昼過ぎのデスゲーム【詩】
本当なら14:30
今は机に向かって閉じ込められている
そんな時間
たまにはね、と
飛び出してみたけれど
やることも行くあてもない
サボっている訳ではない
せっかくデスゲームで人が減らされた昼過ぎがあるのだから
カランとした空気を味わうことも大事だろう
この白い壁に沿って
裏へ裏へ進んできて
この場所に来ればもう安心だと
フラグを少し立てておくけれど
きっと回収されることはない
高い所に柵
ここは檻の中
目の前の喫茶店
カランコロンカラン
鳴っていないかもしれない
掻き消す60代の咳き込み
昨夜のスナックのママ
その怒声を思い出している
まだ生存者がいたのならば
このゲームを飛び出して
外の無法地帯の中で生きていく選択もあるのかもしれない
そんな昼過ぎ
そんな時に浮かぶひこうき雲
窓の中で泣いている女
キレイだなあ
正義感をなくす
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