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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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2022年4月の記事一覧

常に「逆の目」はあるⅡ。ー 「円安」の ”良い点” とは?

常に「逆の目」はあるⅡ。ー 「円安」の ”良い点” とは?

 常に「逆の目」はある。ー @126円超えの「円安」が起こす "変化" 。|損切丸|note の続編。

 日銀の「毎営業日・指し値オペ」の発表を受け、一気に@131円まで突っ走ったドル円。メディアでは「悪い円安」ばかり喧しいので、ここは天邪鬼の「損切丸」らしく(苦笑)「良い円安」について考察してみたい。

 1.「金利差」を用いた運用が手掛けやすい

 これは個人でFXをやっている人は理解してい

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続・我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 冷徹な「インフレ税」続行宣言。

続・我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 冷徹な「インフレ税」続行宣言。

 我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 3京円もの「借金」を抱えた "財務当局" の狙いとは。|損切丸|note の続編。

 ”日銀、指し値オペは連日続行へ”

 「損切丸」も予想が甘かった。「官僚」の非情さについては ↑ 前稿でも触れたが、この決定についてはビックリを通り越して空恐ろしくなった。やはり「省益」>「国民益」。冷徹な「インフレ税」続行宣言だ。

 現政権は経産省寄りの前、前

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続・さあ、"本番" はこれからだ。 ー  "QE"(量的緩和)→ テーパリング →  "QT"(量的引締)で「お金」はどう動くのか。

続・さあ、"本番" はこれからだ。 ー  "QE"(量的緩和)→ テーパリング → "QT"(量的引締)で「お金」はどう動くのか。

 さあ、"本番" はこれからだ。 ー 本丸 "QT"(Quantitative Tightening、量的引締)が来る!|損切丸|note の続編として。

 マーケット、特にアメリカを中心とする株式市場の雲行きがにわかに怪しくなってきた。前稿 続・「人民元」がおかしい。 ー  ”クラッシュ” の足音。「元安・株安・国債安」は起きるか。|損切丸|note で ”クラッシュの臭い” に言及した ”責

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我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 3京円もの「借金」を抱えた "財務当局" の狙いとは。

我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 3京円もの「借金」を抱えた "財務当局" の狙いとは。

 こう言う話を このままでは「円」の「信用」がボロボロになる。|損切丸|note の中で紹介した。これが一体何を意味するのか、少し突っ込んだ解説を加えてみよう。

 東京都心の地価は坪300万円~2,000万円なんていうのがザラだから、50坪の売買で1~10億なんて額になる。これを売買するのは企業か、個人なら「お金持ち」ということになる。

 これは 「ユニクロ柳井氏、京大・本庶氏、山中氏の医療研

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「人民元」がおかしい。 ー 「ルーブル救済」のはずが...。

「人民元」がおかしい。 ー 「ルーブル救済」のはずが...。

 「円安」ばかりに気を取られていたら、今度は「人民元」がおかしい。

 「侵略戦争」前には@6.3100台だったのが、この2週間、対ドルで▼3%急落し一気に@6.5000台へ。一体何が起きているのだろう。

 1つは、続・「ルーブル」の ”リアル” 。ー 人民元安、インドルピー安による「隠れルーブル買介入」。|損切丸|note で解説した安いエネルギー資源購入の代償として「人民元売り」で「ルーブル

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「円安」を「国富」(=ストック)から考えてみる。

「円安」を「国富」(=ストック)から考えてみる。

 世界中で激しい国債金利の上昇が続いている ↑ 。まさに 「金利@3%時代」の幕開け。ー 拡大する「お金」の "闘い" 。|損切丸|note の様相。オーストラリアに続いて*米国債が30年@3%越え、10年も@3%は目前だ。ヨーロッパでは10年国債でイギリスが@2%、ドイツが1%に急接近。B格付という "ハンデ" 付きながらギリシャも3%に近付いている。

 米国債の動きを見ると、前稿 「利上げ」

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「利上げ」予報 @4/19/2022。ー 注目すべきは米国債イールドカーブの「スティープ化」(傾斜化)。

「利上げ」予報 @4/19/2022。ー 注目すべきは米国債イールドカーブの「スティープ化」(傾斜化)。

 「円安」が止まらない。10年米国債の金利チャートとドル円のチャートが完全に重なっている ↑ 。10年JGB(日本国債)が@0.25%以下でほとんど固定されているので「金利差」とも言い換えられるが、これ程わかりやすい相場もない。FXをやっている人達からすれば「黒田総裁ありがとう!」といったところだろう(苦笑)。

