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蛸文(たこふみ)の読書記録

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僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。
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2021年8月の記事一覧

【教養としての世界史の読み方】大人の学び直し方を知る

【教養としての世界史の読み方】大人の学び直し方を知る

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜学び直しの方法論〜最初に言っておくと、僕は履修漏れ問題(Wikipediaへのリンク)をモロに被った世代である。
理系の大学に進もうと受験勉強をしていた僕は、高校3年間を通して、ほぼ日本史と世界史をやってこなかった。

若い頃は「歴史なんて別に使わないだろ」と思って、あんまり気にしていなかったが、社会に出てから何気ない会話や雑談の中で歴史に関わる話が出てくる

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【統計学が最強の学問である】データを上手く使うためのエッセンス

【統計学が最強の学問である】データを上手く使うためのエッセンス

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜統計学のエッセンスを味わう〜もともと理系だった僕は兼ねてから統計学に興味があった。
しかしながら、大学での数学に挫折した経験もあり、興味はあったものの別に勉強しようとまで思ってもいなかった。

そんな中、この非常に魅力的なタイトルの本を見つけたのだった。

統計学の入門書、というには少し数学を真剣にやった経験が無ければ理解できない部分もあり、完全な初学者向け

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【ブラック・スワン】「ありえない」なんてありえない、まさしく。

【ブラック・スワン】「ありえない」なんてありえない、まさしく。

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜内容は難しいけど楽しんで読める〜以前読んだ「まぐれ」を読んでからずっと頭から離れなかった文芸評論家、実証主義者のナーシム・ニコラス・タレブ氏の代表作が本作。

「まぐれ」は、内容こそ難しく理解しきれていないがメッセージはわかりやすく非常に楽しめて読めた。
そして、本作も同じである笑
統計学や経済学、数学などの専門的な用語がよくわからず理解できなかった場面は多

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【暴力の人類史・下】読後も平和に対しての不安は残る

【暴力の人類史・下】読後も平和に対しての不安は残る

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜暴力を振るう要因・抑える要因〜統計データ用いて「歴史の中で暴力は年々減り続け、現代は歴史上最も暴力の少ない平和な時代である」という事実を外見的に証明した上巻に対して、この下巻は暴力を誘発する5つの要因(内なる悪魔)と暴力の抑制要因となる4つの要因(善なる天使)を解説して、先の歴史は内なる悪魔のいずれかが善なる天使のいずれかに打ち負かされたものであるという内面的

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【知ってるつもり 無知の科学】真の知能は集団に宿る

【知ってるつもり 無知の科学】真の知能は集団に宿る

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜僕のモヤモヤを言葉にしてくれた〜面白かった。
なぜなら、本の内容が兼ねてから僕が世の中の人々に対して思っていた事だったからだ。

「自分も含めて、個人が出来ること(知っていること)なんてたかが知れているのに、なんでこんなに自信満々に『何でもわかっている』『何でも出来る』ような態度を取れる人が多いのだろうか?」

僕は極端に自分の知識に自信が無い人間である。

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【第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい】「第1感」の存在を信じるか?

【第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい】「第1感」の存在を信じるか?

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜正しい「なんとなく」は存在する〜何か判断や決定をする時に「なんとなく」という言葉を使うと、あまり信用されない。
本書では「第1感」と表現されているが、いわゆるひらめきや直感の事だと考えられる。

「俺の直感は当たるんだよ」なんて言う人を多くの人は信用しないと思う。僕自身も正直なところ、直感だけで話をする人をあまり好ましくは思えない。

しかし、本書によると、正

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