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ねこぜの教育実践

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教育論よりも具体的な現場の話
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#小学校の先生

国語教材としての宮沢賢治

国語教材としての宮沢賢治

◇こんにちは。子育てからちょっと寄り道します。学校教育での国語で必ず通るのが宮沢賢治ではないでしょうか。『やまなし』や『雪わたり』、『雨ニモ負ケズ』、『永訣の朝』など・・。

 「教科書を学ぶのではなく、教科書で学ぶ」と言われますが、国語の物語文に限っては、その作品を学ぶことにも大きな意義があると感じます。それは宮沢賢治に限らず、新美南吉や夏目漱石なども挙げられますが、今回は宮沢賢治に絞って学んだ

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子どもが安心して通えるように

子どもが安心して通えるように

◇「〇〇さんから仲間外れにされた」「〇〇くんに叩かれた」子ども同士のトラブルに、教師として、あるいは親としてどのように対処していますか?

 子育てにも生かせるように、教師・保護者のどちらの立場でも分かるように書いていきます。
 ステップは3つ。聞く⇒指導する⇒経過観察する です。

1.聞き取り

 トラブルが起きた際、まず聞き取りをします。ここで不適切・不十分な聞き取りをすると、調べた結果全体

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道徳授業をアップデートする(3)

道徳授業をアップデートする(3)

◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。一年前、道徳授業をアップデートしようと記事を書きました。実際に自分の実践に生かすことで様々な変化が起こりました。しかしまだまだ未熟者。変化の記録と学びをアウトプットしていきます。

1.板書とワークシートを変えたら授業が変わった

 まず板書です。初回記事でも取り上げましたが従来の縦書きから横書きにチャレンジしてみました。はじめは不慣れなものですがやはり積み重

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社会科授業をアップデートする(2)

社会科授業をアップデートする(2)

◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。今回も社会科の授業改善を目指して宗實直樹先生の『宗實直樹の社会科授業デザイン』をもとにアウトプットしていきます。
 前回は、そもそも社会的な見方・考え方とはどのようなものか、問いづくりの視点について書きました。

1.振り返りノートの実際

 これは他教科でも言えることですが、振り返りの定義をどう捉えるかです。宗實先生は振り返り=まとめ+αとして捉えています。

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振り返りジャーナルをやってみた

振り返りジャーナルをやってみた

◆お久しぶりです。または、はじめまして。小学校教員のねこぜにゃーと言います。夏休みに入りました。昨年度、夏休みに自分が日頃考えていることをいろんな書籍を引きながら文章にしてきました。今年度もそこから1年間の間に読んだ本や日頃向き合っている子ども達、日々の実践などをアウトプットしていきたいと考えています。連続投稿目指して頑張ります。まずは日々の実践から「振り返りジャーナル」について。

1.振り返り

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1人1台端末×自由進度学習の可能性(2)

1人1台端末×自由進度学習の可能性(2)

◆こんにちは。小学館のせんせいゼミナール「1人1台端末×自由進度学習の可能性」というセミナーに参加。講師は、蓑手先生と藤原先生。アウトプット後半部です。よろしくお願いいたします。

2.公立小でも、学びがこんなに変わる

 1人1台端末の導入は、子どものやりたいことを邪魔しないどころか、実現に一役も二役も買う。キーワードは「つなぐ」である。
 まず、「教師が学習内容を伝える」から「子どもが学習内容

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1人1台端末×自由進度学習の可能性

1人1台端末×自由進度学習の可能性

◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。先日、小学館せんせいゼミナール「1人1台端末×自由進度学習の可能性」というウェビナーに参加しました。ざっくり印象に残ったことはTwitterにアウトプットしましたが、こちらでもう少し補足しておこうと思います。よろしくお願いいたします。

1.はじめに

 「子ども主体」ということを突き詰めるほど、子どもは何に反応するか分からないという事態に陥る。陥ると言うと、

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エッセンシャル思考で学校の仕事を見る

エッセンシャル思考で学校の仕事を見る

◆おはようございます!小学校教員のねこぜです。積読解消するべく読書を続ける夏となっています。今、グレッグ・マキューン著『エフォートレス思考』を読んでいます。はて、前著『エッセンシャル思考』も読んだはずだが、内容どうだったっけ?と気になりました。過去の自分が貼った付箋のあるページをざっと読み返しつつ、アウトプットしていこうと思います。

1.自分軸をもつために

 エッセンシャル思考において最も重要

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特別支援教育との出会い

特別支援教育との出会い

◆特別支援教育についての話をします。

◆まず大学4年時、まともに試験勉強していなかった私は、採用試験に当然のように落ち、社会人1年目は非常勤講師でもやるのだろうくらいにしか思っていませんでした。ただ、どこであろうと最初に声を掛けてくれた学校を勤務地にしよう。そう決めていました。それが、中学校の特別支援学級介助員でした。

◆その他にも、私立の社会科の非常勤とか小学校の理科、算数あたりのお誘いもあ

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45分の授業の中に静と動を

45分の授業の中に静と動を

◆前回、授業中に立ち歩くことは本当にダメなのか?という話を少し入れました。補足します。授業妨害にあたる行為は指導します。優先することは、まず安全、次にみんなの学ぶ権利の保証です。他者の学びを害することはあってはならないと考えます。ではどうするのという話。

◆よく、キレて教室を飛び出してしまうケースが取りざたされています。どこへ行ったか分からないと危険だから隣の空き教室でクールダウン、或いは水道で

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「対話」について考える

「対話」について考える

▷こんにちは!田舎の公立小学校教員ねこぜです。noteでアウトプットだ!と意気揚々と始めてみたもののやはり思考を整理してアウトプットするのは難しく放置しておりました。今日から再開します。よろしくお願いいたします。三日坊主にならない秘策は四日続けること!先ずはそこを目指していきたいと思います。では、書きかけの記事があったのでそれを完了させていきます。

▷数か月前「子どもたちが対話できない理由を50

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「対話」について考える(2)

「対話」について考える(2)

◆こんにちは!公立小学校教員のねこぜです。夏休み毎日投稿チャレンジ継続中です。よろしくお願いいたします。今回は「対話」について、前回取り上げた野口芳宏著『話せない子・話さない子の指導』を再び引きながら日頃考えていることや実践していることを書いていきます。

▷対話ありきで考えない
 「対話的な学び」と言うとどんな活動をイメージするだろうか。机をくっつけて話し合う様子、隣同士で体だけ向き合って話し合

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教育にSDGsを持ち込む前に(2)

◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。暑い日が続きますね。最高気温が37度とか、人間の体温と同じじゃないかと驚いてしまいます。これも気候変動の影響なのでしょうか。これが非日常的な、異常気象ではなく通常なんでしょうか。来年の夏はもっと厳しい状況になるのでしょうか。持続可能な社会について、本気で、真剣に考え、行動に起こしていかなければならないのではないでしょうか。

▷帝国生活様式
 グリーン・ウォッ

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家庭での子どもとゲームとルールと

家庭での子どもとゲームとルールと

はじめに.家庭でのゲーム事情

 おはようございます。小学校教員のねこぜです。個人面談が終わりました。面談で必ず聞くことの一つに「家での過ごし方」があります。家での様子は学校からは見えません。子どもに「家で何しよん?」と聞くほかありません。保護者にも同様に聞いてみるのです。すると保護者目線の回答が返ってきます。そこに子ども自身が思っていることとのズレがあるとまぁ面白くて話題になるんですが、ここ数年

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