもらうためにしている事 59 ビール以外のお酒 62 すぐに諦めない、常に試行錯誤 64 ビール祭りの持続可能性、時代の流れ 66 コロナ禍という特殊期間 69 実は少ない運営者 70 けやきひろばに来る人 71 定点観測して見えてきたこと 73 これからのけやきひろばビール祭り 74 続けるということ 76 あとがき 79 2023年12月31日 コミックマーケット103にて初版発行
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    【在庫あり・販売中】文脈とビール3

    CRAFT DRINKSでは主に人とお酒の関わりを研究していて、背後にある思想や文化、形式などに注目して書いてきました。それ自体は特に問題ないと思うし、一定の意義があると考える一方で、お話が若干抽象的になりがちだとも認識しています。実体から構造を導こうとするとどうしてもそうなってしまうのだけれども、そういうものばかりだと煮詰まって肩が凝ってしまう。 息抜きとも違うのだけれども、定期的に逆のことがしたくなるのです。一つのビールに向き合い、そこに見つかる極めて個人的な感覚を書き残しておきたいという気持ちが強くなる。美味しかったビールを記録しておくのではなく、何かしらの文脈という流れにビールを添わせてみた時に一つ重要な一を示すだろうと私が考えるものを取り上げています。また、そのビールが映える場所がどこなのかを考え、文脈を流れの中からすくい上げてみたいと考えました。 「文脈とビール3」はすでに「文脈とビール3弱」として発表した3篇に加えて書き下ろしを7篇、合計10篇で構成されています。 目 次 文脈とビールを今一度考える 1 1.国産Punk IPA誕生 2 2.外のストーリー、内のストーリー 3 3.シルバーさん 6 4.安心感と違和感、その境目 8 5.West Coast IPAという謎 10 6.「せっかくだから」の遠さ 13 7.こんな質問ができたら 14 8.価格・品質・私的な思い入れ 16 9.たらればの話なのだけれど、あの時違っていたら 18 10.フレッシュさにまつわる矛盾 20 2023年10月29日 超同人祭+にて初版発行。
    800円
    CRAFT DRINKS
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【初めての方は必ず読んで下さい】クラフトビール文献読書会とは(簡易版)

この文章ではこれから始めるCRAFT DRINKSが主催する「クラフトビール文献読書会」がどういうものかを簡単に説明します。初めての方、参加を検討している方はこちらを必ずご一読ください。 詳細版は別途マガジンに投稿します。 ①【主催】CRAFT DRINKSが主催者です②【シラフ】会の間は飲みません③【開催場所】東京・北千住にある東京芸術センターの会議室でやります④【対象の方】クラフトビールにまつわる文化に興味がある方⑤【形式】月に一回開催、手ぶらで来てOK⑥【費用】基本

    • 第2回クラフトビール文献読書会は5月11日に開催します

      クラフトビール文献読書会の第2回目のスケジュールが決まりましたのでご案内申し上げます。 第2回クラフトビール文献読書会は5月11日16:00〜18:00、東京芸術センター内第4会議室にて開催致します。ご都合の合う方は是非いらしてください。読書会のルールは簡易版と詳細版にまとめてあります。ご参加頂く方は一度目を通し、記事内にあるメールアドレスに参加申込の連絡をお願いします。 参加される方は9階の会議室に直接いらしてください。会場の都合で15分以上前には入れませんのでご注意を

      • 第一回文献読書会を開催しました&次回以降の予告

        昨日、第一回クラフトビール文献読書会を開催しました。多くの方に参加して頂き、本当に嬉しかったです。心より御礼申し上げます。 「クラフトビールって何だっけ?」ということを今一度考えるために、有名どころの文章を幾つか読みましたが、立場によって大分表現や重視していることが異なることが確認出来たのは良かったと思います。自分の持っているイメージは脇に置いて「世間のクラフト観」をちょっと引いた目線で眺めてみると新たな発見がありますね。私自身もすごく勉強になりました。 キーワードもたく

