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#短編小説
漂着ちゃん | 第1話 [創作大賞2024] | ファンタジー小説部門
[ あらすじ ]
漂着ちゃん 第1話 リュックサックにロープだけ入れて山を目指した。日に数人しか利用客がいないような駅だったらどこでも良かった。駅周辺には、数件の家屋しか見えない。そこに魅力を感じたから下車した。
細い道が一本あって山頂へとつづいている。けもの道だろう。だったらなおさら好都合だ。道なりに進んで行った。それにしても長い道である。もうすでに人家はひとつも見えなくなっていた。なのに
友情の総重量【毎週ショートショートnote】
急に高熱が出て部屋で苦しんでいたら、死神が現れた。
「お前への恨みの声が呪いとなって降りかかっているのだ」
何だよ。そんな恨まれる覚えはないぞ。
「いいや、大量の声が届いているぞ。聞くがよい」
死神の手にした水晶玉に、良く見知った友人らの姿が代わる代わる映される。
(……あいつ、いつも生徒会長の隣を独占しやがって)
(幼馴染だからって、学校一の美人と仲良くしすぎだろ)
(万死に値する!)
いやんズレてる【ショートストーリー】(青ブラ_第3回変態王決定戦参加作品)
「わたくしカブラギ商事の葛城桂子と申します」
「はっ」
「かつらぎ・けいこです!」
「ボヘミア〜ン?」
「はあ? あっ、すみません」桂子は、言われることを分かっていつつも恥じらった。
「はあ、とは何ですか。顧客に向かってその言葉遣いは?!」
「だって、山根社長あまりにもふざけているものですから」
「・・・・・」山根は思わず黙りこくった。
「私がカツラだからって少し軽く見ていません
てるてる坊主のラブレター
急に大雨が降ってくるんですもの。もうこれ以上に濡れられないっていうくらい濡れちゃったわ。早くお風呂に入って着替えたいわ。
それにしても、このてるてる坊主。ベランダに吊るしておいたのに何で雨が降ったのかしら?ご利益なんてなかったわね。
でも上手に作れたから、そのままにしておいてあげる。
あのね、お姉さん。僕はお話することが出来ない。けど雨を降らせたのは、ちゃんと理由があるの。
今日お
連載小説(35)漂着ちゃん
エヴァの車に乗り、収容所へもどるとき、私たちは終始無言だった。もはや所長はいないのだから、何の気兼ねもなくエヴァのもとへ行けるはずなのに、もう二度とエヴァとは会うことが出来ないような感覚があった。
「着きました。ナオミさんのもとへお戻りください。当面の間、ナオミさんのもとを離れないでください」
「なぜです?」
「なぜって、それはナオミさんがあなたの奥さまだからに決まっているじゃないですか」