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WEBマーケター、小説を売る。

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イシカワ サトシです。 このマガジンは『小説の価値を上げる。』をテーマに着目した一風変わった読書ブログです。
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【考察】私が『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を、村上春樹の入門小説として推す理由

【考察】私が『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を、村上春樹の入門小説として推す理由

・村上春樹の小説を読んでみようと思うけど、何から読めば良いのかわからない。
・小説は読まないけど、村上春樹は有名なので読んでみたい。
・一番有名な『ノルウェイの森』を読んでみたけど、読んでも何が良いのかわからない。

日本はもちろんのこと、世界でも相当有名な作家、村上春樹。

一番売れたであろう『ノルウェイの森』や『1Q84』、最近発売された『騎士団長殺し』など、ニュースでも取り上げられることが多

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【考察】バルガス=リョサ「楽園への道」で苦難な選択を考える

【考察】バルガス=リョサ「楽園への道」で苦難な選択を考える

・周りから反対されているのに、どうしてもやりたい事が出来てしまった。
・家庭や世の中のイメージを捨ててまで成し遂げたい事が出来てしまった。
・絶対に苦しい選択なのに、なんでこの職についちゃったんだろう。

こんな事を考えたことがある人は、「楽園への道」を読んでみると、人生が変わるかもしれないです。
何故ならこの小説は、世の中の敵になり、苦難な選択だとわかりつつも、それでもその選択を選ばずにはいられ

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文学レビューを10本書き終わったので反省していこうと思う。

文学レビューを10本書き終わったので反省していこうと思う。

ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
このnoteは『小説の価値を上げる』を目的とした一風変わった読書ブログです。

はじめに:ようやく10本書き終えました。いつもなら小説を解説するのですが、ようやく10本書き終わったのでエッセイみたいな感じで、感想文を挟みたいと思います。note然り、文学レビュアーさんは世の中にたくさんいますが、少しずつその大変さ・面白さに気づいてき

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池澤夏樹『知の仕事術』で「本を読む意味」を考える

池澤夏樹『知の仕事術』で「本を読む意味」を考える

はじめに:『スティル・ライフ』を読んだ時の衝撃ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第九弾は池澤夏樹『知の仕事術』

当マガジン初のエッセイ紹介でございます!本来第九弾では、池澤夏樹の『スティル・ライフ』をやりたかったのですが、池澤夏樹を調べていく過程で、『知の仕事術』に出会いまして。基本的

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【考察】安部公房『砂の女』でブラック企業を考える

【考察】安部公房『砂の女』でブラック企業を考える

はじめに:日本が誇る天才作家『安部公房』ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第八弾は『砂の女』

ノーベル文学賞にもっとも近い作家とまで言われた天才作家、安部公房。私も色々な作家が大好きですが、『天才という言葉が最も似合う日本人作家は誰?』と言われたら、おそらく安部公房が一番最初に浮かぶと

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【考察】村上春樹『海辺のカフカ』は、大切な人を「失いそうな瞬間」に読むべき小説、なのかもしれない

【考察】村上春樹『海辺のカフカ』は、大切な人を「失いそうな瞬間」に読むべき小説、なのかもしれない

はじめに:世界で高評価だが意味不明な小説の定番『海辺のカフカ』ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第七弾は『海辺のカフカ』

日本はもちろんのこと、世界でもおそらく一番知名度の高い日本人作家、村上春樹。世界中に村上春樹ファンがいます。毎回、ノーベル賞受賞式のタイミングでニュースに出てくる人

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【考察】『限りなく透明に近いブルー』のタイトルの意味とは

【考察】『限りなく透明に近いブルー』のタイトルの意味とは

はじめに:最も売れている芥川賞受賞作品ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第六弾は村上龍の『限りなく透明に近いブルー』

村上龍のデビュー作であり、代表作。第19回群像新人文学賞受賞、第75回芥川賞を受賞した、文壇においても非常に評価の高い作品です。
しかしですよ、この作品。その過激すぎるスト

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【考察】伊藤計劃『ハーモニー』で理想的な職場環境を考える

【考察】伊藤計劃『ハーモニー』で理想的な職場環境を考える

はじめに:夭折の天才SF作家・伊藤計劃ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第五弾は伊藤計劃の『ハーモニー』

34歳で惜しくも亡くなった、日本が世界に誇る天才SF作家、伊藤計劃。活動期間はわずか2年ほど。伊藤計劃が執筆したオリジナル長編は『虐殺器官』『ハーモニー』『屍者の帝国』の3作だけで

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【考察】三島由紀夫『午後の曳航』で芸能人のスキャンダルを考える

【考察】三島由紀夫『午後の曳航』で芸能人のスキャンダルを考える

はじめに:三島由紀夫が一番好きだご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。
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第四弾は三島由紀夫の『午後の曳航』

緻密な文体で構成される文学作品はもちろん、本人の生き様含め、日本文学に多大な影響を残した三島由紀夫。最高傑作として名高い「金閣寺」をはじめ、「仮面の告白」「豊饒の海」「鏡子の家」「美し

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【考察】大江健三郎『死者の奢り』でキャリアを考える

【考察】大江健三郎『死者の奢り』でキャリアを考える

はじめに:なぜ大江健三郎は紹介しにくい?ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。イシカワ サトシです。

このnoteは『小説のベネフィット(価値)を上げることに貢献する。』を目的とした一風変わった読書ブログです。

第三弾は大江健三郎の『死者の奢り』

世界に誇るノーベル賞作家、大江健三郎のデビュー作。ノーベル文学賞受賞作である「万延元年のフットボール」を始め、「飼育」「個人的な経験」「洪水は

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