さほ

32歳、女性。東京育ち。山梨県在住。中学・高校で非常勤講師の経験あり。いまは個別指導塾…

さほ

32歳、女性。東京育ち。山梨県在住。中学・高校で非常勤講師の経験あり。いまは個別指導塾で働いています。子ども・教育・文学に興味があります。

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    日記・エッセイをまとめています。

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固定された記事

はじめまして

こんにちは、はじめまして。 新しい場所に行くたびに、何度も言ってきたことだけど、noteで言うのははじめてだ。どきどきするし、わくわくもする。 これを読んでくださる…

さほ
3年前
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山梨での暮らし-風景スケッチ-

★ ちょうど去年の今ごろ、山梨県に引っ越してきた。 来たばかりの頃は、富士山がすぐ近くに見えることがもの珍しくて、色んな角度からパシャパシャと写真を撮っていた。…

さほ
2年前
15

あの頃は、バレーボール選手だった~part2~

★ 「あの頃は、バレーボール選手だった」を、noteのまとめ記事に取り上げて頂き、思いがけずたくさんの人に届いて、驚いている。 私がバレーボール選手だった頃、時間の…

さほ
3年前
15

あの頃は、バレーボール選手だった

★ かつて一度、バレーボールの選手だった。私が「スポーツ選手」だったのは、あの頃だけだったろうな、と思う。 沖縄出身のコーチには、たくさんのことを教わった。気弱…

さほ
3年前
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優しさに触れたら、ふわっと心が軽くなる

★ 小さな流産を経験している最中に、優しさに触れた。このことを書き留めておきたい。 ★ 私の場合の流産は、手術もなく、自然に任せて終わっていった。2週間ぐらい生…

さほ
3年前
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自分にいいこと、してあげる

気分が沈んだ時、落ち込んだ時には、自分にいいことをしてあげる、ようにしている。 落ち込んでしまうときはだいたい、「どうにもならないこと」にぶつかったときだ。どう…

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3年前
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春風スケッチ

★ 今日、いつものように湖に走りに行ったら、風が強く吹いていた。 湖面は、天気によって、色も表情も変える。 空を映し出す鏡のように見えることもあれば、 波立つ海…

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3年前
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母を偲ぶとき

私の母は、もう10年前に亡くなっているのだけれど、実家には、母の遺した写真がたくさん残っている。 ずっとそのままになっているのが気がかりで、最近ようやく、整理し…

さほ
3年前
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何かになりたくて、何者にもなれなかった、けれど。

最近、中高時代の友人たちと、オンラインで集まっている。話し始めると、10代の頃に感覚が戻ってケラケラと笑い合える。今も変わらずに話せることが嬉しい。 旧友と話し終…

さほ
3年前
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5回の引っ越しを経て、定住することになった話

夫との引っ越しは5回目だけれど、真冬の引っ越しは初めてだった。山梨の冬は、底冷えする。いつ雪に降られやしないかと空を見上げながら、フリースにフリースを重ねて、モ…

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3年前
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年賀状の向こう側

あけましておめでとうございます。2020年にnoteを始めて、皆様からの反応が頂けて、とても嬉しいです!今年もよろしくお願いします。 ※上の写真は、今年の年賀状で使…

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3年前
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学校の校務員さんに、憧れている

学校に勤めていた頃、お掃除をしてくださる校務員さんとよく話していた。 話すのはささいなことで、「校庭の桜が綺麗に咲いてますね」とか「文化祭も終わりましたね」とか…

さほ
3年前
15

くじらの湖を、夫と走った日曜日

自宅からほど近くに、くじらの形をした湖がある。 平日には一人で、休日には夫と一緒に、この湖の周りをよく走る。走る、といっても、二人で会話できるくらいのスピードで…

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3年前
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「宝物BOX」の整理

