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写真【詩】

写真を一枚貰ったことがある。

お土産で買った絶景が写った一枚ではない。
あなたがピアノを演奏している、アルバムの中に仕舞われていた一枚。
俯いてピアノを弾くあなたの顔は、ずっと変わらないままで。

今ではこの顔をあなたとして記憶している。
捨てることのできない傷を、一枚の写真で植え付けることができるようだ。

私はいつか世界で一番愛している人にインスタントカメラを渡す。

ほんの僅かな時間を切り取った私の笑顔は、二度と消えない傷となるか、それとも走馬灯を超えて来世まで残る記憶となるか。

写真の中では笑っていよう。
もう編集することはできないものだ。

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