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2022年3月の記事一覧

かんぱーい🥂

かんぱーい🥂

数日前の誕生日、娘から届いたプレゼントは🧀

これで飲んでということよね🍷🎂
ありがとう〜✨

そして今日はまた別のお祝いです❤️🎂🎉

予定日は、私の誕生日の翌日でした。
でも様子をみながら、のんびりとこの世界にくることにした赤ちゃん。5日後にようやくやってきました。

産声は、聞けませんでした。
羊水をたくさん飲んでいたそうで…
数時間後にやっと聞いた泣き声は、本当にちいさな、かすか

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నలుపు

నలుపు

視線の先が気になって

彼女の瞳を覗き込む

瞳に映る黒い子は

清世さんの企画、第二回「絵から小説」
Cの絵の、こちら側の世界を想像して
彼女と黒猫ちゃんが見つめ合う「空間」を作りたいと思いました。
企画外なのでコッソリ清世さんだけにお見せしようと思ってましたが、なんと清世さんから「タグ付けを」とのお言葉をいただいてしまい、慌てて記事を書いてます。

*pcで画像を表示している写真は、清世さんに

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おにぎり

おにぎり

その当時、その子は、まだ小さくて、小学1年生の男の子だった。

お父さんは、長距離トラックに乗って仕事をしていて、お母さんは、昼も夜も、仕事で忙しかった。確か、きょうだいはいなくて、身寄りもなかったはずだ。

そんな中、その子のお母さんが、その子に教えたのは、勉強ではなく、生活にとって必要なスキルだった。

「私は、勉強は教えられないけれど、この子には、自分で生きる力をつけて欲しい。
だからこの子

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【ピリカ文庫】君の翼は、

【ピリカ文庫】君の翼は、

 『…航空45便でパリへご出発のお客様にご搭乗のご案内を申し上げます…』
 流れるアナウンスを聞きながら鷲はゆっくりと立ち上がる。大きな窓の向こうには滑走路。朝の柔らかな光を反射する沢山の翼が見えた。

*****

 鷲の父は少し名の知れた写真家だった。依頼があれば他の写真も撮るが一番得意なのは鳥の写真で、世界中を旅しながら様々な鳥の写真を撮っていた。子供の頃は父が話してくれる旅の話が大好きだっ

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童話 笑美ちゃんのひな人形

童話 笑美ちゃんのひな人形

3月3日はひな祭り、この日を笑美ちゃんはどんなに楽しみに待っていたことでしょう 。
生まれながらに目の見えない笑美ちゃんが、3歳のひな祭りの時に、 お母様はひな人形を一つ一つ笑美ちゃんの手に触れさせて、

「これが親王様よ。凛々しいお顔をなさっているわ」
「これが内親王様よ。優しいお顔をなさっているわ」
「そしてこれが3人官女よ」と言うように一つ一つのお人形を説明して下さいました。

笑美ち

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花筏によせて

花筏によせて

来年は、きっと花筏を見られるよと

君は言った

花筏

初めて耳にしたことばの意味を

そっと調べたのを思いだす

今年も 遠慮なく春はやってきて

桜が咲き 散り始める

風にのってひらりと舞う花びらを みな嬉しそうに見上げる

わたしは アスファルトに目を落とす

淡い桃色の花びらは

風に身を委ね そろりと渦をまいていた

この街には 川辺に咲く桜が少なく

花筏を目にするのは 思ったより

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作品集が発売されました!

作品集が発売されました!

いつも記事を読んでくださっている皆様へご報告です✨

昨年、第一回みちのく童話賞に作品を応募したところ、なんと拙作「まほうの天ぷら」が、大賞に選ばれました( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

そして、この度「みちのく童話賞 受賞作品集」として国土社さまより発売されることになりました。というか、3月15日に発売され、現在発売中です😅
(Twitterのほうではお知らせしていたのでご存知の方もいら

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詩│カラス ―明日、優しくなるために―

詩│カラス ―明日、優しくなるために―

夢を突き抜けてから

可愛いユダに睨まれている

光も闇もさくさくさくさく

うまく食い散らかされている

お前の核は何だ

お前の天は何処だ

ほしいものなんかない?

