朝起きて 捕まえに来る 敷布団 べチンと叩いて 跳ね除けてやる 遠くの音 ピーンと聞こえて 立てる耳 もっと遠くに 逃げてったみたい 掠れてく 深い夜の 残響が …
15年の間机の上に棲んでいる。 粘土でよく練られていて、型取られて身勝手に生き物にされた。 ネームプレートがワイヤーで縫い付けられてある。 ペットにしては残酷だ。 家…
暑い日も また今年も 暑い日も いつもの君と GIGOラウワン 横並び 昼下がりの端と端 休日の相棒 架空競馬 粒々の アイスを一目 齧ったら アクリルの中 助け出そ…
シャワールーム もう明けた夜 鏡前で 熱気を帯びた 頬を触る 麻布団 38度4分を 冷やしてくれる? 君の声と ご老人 元気にしている 待合室 夏の日差しに 嫌気が差…
すれ違う 夏の日差しに 憚れて 振り返っても 車窓の雲 生き急ぐ この先の予定 シミュレーション 踏切の前 垂れる汗 群衆が 集まる目的 人任せ ここでは皆 列車…
入相の ダークモードの Googleで 路地裏から 銭湯を探す 500円 握りしめる手 湿らせて 気怠い体を 湿らせに行く 最近の サウナブームを 遠ざけて 大衆浴場 体育…
感情を 余すことなく エンドロール 明るみ出して 瞳を合わせる 梅雨が過ぎ 青空の下 映画館 儚く切ない 一夏の恋 二時間半 長くて短い この時間 外に出ると 仄…
これからも 三人きりと 錯覚が 四、五、六と 増えて減る ブルーハワイ 一番好きではないけれど 余った色が それだっただけ 二人きり 二人の時間は 囲われる 三人…
忘れたくない 忘れてはいけない景色 放課後 校舎の窓が開いていて フルートの音が響き渡る 寂しげな表情の校舎 夕方 四時半のチャイムが鳴り 茜色に染まった空と ご近所…
ツるんと剥き出しになった白い肩に九つの粒が、 と気づいたら、 あなたに触れてみたいと思ってた。 未だ今日が終わらないでって、 二十二時過ぎの沖縄料亭。 海ぶどうを見…
常に太陽と共に向日葵は上を向く 強い日差しを浴びても凛々しさを忘れない 豆腐屋さんの笛が夕日に木霊する 茜の空を首を傾げて眺めている 我慢していても強く生きたい…
ゴミ捨て場 野に放たれた 従業員 星の降る夜に 煙昇る 一服と 走って向かい 汗だくで 忙しくよく吸い 走り去る チャッカマン 命を吹き込む 夏の夜に 灯は消え …
コンビニの店員さん。 昔、駅前のコンビニで見かけたことのあるような気がする店員さん。 今は、住宅街の真ん中で、スーパーのお隣、深夜帯で働いている。 暇な夜勤中に、…
写真を一枚貰ったことがある。 お土産で買った絶景が写った一枚ではない。 あなたがピアノを演奏している、アルバムの中に仕舞われていた一枚。 俯いてピアノを弾くあなた…
冷凍庫の中には、 北極と南極がある。 とっても寒いこの中は、どんな世界なのだろう。 扉が閉まっている夜に、眠れぬペンギンは住んでいるのだろうか。 ペンギンが住んで…
本当なら14:30 今は机に向かって閉じ込められている そんな時間 たまにはね、と 飛び出してみたけれど やることも行くあてもない サボっている訳ではない せっかくデスゲ…
夏
2024年4月29日 19:21
朝起きて 捕まえに来る 敷布団べチンと叩いて 跳ね除けてやる遠くの音 ピーンと聞こえて 立てる耳もっと遠くに 逃げてったみたい掠れてく 深い夜の 残響がバイクのエンジンで 飲み込まれる半分で 見えるシンクの 排水溝纏わりつく香 いっぱいの朝手を伸ばし 届いた水が 優しくない悪夢を全て 吸い取ったのかもね海の中 ここはきっと 海の中寝苦しい夜が 引いて寄せる頭蓋骨
