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ヨガインストラクターのための指導ポイント

ヨガ指導におけるヒントや有益な知識情報をお伝えします。特にヨガの解剖学や安全安心な指導への情報を中心にお送りします。
ヨガの解剖学の第一人者直伝のヨガ指導のポイントをお伝えします。他ではあまり伝えない内容もここではお…
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#アーサナ

【マガジン】素人にはわからないから修行なのだけれど素人にも伝えたいから難しいヨガ

【マガジン】素人にはわからないから修行なのだけれど素人にも伝えたいから難しいヨガ

ヨガは元々は出家者のための修行法であり、それがカルマヨガなどで一般庶民にも広まったのは後の話。
ヨガの修行法が密教の影響を受けて極端な実践法としてハタヨガが発展し、精神論だけじゃなくて、肉体改造的な要素が多くなったのが14世紀くらい。
心を落ち着かせるラージャヨガは1世紀。

現代はフィットネスと融合したヨガが主流だけれど、突き詰めれば心を落ち着かせるための手段。
そこ真髄は結構難しい。
でも、現

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【マガジン】インド大使館での講演内容のシェア

【マガジン】インド大使館での講演内容のシェア

先日インド大使館でAYUSH省主催のホリスティックヘルスの講演会に登壇してきました。

https://www.indembassy-tokyo.gov.in

登壇者はヨーガ療法学会の木村慧心先生、僕、そして東海大学の新倉直樹先生の3名でした。
それぞれ20分という短い時間の中で、ぎゅっとまとめて講演をしました。

木村先生は「アーユルヴェーダの健康」について、新倉先生は「乳がんとヨガ」というお

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【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点①

【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点①

どうやったらヨガの素晴らしさを多くの方に伝えられるかをずっと考えています。
〇〇ヨガが乱立している中で、その主張するものはほとんどがアーサナの取り方や深め方についてです。
本来は考え方、生き方こそがヨガであり、ヨガという実践を通して、その生き方が変容することがその価値なはずなのですが、、、。

最近見えてきたのは、ヨガを提供しているクラスの、項目のアンバランス性です。
ヨガの実践法は、哲学・倫理、

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【マガジン】アーサナを実践する適切な時間とは

【マガジン】アーサナを実践する適切な時間とは

ヨガのアーサナ(ポーズ)の練習をするのに最適な時間はいつでしょうか?
仕事が9時5時だとすると、ほとんどの人は朝と夜しか時間がないというのがほとんどでしょう。
そして、太陽礼拝という体操法があるように朝は神聖な時間ですしアーサナの練習にもってこいと思っている人も多いはず。
しかし、朝は運度をする時間としては適していません。
運動をするなら夕方が正解。
今回はその医学的な根拠をお伝えし、誤った常識を

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【マガジン】非暴力は概念だけではなく実践する事が大切

【マガジン】非暴力は概念だけではなく実践する事が大切

ヨガとは何か?
と問われれば、ポーズや瞑想、呼吸法などたくありますが、倫理的な戒律と答える人もいるでしょう。

これはヤマ、ニヤマといわれるヨガの段階的修行法の一、二段階を指すもので、日本語では禁戒、勧戒と呼ばれます。

ヤマ(禁戒)は社会的な中での身の振り方であり、以下の5つが含まれます。

アヒムサー(非暴力)…暴力を振るわない

サティア(正直)…嘘をつかない

アスティア(不盗)…人のもの

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【マガジン】自分で探求する方法を伝える

【マガジン】自分で探求する方法を伝える

ヨガで大切なのは依存ではなく自立です。
盲目的に答えを探すのではなく、自分で試し反芻して、腑に落ちるまで探求するのがヨガです。
方法論はある程度古典文献などが示してくれていますが、それはあくまでも参考資料であって、答えではありません。