        • 第1回クラフトビール文献読書会の申込みを締め切りました

          掲題の通りですが、申し込み多数となったので第1回クラフトビール文献読書会の申込みを締め切りました。多数と言ってもそれほど多くはないのですが、押さえた会議室の席数の問題もあって締め切ることになりました。謎の読書会にもかかわらず、たくさん申込みを頂き、恐縮です。誠にありがとうございます。 読書会の選書が辛くも楽しいで示した通り、事前の質問で様々なトピックが挙げられました。もう一度記しておくとこんな感じです。 これらは研究するに値する重要なものばかりです。どれも捨て難い。色々悩

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        • クラフトビール文献読書会
          7本
        • CRAFT DRINKSの活動
          78本
        • クラフトビール中心のCRAFT DRINKS的オピニオン
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        • クラフトビールトレンド
          79本
        • 徒然なるままに 〜飲んだお酒のこと〜
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        • Library 〜CRAFT DRINKSが読んだ本〜
          4本

        記事

          第一回クラフトビール文献読書会、申込みを締め切ります。多数のお申し込み、ありがとうございます。当日みんなで読んで楽しく議論しましょう。 来月に第二回もやりますのでご都合合う方は是非。また改めてご案内致します。

          第一回クラフトビール文献読書会、申込みを締め切ります。多数のお申し込み、ありがとうございます。当日みんなで読んで楽しく議論しましょう。 来月に第二回もやりますのでご都合合う方は是非。また改めてご案内致します。

          【確認】4月21日の読書会に参加申込をされた方で、当方から受付完了の返信が届いていない方はいらっしゃいませんか?申込みには全て返信しているはずですが、不着の場合は再度ご連絡頂きたく存じます。 会の詳細、申込みについては以下で。 https://note.com/wokitoshihiko/n/nfae57e4f6973

          【確認】4月21日の読書会に参加申込をされた方で、当方から受付完了の返信が届いていない方はいらっしゃいませんか?申込みには全て返信しているはずですが、不着の場合は再度ご連絡頂きたく存じます。 会の詳細、申込みについては以下で。 https://note.com/wokitoshihiko/n/nfae57e4f6973

          今日も読書会参加申込みを頂きました。感謝。一応読むものは決めました。とりあえず初回はライトな感じでやりたいと思います。 そうそう、投げ銭用にぶたの貯金箱買いました。

          今日も読書会参加申込みを頂きました。感謝。一応読むものは決めました。とりあえず初回はライトな感じでやりたいと思います。 そうそう、投げ銭用にぶたの貯金箱買いました。

          来週の読書会に向けて読むものをどうしようか悩んでいるわけですが、挙げて頂いた各論を議論する前に一度「クラフトビールって何だっけ?」というそもそも論を一回は挟まないといけない気がしてきました。 現在参加者募集中!詳細は下記で。 https://note.com/wokitoshihiko/n/nfae57e4f6973

          来週の読書会に向けて読むものをどうしようか悩んでいるわけですが、挙げて頂いた各論を議論する前に一度「クラフトビールって何だっけ?」というそもそも論を一回は挟まないといけない気がしてきました。 現在参加者募集中!詳細は下記で。 https://note.com/wokitoshihiko/n/nfae57e4f6973

          読書会の選書が辛くも楽しい

          先日ご案内した通り、4月21日にクラフトビール文献読書会を行います。初回でどうなるかまだ何も分からないにもかかわらず、有り難いことに何人もの方から参加申込を頂いております。皆様、ありがとうございます。お礼申し上げます。 参加申込みをしてくださった方に個別に「どんな本を皆で読んでみたいか、書名が特に挙げられない場合はトピックだけでも構いませんので挙げて下さい」と質問してみたのですが、各人結構興味関心が違うのです。ざっと挙げてみるとこんな感じです。 具体的な本としてBAのdr

          読書会の選書が辛くも楽しい

          4月13日、東京・八王子にてJAPAN CIDER CUPが開催されます

          今日は思いっきり宣伝です。4月13日、東京の八王子にてシードルの大型イベント”Japan Cider Cup”が開催されます。サイダーが一度にたくさん楽しめるイベントです! 日本全国のシードル生産者が集まり、海外のメーカーも参戦します。イギリスのサイダー、リトルポモーナを扱うワイン・スタイルズが出店するのでCRAFT DRINKSもお手伝いに参ります。先日ご案内した新入荷のドラフトをご用意致しますので是非お試しください。おいしいよ! シードルのイベントではありますが、実は