2024年4月18日 17:37
15年の間机の上に棲んでいる。粘土でよく練られていて、型取られて身勝手に生き物にされた。ネームプレートがワイヤーで縫い付けられてある。ペットにしては残酷だ。家畜にしては大人しい。題名:月の魚〜〜〜〜目の中は真っ黒な空洞。どこまでも吸い込まれてしまうような。ブラックホール。鱗はない。深い藍色で塗られている。ニスの生臭さはもうなくなってしまっている。干物。腹面はぺったん
2024年3月16日 19:16
暑い日も また今年も 暑い日もいつもの君と GIGOラウワン横並び 昼下がりの端と端休日の相棒 架空競馬粒々の アイスを一目 齧ったらアクリルの中 助け出そうと墓地裏の 山林の中の カブトムシ羨ましくないよ 100円のカブト初めての ドキドキはこの リズムかな君に連れられ リズムゲーム瓶コーラ ここにしかない 秘密でねジャングルの中で 隠れるようにかっこいい こ
2024年3月11日 22:02
シャワールーム もう明けた夜 鏡前で熱気を帯びた 頬を触る麻布団 38度4分を冷やしてくれる? 君の声とご老人 元気にしている 待合室夏の日差しに 嫌気が差す邪ガサガサと ビニール袋の 優しい声スポーツドリンク おかゆとゼリーと大輪の 花火が咲くのは ラブホテル気怠い身体が 心地良くなる校長の あいさつの声 夏の空保健室の 静けさ咳で埋めるはじめては 君を看病す
2024年3月6日 20:40
すれ違う 夏の日差しに 憚れて振り返っても 車窓の雲生き急ぐ この先の予定 シミュレーション踏切の前 垂れる汗群衆が 集まる目的 人任せここでは皆 列車に煽られて位置について、よーい、ドン!あの夏苦い記憶で 通過待ちあと少し 線路で切られる この距離を煩わしくって 手をフライング信号機 けたたましく鳴る カンカンカン凛々しく咲いてる アジサイは白逢いたくて 帰り
2024年2月29日 20:20
入相の ダークモードの Googleで路地裏から 銭湯を探す500円 握りしめる手 湿らせて気怠い体を 湿らせに行く最近の サウナブームを 遠ざけて大衆浴場 体育座り盆来たる せっかくだからと ゾロゾロと湯船の中で 成長を知るセミが抜け ヒトが入るは 露天風呂押して返さず 宵の声目的は 会って寄り添う この一瞬1人で湯船と アイスクリーム燦々と 海水浴場 凛々と
2024年2月21日 20:12
感情を 余すことなく エンドロール明るみ出して 瞳を合わせる梅雨が過ぎ 青空の下 映画館儚く切ない 一夏の恋二時間半 長くて短い この時間外に出ると 仄かに夏明Lサイズ コーラを二つ ポップコーン好きな味は キャラメル?同じ半券は 隣同士の チケットでいつも二人で 持ち歩いている絡まり合う 思い出たちの 甘い匂い生暖かい風で また混ざり合う感想を 共有したくて
2024年2月13日 15:19
これからも 三人きりと 錯覚が四、五、六と 増えて減るブルーハワイ 一番好きではないけれど余った色が それだっただけ二人きり 二人の時間は 囲われる三人きり とはいかないみたい三角食べ 町中華で 指摘されお前らの分も 食べさせてよ海に向かって走っていくその背中私は一人で 眺めるのが好き寂しい夜 少し涼しく なってきて両手繋いで 走った朝をつめた〜い 季節が変わっ
2024年2月2日 14:07
