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我思ふ

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織部.Black swordが過去の経験や思いを綴ります。 口悪し(笑) 頭悪し(笑)  ご注意を。
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#鬱

我思ふ Pt.144 過去の古傷〜The last

我思ふ Pt.144 過去の古傷〜The last

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人間は気の持ちようでどうとでもなるものだ。
あれほど拷問に等しい仕打ちと思えた夜行バスも大した事ないものと感じる。
夜行バス搭乗わずか二回で慣れるものか?
いや、やはり気の持ちようだろう。
空腹以外は何も辛く感じない。
車内では美結の匂い、美結の柔らかい体の感覚を反芻した。

私の記念すべき初の遠距離恋愛の旅は一泊二日で食事は一回のみという究極の貧乏旅だった。
地元から出て生活したこと

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我思ふ Pt.143 過去の古傷24

我思ふ Pt.143 過去の古傷24

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この日もリョウ君は自身の彼女と共に私と美結との足となってくれた。
詳細は伏せるがそれはそれは甘い甘い時間を過ごした。
少しでも会話が途切れると唇を重ねるという始末。

へぇ…
今思い返せば、それなりに性春…あ、いや、青春してたんじゃん、俺ってば。

しつこいようだが美結は十五歳。
一挙一動全てが田中み○実さんばりにあざといというかなんというか…そのアレだよ…その…ふーん、エッチじゃんて

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我思ふ Pt.141 過去の古傷23

我思ふ Pt.141 過去の古傷23

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甘く、幸せな時間というものは異常なスピードで過ぎ去っていく。
朝五時過ぎ、明るくなり始めたリョウ君の部屋で目が覚めた私は体内が空っぽである事に気が付く。
それはそうか。
人生の中でこれほど長期間食事を取らなかったのはこの時が初であり、今もこの記録は破られていない。
体を起こし、リョウ君の方を見ると、大きな口を開いて眠っているのが分かる。
起こしたくない、そう考えれば考えるほど私の腹は奇

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我思ふ Pt.140 過去の古傷22

我思ふ Pt.140 過去の古傷22

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「たけるさん、お疲れっス。どぞ。」

「あ、すいません。お邪魔します。」

美結との甘い時間は割愛させてもらう。
理由は察していただきたい。

別に割愛しなくてもいいのだろうけど、ホニャララ小説になってしまうのでね。

私がリョウ君の家に着いたのは夜八時くらい。
今晩私を泊めてくれるのだ。
自身の交際相手の友人の彼氏(初見)を泊めてくれるとは本当にありがたいし、本当に暖かい。

余談だ

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我思ふ Pt.139 過去の古傷〜少しスモーキングブレイクを

我思ふ Pt.139 過去の古傷〜少しスモーキングブレイクを

遂に私は美結と会う事ができました。

皆さん、大丈夫ですか?
飽きてません?
まぁ皆さんが飽きても私が書きたいから勝手に書きます。

さて、美結という人間、恐ろしくないですか?
男女の差はあれど、私が高校一年生の時どのような思考で、何をしていたかって思い返してみると、自分のガキさ加減に思わず額をペシッと叩いてしまう。

とても言い方がアレですが、美結の様々な言動は一流の娼婦のそれです。
あ、いや、

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我思ふ Pt.138 過去の古傷21

我思ふ Pt.138 過去の古傷21

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静かな田舎町の中をボボボと排気音を響かせてリョウ君のマークⅡはひた走る。
その後部座席で美結が私に擦り寄ってきた。

「たける様…見て?」

美結は自分の唇に人差し指を当てた。

あの…美結はまだ15歳。
恋愛経験は中学校二年生の時におままごと恋愛をしただけらしいのだが…?
一々仕草やセリフに毒婦とも取れる部分が垣間見える。
後々色々考えたが、もし美結の一連の言動が天然のものなのであれ

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我思ふ Pt.137 過去の古傷20

我思ふ Pt.137 過去の古傷20

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「たける様…。たける様の匂いだ…」

美結は私にまとわりつくように顔を擦り付けた。

匂いかぁ…これは自慢でも何でもないんだが、過去交際してきた女性や、妻にも言われる事なんですがね…。

「あなたの匂いが大好き!」

とね。
それに付け加えてもう一つ。

「香水付けないで!あなたの匂いが消えちゃう!」

と。

あたしゃいつかここに書いたかと思うんだが、やや潔癖なところがある。
自分の

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我思ふ Pt.135 過去の古傷19

我思ふ Pt.135 過去の古傷19

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東北地方最強クラスであろう仙台駅の中でたっぷりとウォーキングというか、トレッキングというか、クライミングというか、まぁどうでもいいや。
とにかく一杯歩いたの。
迷子になったの!

文句ある!?

しつこいようだけど俺の名誉の為に言っておく!
スマートフォン、アイフォンなんか無ぇんだよ!
それが90年代末期じゃあ!

オホン。
失礼した。

仙台駅から「五月雨をあつめて早し最上川」の町ま

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我思ふ Pt.134 過去の古傷18

我思ふ Pt.134 過去の古傷18

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結局どこかのサービスエリア(覚えてない)のトイレ休憩まで一睡もできず。
二時間か、三時間くらい暗闇での拷問を受けた記憶がある。
サービスエリアに到着したら速攻でまずは煙草に火を点け、そのマルボロを思い切り吸い込む。
マルボロの美味さたるや…。
その時私の頭に浮かんだ言葉…

『生還』である。
いや、別に死んでねぇし。

でも確かに浮かんだのだ。
これはよぉく覚えている。

マルボロをい

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我思ふ Pt.131 過去の古傷16 【まずは仙台へ】

我思ふ Pt.131 過去の古傷16 【まずは仙台へ】

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「えぇと…何だよ…何でホームがこんなにあるんだよ…出口は…と…おいぃ…」

東京駅に着いた私は電車からホームに降りると、そのホームの多さ、そして出口の多さにパニックになった。
私の生息域にある駅はホームは三つ、出口は二つだ。
それに比べて、この東京駅というのは何だ。

何度も言うが、この時代スマホなんて無ぇんだからな?
地図アプリなんて無ぇんだからな?

細々した情報は本や雑誌で収集、

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我思ふ Pt.130 過去の古傷15

我思ふ Pt.130 過去の古傷15

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美結とお互いの顔面を確認し合うと、不思議なもので恋愛感情がブーストし始める。
電話の時間は増え、おまけにメールもしまくりだ。
美結は学生なので、私から電話をするのだが、当時の携帯電話プランは現在より果てしなく高い。
通話だけで独身の私の家計を圧迫している上に「パケット代」がまた酷い。
正確には覚えていないが、それはそれはセレブリティな金額だったのは覚えている。
ブーストする恋愛感情に負

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我思ふ Pt.26

我思ふ Pt.26

40歳の厄落しみたいなノリで長編の小説をnoteに書き始めた。

処女作(笑)
「down the river」

色んな準備を万端にしてスタートしたんですけど、まぁこれ題材が題材だけに結構気落ちするなぁ…(笑)

私が曲作り、バンド、音楽から綺麗サッパリ身を引いた理由なんですけど、すとーんと鬱状態になっちゃうからなんですよね。

別に「そんなオレカコイイ」とか思ってる訳じゃなくてマジな話ネ。

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