見出し画像

第3回読書会の振り返りと次回開催について

日曜日に第3回クラフトビール文献読書会を開催しました。試験的に3部制とし、2時間の枠を3つ設け議論するという長丁場でしたが、非常にエキサイティングで主催者としてはあっと言う間でした。お付き合いくださいましてありがとうございました。

そこでの議論について少しご紹介しておきましょう。第1部は私が勝手にしゃべるだけだったのでとりあえず置いておくとして、第2部では日本のクラフトビールマーケット事情に関する文章として京都醸造のブログ「国内のクラフトビール業界が抱えるジレンマ」から始まる一連の投稿を参加者の皆さんと読みました。1年少々前に発表されたものですが、そこで展開されているクラフトビールシーンへの懸念は今もなお大きな意味を持っていて、それを今一度検討することも重要だと思って取り上げました。そこで懸念されていること以外にもボトルネックは色々ありそうで、実際議論でもたくさん挙がりました。

第3部では黄金井さんの「地ビール業界の現況と展望」(2012)を事前に読み込んだ上で「いつ何があって、それが今にどう繋がってくるか」を考えました。付箋に日付と出来事を書いて頂き、ホワイトボードに貼り付けていきました。個人的にも見落としていたことも多かったので、非常に興味深かったです。欧州からのインポートビールが目立っている頃もあったし、アメリカからのものが目立ち始める時期も明確になったように思います。また、12年前から品質向上と地域密着がキーワードとして挙げられていて、それが基本的に今も変わらないというのは改めて指摘しておきたいところです。

今回個人的には触れたかったけれども触れられなかったのは「リブランド」についてで、そちらについては文献読書会の活動報告に補論として盛り込もうと思います。90年代に創業したブルワリーは気が付けば四半世紀以上経ち、様々なモノを刷新しなくてはならない状況です。モノだけでなくヒトもそうで、世代交代が必要になってきています。私なりに見聞きしてきたことを踏まえてその辺りについて綴っておきたいと考えています。

さて、次回のこともご案内しておきましょう。来月も読書会を開催予定で、これまで通り無料です。どなたもご参加頂けます。第4回は7月21日に行いますが、そのやり方は第3回と同様です。今一度書き記しておきますのでご確認くださいませ。

3部制で各回参加自由です

12時〜、14時〜、16時〜の3部制で、それぞれ内容が異なります。前回同様、第4回も試験的にこういう形で行うこととします。

第1部は「とりあえず聞くだけ」の会です

前回同様、主催のヲキがクラフトビールに関するトピックについて色々お話します。ぼんやり聞いて頂けたらと思います。第1部は自由が効く時間なので是非テーマをご提案下さい。Xfacebookでコメントを頂けると嬉しいです。今のところ「ビールとコミュニティ、公共性」みたいな話をしようかなと思っています。

なお、この会は2時間ありますが、お話するのは1時間くらいにしてその後質疑応答の時間とします。私に答えられることは何でもお話しますのでお気軽にどうぞ。

第2部は「事前に読まずにその場で読んで議論をする」会です

初回同様、主催者が用意した短めの文章をその場で読み、発表・議論をします。クラフトビール文献読書会とは(詳細版)で示した通り、うまく考えをまとめられなかったら一旦パスしてしても構いません。他の方の意見を聞いてから後で必ず発表してください。

今回はクラフトビールを含むアメリカの近代ビール史に関する文章を取り上げます。外国語の文章なのですが、主催者が邦訳したものを用意しますのでご安心を。日本におけるクラフトビールの成り立ちとどう違うかを確認したいと思います。

第3部は「事前に読んで発表し、議論をする」会です

事前に指定された文章を読み、そこから読み取れたこと、読んで考えたことを発表して頂きます。その後、挙がった論点について更に議論して参ります。第4回読書会は「クラフトビールイベントの意義と効用」をテーマにします。指定図書は飯塚先生らによる「東京大都市圏におけるクラフトビールイベントの展開と若者観光」です。ビール祭りが毎週どこかで開催される時期になりましたから、今一度クラフトビールとイベントの関係やその意義、日常との接点などについて考えてみたいと思います。

上記文章を読み、①今まで参加して良かったイベントを挙げてください。次に、②自身の経験から、行きたくなるイベントとそうでないイベントの違い、加えてイベントを経験することで得られたことを発表し、③理想的なクラフトビールイベントはどのようなものかについて案を一つ発表してください。

ちょっと難しい感じがするかもしれませんが、そんなことはありません。今まで行ったイベントを思い出し、「来年もまた行きたいな」と思った理由を考えてもらえたらよろしいかと思います。また、参考図書として拙著サシノミを挙げておきたいと思います。けやきひろばビール祭りの責任者である鈴木氏、中村氏によるビール祭りの顧客満足度向上に関する施策は上記を考える上で大きなヒントになるのではないかと思います。

ということで、こんな感じで第4回を行います。お申し込みはクラフトビール文献読書会参加申し込みフォームからどうぞ。会のルールや申込み方法はnoteにまとめてあるのでそちらをご確認ください。皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。

いただいたサポートは取材とやる気アップを目的にクラフトビールを購入する費用として使わせていただきます!現在amazonで拙著「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本」も発売中です。よろしくお願いします! https://amzn.to/2VCvMWC