最近、実家から「過去の思い出品」を持ち出してきて、整理を進めている。生まれてから30年、これまで「捨ててこなかった物」はずいぶんと増えてきた。これらを改めて取捨…

さほ
3年前
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はじめまして

はじめまして

こんにちは、はじめまして。

新しい場所に行くたびに、何度も言ってきたことだけど、noteで言うのははじめてだ。どきどきするし、わくわくもする。

これを読んでくださる方を想像して、自分のことを話してみたい。



私はいま、富士山の近くに住んでいる。

日々の中で好きなことは、

掃除、料理、学ぶこと、教えること、おしゃべり、お風呂、図書館に行くこと、ランニング。

生活の中に、これらの時間が

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山梨での暮らし-風景スケッチ-

山梨での暮らし-風景スケッチ-



ちょうど去年の今ごろ、山梨県に引っ越してきた。

来たばかりの頃は、富士山がすぐ近くに見えることがもの珍しくて、色んな角度からパシャパシャと写真を撮っていた。

この地域では、とうもろこしが特産なのだと聞いて、とうもろこし畑の間を歩いてみたりもした。とうもろこしの葉が風に擦れる音を、やけに大きく感じた。

富士山の写真を日常的には撮らなくなって、とうもろこし畑にも目を留めなくなったなぁ、と思

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あの頃は、バレーボール選手だった~part2~

あの頃は、バレーボール選手だった~part2~



「あの頃は、バレーボール選手だった」を、noteのまとめ記事に取り上げて頂き、思いがけずたくさんの人に届いて、驚いている。

私がバレーボール選手だった頃、時間のほとんど全てをバレーボールに注ぎ込んでいた。今回は、前回の記事で「書ききれなかった話」を書いてみたい。



沖縄出身のコーチは、私達を1人の選手として見てくれて、決して子ども扱いしなかった。

私のポジションは、レシーバーだった

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あの頃は、バレーボール選手だった

あの頃は、バレーボール選手だった



かつて一度、バレーボールの選手だった。私が「スポーツ選手」だったのは、あの頃だけだったろうな、と思う。

沖縄出身のコーチには、たくさんのことを教わった。気弱だった私を、コーチはあの手この手で立派な選手に育ててくれた。あの頃のことを書き留めてみたい。



「友達が入っているから」という理由で入ったバレーボールクラブ。月・水・金の放課後に練習があったけれど、今思えば、ポップコーンみたいに飛

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優しさに触れたら、ふわっと心が軽くなる

優しさに触れたら、ふわっと心が軽くなる



小さな流産を経験している最中に、優しさに触れた。このことを書き留めておきたい。



私の場合の流産は、手術もなく、自然に任せて終わっていった。2週間ぐらい生理が続いた感じだったので、一般的にいう「流産」という言葉をあてはめるのは、重すぎる気がする。

