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ピンチをアドリブで乗り越える技

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#狂言

ピンチをアドリブで乗り越える技 97/100(強調)

ピンチをアドリブで乗り越える技 97/100(強調)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

今日はセリフの意味を伝えるために、イギリスの役者が心掛けるツールをご案内します。

ピンチに陥った時、何に気をつけて話せばいいのかの、ヒントになると思います。

一文の中で強調するべき単語は、基本的に一つであると教わります。

例えば、
Mary had a li

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ピンチをアドリブで乗り越える技 95/100(動作2)

ピンチをアドリブで乗り越える技 95/100(動作2)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか?

これまでも、魅せる、という単語は結構使ってきましたが、一つの動作を強調したり、所作に意識を持っていくには、どうしたらいいのか、考えてみようと思います。

イギリスの演劇学校では「Mundane Task」つまり「い

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ピンチをアドリブで乗り越える技 92/100(スピーチ9 -発音)

ピンチをアドリブで乗り越える技 92/100(スピーチ9 -発音)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

スピーチに関するお話も、そろそろ終えて、目標である100回目に向けて、まとめに入らなくてはいけないとは思いつつ、もう一つ。

なんか、全てのセリフを、同じ感じで言ってる役者さんっていますよね?

スピーチでも、ずーと単調で、同じ口調だから、聞きやすいけど頭に入って

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ピンチをアドリブで乗り越える技 91/100(スピーチ8 -ミスダイレクション)

ピンチをアドリブで乗り越える技 91/100(スピーチ8 -ミスダイレクション)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、スピーチをする空間によって、観衆の視線が向いてくる方向が違うというお話をしました。

今日は、その視線をどのようにコントロールするかというお話をしたいと思います。

正直、これはマジシャンの方々のほうが専門分野かと思うのですが、役者としての考え方を綴ってみ

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ピンチをアドリブで乗り越える技 90/100(スピーチ7 -視線)

ピンチをアドリブで乗り越える技 90/100(スピーチ7 -視線)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日に引き続き、スピーチをする時、観衆の目線をどうコントロールするかという話をします。

観衆の視線というのは、動いているところへ注がれます。

癖で、脚をやたらと組み替えたり、指でペンを回してたりすれば、聴く側の注目はそちらへ向いてしまうでしょう。

これを意図

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ピンチをアドリブで乗り越える技 89/100(スピーチ6 -The Empty Space)

ピンチをアドリブで乗り越える技 89/100(スピーチ6 -The Empty Space)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

先週は、これまでのまとめとして、ケーススタディー的に『スピーチ』に関してお話ししてきました。

今日は、さらに掘り下げて、「目線コントロール」について考えていきたいと思います。

以前、「目線」の話は書いてますが、それは表現する方の立場として、どこに目線を向けるか

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ピンチをアドリブで乗り越える技 88/100(スピーチ5 -弱強五歩格)

ピンチをアドリブで乗り越える技 88/100(スピーチ5 -弱強五歩格)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

他にカバーしておきたいことが多すぎて、本題の、壇上を左右に歩き回るスピーチについての考察が先延ばしになってます。

いつの間にか第5回になってしまいました…

そもそも、ピンチに陥りやすいシチュエーションの一つとして、スピーチという題材をケーススタディー的に取り上

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ピンチをアドリブで乗り越える技 87/100(スピーチ4 -バネ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 87/100(スピーチ4 -バネ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

スピーチシリーズも4回目となりました。

昨日、オバマ前大統領が目線を上げるために、アクリル板のテレプロンプターを使い始めたという話をしましたが、後から確認してみると、演台は使っているみたいですね。

演台は、威厳を出すためにも有効ですが、観衆との間に距離を生む、

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ピンチをアドリブで乗り越える技 86/100(スピーチ3 -原稿)

ピンチをアドリブで乗り越える技 86/100(スピーチ3 -原稿)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日に引き続き、スピーチに関するお話し3回目です。

昨今のスピーチは、壇上を左右に行ったり来たりしながら話す、欧米のスタイルが主流となっているかと思います。

でもこれって、日本語でのスピーチ、いや、日本的なスピーチとして相応しいかの検証をしていきたいと思います

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ピンチをアドリブで乗り越える技 73/100(完コピ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 73/100(完コピ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、棒を使ったエキササイズのお話をしました。

イギリスの演劇学校では、それぞれの演技メソッドの名称と、その意義を先生から教わることがなかったのと同じように、このエキササイズの呼称も知らないのですが、私は『The Stick』と呼んでいます。

キレないことの

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ピンチをアドリブで乗り越える技 69/100(忘我Ⅰ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 69/100(忘我Ⅰ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

先日、荒木博行さんのvoicyに出演させていただきました。

昨日今日の全2回が公開されてますので、是非よろしくお願いいたします。

さて、この中で荒木さんから『ドライブマイカー』に出てくる、「忘我の境地」についてのご質問がありました。

主人公が
「演技をしてい

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ピンチをアドリブで乗り越える技 43/100(即興術11) -間

ピンチをアドリブで乗り越える技 43/100(即興術11) -間

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

時間を稼ぐための、間を持たせる

語りにおいて、一番大事なのは、変化です。

即興の一人語りでは、口調のトーンやスピードを次々と変化させていくことによって、常に観客の先をいく、という手法を用いてました。

少し狂言のお話をしましょう。

狂言師の役割として、狂言を

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ピンチをアドリブで乗り越える技 32/100(即興術)

ピンチをアドリブで乗り越える技 32/100(即興術)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

演技とは、常にアドリブ

『ピンチをアドリブで乗り越える技」と題して、今まで色々なツールを赤裸々にご紹介して参りました。

主に、

ピンチに陥った瞬間、何を意識して、どう活路を見出すか?

という観点からお話ししてきました。

31回まで来て、それぞれのツールに

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ピンチをアドリブで乗り越える技 26/100(エネルギーの出し引き)

ピンチをアドリブで乗り越える技 26/100(エネルギーの出し引き)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

存在感を消したい時ピンチにも様々な種類があると思います。

こちら側の人数や、相手の性格によっては、まずは存在感を消して後方に下がり、様子を伺った方が賢明だという場面もあるかもしれないと思い立ちました。

これまでは、精力的に状況を変えることを試み、攻めの姿勢でピ

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