 さて、一気にマーケットの主役に躍り出た米国債市場だが、ここで4/19時点の「利上げ

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常に「逆の目」はある。ー @126円超えの「円安」が起こす "変化" 。

常に「逆の目」はある。ー @126円超えの「円安」が起こす "変化" 。

 「えっ、これで@200円?」

 幸運にも筆者は1ドル=@80円の時にハワイ旅行したことがある。日本にもある某ファミレス ”デOOズ” で朝食を取ったが、その時頼んだパンケーキが@2.5ドル=@200円。しかもでっかいカップでコーラ等は飲み放題。職場の同僚に「ハワイは物価が高いからなあ」と脅されていたので、とんだ肩すかし(苦笑)。結構ちゃんとしたディナーも自宅近くの焼き肉の半額程度だったと記憶し

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米CPI(年率)+8.5%...。だが「2ヶ月連続中古車価格下落」は朗報?

米CPI(年率)+8.5%...。だが「2ヶ月連続中古車価格下落」は朗報?

 3月 米CPI(年率)+8.5% 予想+8.4% 前月+7.9%

 「何でナスダックが買われてドル円が売られんの!?」

 昨日(4/12)米CPI発表後のマーケットの動きに戸惑った方も多かったかもしれない。だが、これは金利市場にはよくあるパターン。金利上昇要因が出ても金利が下がる時は、一旦「お腹一杯」になった可能性が高い。

 「いくらゴリラがバナナが好きでも、満腹になれば食べない」

 キ

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「金利@3%時代」の幕開け。ー 拡大する「お金」の "闘い" 。

「金利@3%時代」の幕開け。ー 拡大する「お金」の "闘い" 。

 "高金利通貨" オーストラリア・ドルが戻って来た!!

 40代以上で過去に外貨預金などに投資した経験がある方は憶えているだろうが、かつてオーストラリア・ドルといえば "高金利通貨" の代名詞。名目金利@4~5%は当たり前だった ↓ 。それが10年国債でようやく@3.0% ↑ にまで戻って来た。「金利@3%時代」の幕開けである。

 この "新しい時代" を先導しているのは間違いなく米国債。こち

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「お金」の価値とは。ー 「通貨安」が発する警告。

「お金」の価値とは。ー 「通貨安」が発する警告。

 凄いのを見つけたので ”記念” に貼っておく(標題 ↑ )。今やコレクターズアイテムの*「100兆ジンバブエ・ドル紙幣」だ(2008年発行)。

 4/6:為替レート  "公式" 1ドル=@145.6ジンバブエ・ドル > "闇" 市場 @260ジンバブエ・ドル

 ジンバブエ・ドルの為替レートは "公式" と "闇" の差が随分と激しい ”二重相場” 。「信用」を失って買う人のいない「法定通貨

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「ルーブル」の ”リアル” 。

「ルーブル」の ”リアル” 。

 ニュース①:ドル建債務の一部についてルーブルで支払
 ニュース②:ルーブルは1ドル=@81.16ルーブルを超えて上昇し、侵攻が始まる前日に当たる2/23の水準を回復

 この2つのニュースを見て、何か違和感を感じないだろうか? そう:

 「ルーブルが上昇しているのだから、@81.16でルーブルを売って買ったドルを返済に回せばいいじゃないか」

 それからこう言う意見の人もいる:

 「俺ならル

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このままでは「円」の「信用」がボロボロになる。

このままでは「円」の「信用」がボロボロになる。

 4/5 ”日本生命保険が企業から預かる団体年金保険の予定利率について、21年ぶりに来年4月に現在の年1.25%から0.50%に引き下げ”

 また、である。「損切丸」も怒りがふつふつと湧き上がるのを堪えて書こうとしているが(苦笑)、保険契約者を馬鹿にするのにも程がある。

 2003年4月の予定利率引き下げも滅茶苦茶だったが( ↓ 「お金のマニュアル」 -損をしないコツ- 其ノ16 保険編③|損

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続・「危機」が招く「ドル不足」と「クレジット・クランチ」(信用収縮)。ー 忍び寄る「デフォルト」の足音。

続・「危機」が招く「ドル不足」と「クレジット・クランチ」(信用収縮)。ー 忍び寄る「デフォルト」の足音。

 「危機」が招く「ドル不足」と「クレジット・クランチ」(信用収縮)。|損切丸|note の続編として。

 "スリランカ、「デフォルト」不可避の様相-前日就任の財務相辞任"

 ”7月償還ドル建債は1ドル当たり@59セント-2020年5月以来の安値”
 =金利計算:@164%!(3ヶ月残存。あくまで元金が戻る前提)

 渦中の軍事大国の「デフォルト」(債務不履行)が喧しいが、思わぬ所で "噴火"

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