でも、出血の量は明らかに多くて、普通でないことが自分の体に起こっていることは感じていた。あえていうなら「軽い流産をし続けているような感じ」

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自分にいいこと、してあげる

自分にいいこと、してあげる

気分が沈んだ時、落ち込んだ時には、自分にいいことをしてあげる、ようにしている。

落ち込んでしまうときはだいたい、「どうにもならないこと」にぶつかったときだ。どうにかなることなら、何かしらの手を打ったり、他の人に頼ったりしている。

ついつい解決したくなったり、乗り越えたくなったりするけれど、じたばたしても「どうにもならないこと」だってある。

落ち込んでも、落ち込まなくても、どうにもならないこと

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春風スケッチ

春風スケッチ



今日、いつものように湖に走りに行ったら、風が強く吹いていた。

湖面は、天気によって、色も表情も変える。

空を映し出す鏡のように見えることもあれば、

波立つ海のように見えることもある。



ここのところ、走っていても耳が冷たくないし、手袋も必要ない。

日に日に暖かくなってきているのを感じる。

そして、強く風が吹いている。

飛ばされてしまいそうなキャップを深めに被って、

追い風

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母を偲ぶとき

母を偲ぶとき

私の母は、もう10年前に亡くなっているのだけれど、実家には、母の遺した写真がたくさん残っている。

ずっとそのままになっているのが気がかりで、最近ようやく、整理し始めた。



母は晩年、長い病を患った。闘った末に、あらゆるものをそのままにして旅立ってしまった。

そのあと、父と私で協力して、母が遺したものを色んな形で整理してきた。



母が遺したもので、私の生活に取り入れたものがある。母が

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何かになりたくて、何者にもなれなかった、けれど。

何かになりたくて、何者にもなれなかった、けれど。

最近、中高時代の友人たちと、オンラインで集まっている。話し始めると、10代の頃に感覚が戻ってケラケラと笑い合える。今も変わらずに話せることが嬉しい。

旧友と話し終えたあと、ふと考えた。

10代では「何か」になりたかった。今の自分は特に「何者でもない」けれど、そんな自分を受け入れている。この間、どんな変化があったんだろう。

★★★

小さい頃から「大人になったら何になりたい?」と聞かれるたびに

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5回の引っ越しを経て、定住することになった話

5回の引っ越しを経て、定住することになった話

夫との引っ越しは5回目だけれど、真冬の引っ越しは初めてだった。山梨の冬は、底冷えする。いつ雪に降られやしないかと空を見上げながら、フリースにフリースを重ねて、モコモコしながら作業した。冷蔵庫を運びながら息が白くなって、手先と足先は随分と冷えた。

★★★

新しい家に着いたときの期待高まる感情よりも、住んでいた家を離れるときの感情の方が、なんだか忘れがたい。

新しい部屋にベッドを入れて、ほっとし

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年賀状の向こう側

年賀状の向こう側

あけましておめでとうございます。2020年にnoteを始めて、皆様からの反応が頂けて、とても嬉しいです!今年もよろしくお願いします。

※上の写真は、今年の年賀状で使ったものです。



毎年、年賀状を出している。1年に1回の挨拶でも、交わせば続いていく関係がある気がする。

小学校の頃の担任の先生や通っていた公文の先生には、もう20年近く年賀状を出している。母が出していた年賀状を受け継いで、い

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学校の校務員さんに、憧れている

学校の校務員さんに、憧れている

学校に勤めていた頃、お掃除をしてくださる校務員さんとよく話していた。

話すのはささいなことで、「校庭の桜が綺麗に咲いてますね」とか「文化祭も終わりましたね」とか。その一言を積み重ねていくうちに、色んな話ができるようになってくる。

「先日、孫が生まれたんですよ。今はお世話が大変で」

「今週末、彼のご両親とお会いするんです。どきどきします」

校務員さんは、学校の中心から離れた場所にいる存在だ。

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くじらの湖を、夫と走った日曜日

くじらの湖を、夫と走った日曜日

自宅からほど近くに、くじらの形をした湖がある。

平日には一人で、休日には夫と一緒に、この湖の周りをよく走る。走る、といっても、二人で会話できるくらいのスピードで、疲れを感じたら歩く。

引っ越してきた後にすることの一つに、「ランニングコースの選定」がある。近所の色んなコースを試した末、景色が良くて、起伏が少ない、このくじらの湖が選ばれた。いつも走るコースは、くじらのしっぽの部分。お腹や背中も走っ

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「宝物BOX」の整理

「宝物BOX」の整理

最近、実家から「過去の思い出品」を持ち出してきて、整理を進めている。生まれてから30年、これまで「捨ててこなかった物」はずいぶんと増えてきた。これらを改めて取捨選択し、取り出しやすい形にしようと考えている。

高校の頃、シングルベッドの下にある引き出しを「宝物BOX」と名付けていた。未来の自分に影響を与えそうなものを「宝物」として選り分けて仕舞っておき、いつでも取り出せるようにしていた。今見ても心

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