特に日本人は、学校教育のせいか答えをすぐに求めたがります。

正しさというのは、人によって違います。
年代も境遇も、身体も感受性も皆違います。
正しいということだ

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【マガジン】ヨガを歪めて広めている方の功罪

【マガジン】ヨガを歪めて広めている方の功罪

講座を色々と行っていると、様々な質問を受けます。
対象が一般の方ですと、一般の方のヨガのイメージからくる質問が来るので、世の中のヨガの解釈がよくわかります。

そうすると、笑ってしまう内容が多々あるのです。
ヨガをしっかりと学び伝えたいと思っている自分としては、結構衝撃なのですが、確かに書籍を見てもヨガで〇〇という本がたくさん出ていて、雑誌でもメディアでもヨガというと〇〇改善みたいなレッテルを貼っ

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【マガジン】ヨガという運動か、ヨガという生き方か

【マガジン】ヨガという運動か、ヨガという生き方か

最近ヨガというものをどう伝えていったらいいのかなと思うところがあって。
まぁ今は大学院を優先のため、クラスは来春までお休みしてるんですが、雑誌や講座は続けているので、、、。
ヨガの要素は複合的すぎて、その中の何に重きを置くかで相当伝えることが変わってくるというか、伝える人のヨガの捉え方が違うなぁと思っています。

みんな違ってみんないいので、ヨガをどう捉え、どうか伝えるかは、まぁそれぞれの好きにす

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【マガジン】「安心・安全なヨガ」WSのシェア

【マガジン】「安心・安全なヨガ」WSのシェア

先日あるクリニック併設のヨガスタジオさんで「安心・安全なヨガ」というお題でWSを担当させていただきました。
2時間と言いつつ大幅に延長し、3時間近くのの時間を使ってしまいましたが、指導者として熟練の方々に受講いただき、質問もとても的をえた素晴らしいもので、僕も大変勉強になりました。

前半は古典的なアーサナを体験して頂き、緊張と弛緩のバランスや、自然呼吸の意義、長時間の保持による効果などから、快適

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【マガジン】ヨガのための症状解説〜外反母趾編〜

【マガジン】ヨガのための症状解説〜外反母趾編〜

外反母趾とは足の親指が外側(小指側)に傾き、指の付け根が逆に内側に出て来てしまった状態を言います。
角度ではHV角といって20度以上が定義になります。
40度以上は重度、その間の30〜40度は中程度とされています。
圧倒的に女性に多く、つま先の細い靴や扁平足に関連があるとされています。

多いですよねとっても。
罹患率は女性の2〜3割と言われています。
診断には至らない軽度なものを含めるともっと多

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【マガジン】ヨガのための症状解説〜手首編〜

【マガジン】ヨガのための症状解説〜手首編〜

手首はヨガの練習で痛めやすい部位です。
手首を痛めるスポーツというと体操やコンタクトスポーツでの転倒で手をついた時などに起こります。
僕は合気道をしていましたが、手首の関節をキメる技があって、それはまさにこの手首を痛める方法ですから、練習で技がかかり過ぎるとやはり痛めてしまいます。

ヨガは、そういう意味ではかなり特殊ですね。
手に全体重をかけたり、手首を絡ませたりもします。
手はとても可動域が広

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【マガジン】ヨガのための症状概説〜首こり/肩こり〜

【マガジン】ヨガのための症状概説〜首こり/肩こり〜

生徒さんの悩みを相談されるヨガイントラさんは多いと思います。
僕への質問事項でも結構多いのが、症状や疾患に関することです。

これからのシリーズでは、ヨガのための症状概説として、よく質問に上がってくる症状や疾患に関して、分かりやすく解説し、クラスの中での対処法や生徒さんへの助言などをお伝えしたいと思います。

皆さんからも、希望の内容があれば教えて下さい。

今回は、「首こり肩こり」について解説し

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【マガジン】ヨガのアーサナをどう捉えるか

【マガジン】ヨガのアーサナをどう捉えるか

ヨガのアーサナは、「ポーズ」と言い換えられることがあります。
日本語だと「姿勢」ですね。
語源的には、「asana」は「as=座る」から来ているので、「座法」が大元の意味だったと思います。

座る方法としてできたものが、姿勢法として発展して、さらに現代になってフィットネスと融合して今日に至るという感じでしょう。

僕は理学療法士として、運動学の視点でアーサナを捉えて、「ヨガの解剖学」や「ヨガの運動

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