忘れたくない忘れてはいけない景色放課後校舎の窓が開いていてフルートの音が響き渡る寂しげな表情の校舎夕方四時半のチャイムが鳴り茜色に染まった空とご近所さんの夕飯の香りを盗みながら帰る深夜思いつきで飛び乗った電車に揺られて海まで行って好きな音楽を垂れ流す朝になって帰りたくなくて出てきた太陽昔車で連れてきてもらったそう思い出したのは自転車の上自分の力でどこまで
2024年1月24日 19:25
ツるんと剥き出しになった白い肩に九つの粒が、と気づいたら、あなたに触れてみたいと思ってた。未だ今日が終わらないでって、二十二時過ぎの沖縄料亭。海ぶどうを見ていた。この小魚はずっと私と目が合っているけど、眠たそうな君は目を閉じて海の中。溺れてしまいそうで、袖を掴んで起こしていた。まだそんな暑くなかったな。終電飛び乗った日でも、林道通り抜けた時も、UFOキャッチャー小熊を
2024年1月16日 14:25
常に太陽と共に向日葵は上を向く強い日差しを浴びても凛々しさを忘れない豆腐屋さんの笛が夕日に木霊する茜の空を首を傾げて眺めている我慢していても強く生きたい見えていなければ上を向かなくてもいい疑問を持って生きていてもいい夜の向日葵を撫でたい枯れて朽ち果てる秋そんな顔をしているのかと夏の思い出の中で今日も泳いでいる水に潜るのが怖くなったカラスの声が物憂げに
2024年1月8日 19:48
ゴミ捨て場 野に放たれた 従業員星の降る夜に 煙昇る一服と 走って向かい 汗だくで忙しくよく吸い 走り去るチャッカマン 命を吹き込む 夏の夜に灯は消え カチリと鳴らすワケもなく 席を立てる 特権がふらっと夜の 街を歩けるまだ帰らないと言うから 仕方ないそう言ってライターで 火をつける波に襲われた足元 それよりも空が青いな 気づく喫煙者息をのむ 幽玄な美 花火咲く
2024年1月4日 14:06
コンビニの店員さん。昔、駅前のコンビニで見かけたことのあるような気がする店員さん。今は、住宅街の真ん中で、スーパーのお隣、深夜帯で働いている。暇な夜勤中に、真っ直ぐ何かを見ている。私は、あなたの視線の先には何があるのか、気になる。視線の一番根本にある記憶を辿っているのかもしれない。長いまつげと、感情が薄いその表情に惹かれる。店員さん、コンビニの店員さん。ショーケースの中、ホッ
2023年12月28日 20:53
写真を一枚貰ったことがある。お土産で買った絶景が写った一枚ではない。あなたがピアノを演奏している、アルバムの中に仕舞われていた一枚。俯いてピアノを弾くあなたの顔は、ずっと変わらないままで。今ではこの顔をあなたとして記憶している。捨てることのできない傷を、一枚の写真で植え付けることができるようだ。私はいつか世界で一番愛している人にインスタントカメラを渡す。ほんの僅かな時間を切り
2023年12月23日 21:31
冷凍庫の中には、北極と南極がある。とっても寒いこの中は、どんな世界なのだろう。扉が閉まっている夜に、眠れぬペンギンは住んでいるのだろうか。ペンギンが住んでいないのならば、寒い必要はないだろう。保冷剤の氷河の下に眠る未知の生物たちよ。頼むから目を覚さないで。深夜2時過ぎ、オレンジのランプで顔が湿っぽくなる。パピコも雪見だいふくも、恐竜の時代のウイルスだと思う。化石になったか
2023年12月18日 14:02
本当なら14:30今は机に向かって閉じ込められているそんな時間たまにはね、と飛び出してみたけれどやることも行くあてもないサボっている訳ではないせっかくデスゲームで人が減らされた昼過ぎがあるのだからカランとした空気を味わうことも大事だろうこの白い壁に沿って裏へ裏へ進んできてこの場所に来ればもう安心だとフラグを少し立てておくけれどきっと回収されることはない高い所に柵