本当に本当にそうか?

本当に?

本当に?

真剣に傷つくじゃないか!

あくびのひとつも出やしねえ!

新しい翼を生むために

神殿は青く燃え盛る

毎朝毎晩気持ちよく

カラスの遊ぶ場所となる

貪り尽くす聖者ども

自ら

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月が霞んでいる夜に絵描きは眠るのだ

月が霞んでいる夜に絵描きは眠るのだ


「宇宙の華」

夜空を見上げる癖

月を探す癖

今夜は月が霞んで
幾重にもボヤけた形容しがたい光の円

ああ、私は夢をみるのだなと予想する

あのひとはどんどん先に行ったのだと
追いつかない距離を水銀で塗りつぶし
寡黙になることを決めたのは少し前だ

夢にさえ現れないのだと
眠ることも面倒だった

今夜私は目を瞑る

いつか見た清潔な猫の目から
虹色の魚が飛び出す

閃光

暗闇

階段

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空を仰ぎ、雲を見つめる

空を仰ぎ、雲を見つめる

わたしの家には、
ずっと見ていたくなるような雲が描かれた絵がある。
その絵は、わたしがボランティアで絵画教室に通っていた時の、先生の絵だ。

聞いたはずなのに、名前は忘れてしまったが、
「○○に、あなたの雲は素敵、って、言われたのよ」
と、嬉しそうに話していた、あの時の顔は、忘れない。

そのひとは、癌サバイバーで、お金もなくて、気難しくて、でも、優しくて。
わたしたちは、少しずつ、ゆっくりと距離

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星が輝く夜♪

星が輝く夜♪

家の空は、星がよく見えます。

引っ越してきた時、外の空気を吸い込んだら、まるで林間学校に来た時のような木の匂いがしていて、新鮮な気持ちになりました。
近くに森があります。
毎日住んでいたら、慣れてしまって雨の日くらいしか「森林の香り」はしません。

2019年秋に、吹奏楽で各校が演奏するイベントがあって娘の学校の演奏を聴いて帰った夕方から夜にかけて、空を見たら月と星が私を見守っているかのように輝

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ひとりじゃないよ

ひとりじゃないよ

ベランダに出て、いってらっしゃいと手を振る。
五歳息子が何度も振り返ってそれに答える。
いつもの朝の光景。

感慨深く見えたのは、朝食時に息子が配ってくれた「R1」飲むヨーグルトのせい。
ボトルに書いてある「応援メッセージ」をママに読んでもらい、各々に相応しい言葉を手渡してくれた。
「パパは……これかな?」

自分には、「ひきだせ! 君の強さを!」
ママには、「ときどき休むのも大切だよね」
そして

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ボクんちの笑うお面 4

ボクんちの笑うお面 4

騙されたと思って食べてみて!

又はじまった。
何度この手で、ボクは、嫌いな里芋を食べさせられたことか…

今日は、みたらし団子みたいにしてみたの。
絶対これならいけると思うのよ。
ね、食べてみて!

お母さんは、自信たっぷりな顔でボクに言った。

目の前のお皿には、一見したらみたらし団子みたいなものが、乗っている。
しかしボクは騙されない。
これは里芋だ。

とはいえ、お母さんがボクのために、い

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丸付けに飽きたので

丸付けに飽きたので

もうすぐ、三学期が終わるというのに王子くんのワークが終わらない…。

「終わったら丸付けしてね」
と言っていたのに、丸付けも全然されていなかったのでお手伝い。

あちこちとばして解いていて虫食い状態なので、非常に面倒くさい。

飽きてきたので付箋に応援のイラストを描いてみた。

付箋を貼ったページを開くと…な、なんと巨大魚が釣れているという仕掛け!
(本人は直しをやりたくないので、もちろんこんな仕

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