          4月13日、東京・八王子にてJAPAN CIDER CUPが開催されます

          読書会参加予定の方々から読みたい本、議論したいトピックをたくさん挙げてもらい、とても嬉しい。皆さん鋭い。選書頑張らなきゃ。 クラフトビールを考えるにあたってどうしても洋書、英語の文献を読むことになるよなぁ、、、どうしようかと思案中。

          読書会参加予定の方々から読みたい本、議論したいトピックをたくさん挙げてもらい、とても嬉しい。皆さん鋭い。選書頑張らなきゃ。 クラフトビールを考えるにあたってどうしても洋書、英語の文献を読むことになるよなぁ、、、どうしようかと思案中。

          第一回クラフトビール文献読書会は4月21日に開催します

          先日開催を発表したクラフトビール文献読書会の第一回目のスケジュールが決まりましたのでご案内申し上げます。 第一回クラフトビール文献読書会は4月21日16:00〜18:00、東京芸術センター内第4会議室にて開催致します。ご都合の合う方は是非いらしてください。読書会のルールは簡易版と詳細版にまとめてあります。ご参加頂く方は一度目を通し、記事内にあるメールアドレスに参加申込の連絡をお願いします。 参加される方は9階の会議室に直接いらしてください。会場の都合で15分以上前には入れ

          第一回クラフトビール文献読書会は4月21日に開催します

          フレッシュさにまつわる矛盾

          ちょっと気になったことがあったので、再掲。全文載せます。短いものなのですぐに読めてしまうと思います。お目通しくださいませ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 先に断っておきますが、当該ビールを批判しているのではありません。単に分かりやすい例として挙げただけであって、それ以上でもそれ以下でもありません。その点はご承知おきください。 アメリカのStone Brewingは鮮度にこだわり、賞味期限が僅か37日間のIPAであるEnjoy Byシリーズを定期

          フレッシュさにまつわる矛盾

          ビール祭りのスケジュールを被らないようにするには

          発表があったのを見た方も多いと思いますが、けやきひろば春のビール祭りが5月22〜26日に開催されます。ビール祭りシーズン到来だなぁ。(けやきひろばのことは私の書いたインタビュー本に収録されているので是非お読み下さい) そう思っていたら、大江戸ビール祭りも全く同じスケジュール…そして、ミッケラーのKeep Pouring Nipponも土日2日開催で丸かぶり。もしかしたら他のものと更に被っているかもしれない。 行きたいのは山々だけれども、体も肝臓も一個しかないのです。どうす

          ビール祭りのスケジュールを被らないようにするには

          クラフトビール文献読書会とは(詳細版)

          この文章ではこれから始めるCRAFT DRINKSが主催する「クラフトビール文献読書会」がどういうものかを説明します。初めての方、参加を検討している方はクラフトビール文献読書会(簡易版)を先に読み、その後こちらをお読みください。 ①【主催】CRAFT DRINKSが主催者ですCRAFT DRINKS代表のヲキトシヒコが主催します。私は酒屋、物書きなどしておりまして、North American Guild of Beer Writers日本人初の正会員でもあります。普段はh

          クラフトビール文献読書会とは(詳細版)

          【新入荷】新しくイギリス・リトルポモーナのドラフトサイダーが輸入されました

          イギリス・リトルポモーナからドラフトサイダーが新たに輸入されました!今回も素敵なサイダーが入ってきたので是非お試しください。 サイダーの説明の前にリトルポモーナのことを改めてご紹介しておきたいと思います。 ワインジャーナリストや雑誌編集、品評会審査員でも有名なスザンナ・フォーブス女史と飲料業界にいた夫のジェームス・フォーブス氏が20年以上に渡る業界経験を活かして何か新しいものを造ろうとリサーチを開始。2014年、イギリス・ヘレフォード州の北マルバーン・ヒルの麓にあるソーン

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