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#歴史

歴史小説「Two of Us」第4章J‐23

歴史小説「Two of Us」第4章J‐23

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~

第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes 

J‐23

 花畑屋敷は、ほぼ平屋建ての造り。
 肥後熊本城は、細川忠興が大きな地震を予想し、堀の石垣や本丸天守閣など、大規模な改修工事を行っていた。忠興は京都盆地の育ちではあるが、『何を思ってこのような自然災害に脆弱な平城を建立したのか。。。❓』と、故加藤

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歴史小説「Two of Us」第4章J‐22

歴史小説「Two of Us」第4章J‐22

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~

第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes 

J‐22

 朝日がこぼれ差し込む、熊本城内の庭。新緑の静かな清々しさが聴こえて来そうな、三畳程の建付けの茶室。

 寛永五年五月(1628年6月)、和紙の障子格子を通して、忠興(細川三斎宗立)はおもむろに、竹林の軽やかに揺れる丸窓の影を眺めた。幻の名品『平雲

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歴史小説「Two of Us」第4章J‐16

歴史小説「Two of Us」第4章J‐16

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J‐16

 細川忠興の三男忠利は、細川軍本体から離れ、現在でいう天王寺駅付近で呆然自失して、身動きも出来ずに佇んでいた。

 そこが上方大坂の地である事も忘れて、目の前百尺(約30メートル)程先に仁王立ちして独りでまっすぐに睨みつけている男から、眼を反らせずにいる。剃髪したスキン・ヘッドの後ろか

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歴史小説「Two of Us」第4章J‐15

歴史小説「Two of Us」第4章J‐15

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J‐15

 細川家臣が記したとされる「茶人四祖伝書」の中で、茶人細川三斎宗立について記された文言。
『細川忠興は天下一気が短い人で、反対に気が長い茶人は蒲生氏郷である』

 前述のとおり気が短いのは、持病の【癪】(しゃく)のせいだと云われる。短気で怒りっぽい人物を『癇癪持ち』と呼ぶ程、心因性の強

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歴史小説「Two of Us」第4章J‐13

歴史小説「Two of Us」第4章J‐13

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J‐13

 二杯目の八女茶があなたガラシャ珠子の古伊万里茶碗に注がれると、与一郎忠興は、傍に居た若手の侍従に何がしかを頼み事する。
 二十歳前の彼は黙って頷いて、広間から姿を消した。

 あなた珠子は引き続き、『大坂玉造屋敷からの大脱出』を語る。
「侍女が待っていたのです。女官のシモとオクです。

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歴史小説「Two fo Us」第4章J‐12

歴史小説「Two fo Us」第4章J‐12

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J‐12

「たしかに。云われてみると、朝鮮半島へ出征して以降は、珠子と逢えたのはまだ両手で数えられる程だ。
 悪かったの。もう、小倉の財政難も落ち着いた。悪かったの」

 【癪持ち】用の丸薬を口に含んで白湯を飲み干す、与一郎忠興。若い時から未病の医学には造詣が深いが、40台半ばにも成ると、さすが

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歴史小説「Two of Us」第4章J‐10

歴史小説「Two of Us」第4章J‐10

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J‐10

 杵築城広間のど真ん中たたみ一畳分にて、細川忠興は、条幅半紙に極太の毛筆で書き上げた書を眺め、ひと息ついた。

『蜻蛉が出ると 蜘蛛の子散らす也
   手に蜻蛉 頭の角の凄まじき
     鬼か人か しかと分からぬ 兜也』

 その川柳は、桑名藩初代藩主本多平八郎忠勝の、葬儀に参列した

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歴史小説「Two of Us」第4章J-9

歴史小説「Two of Us」第4章J-9

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 Foward to〈HINOKUNI〉Country

J-9

 1610年12月初旬(慶長15年10月下旬)。
 小倉藩初代藩主細川忠興は、城代家老の松井康之を中津城に呼び出した。

 江戸幕府二代将軍徳川秀忠が武家諸法度を発令する以前に、細川家は嫡男忠利を江戸屋敷に置き、忠興とは交代で領内に戻る二元統治を行っていた。

 これは、三男忠利は関ケ原

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歴史小説「Two of Us」第3章J-34

歴史小説「Two of Us」第3章J-34

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J-34 
~ The other last nights of the ”Battle SEKIGAHARA ”~
 (もうひとつの関ケ原合戦前夜)

「なぁなあ、河内屋はん!あれ見て!あ

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歴史小説「Two of Us」第3章J‐25

歴史小説「Two of Us」第3章J‐25

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J-25 ~An Invitation From A President~

「へえ? 誰に?
 だれに源氏物語の製本なんか、見せてもろうたん?」
「小侍従さん」
「どこの?」
「細川さんと

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歴史小説「Two of Us」第3章J‐24

歴史小説「Two of Us」第3章J‐24

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J-24 ~An Invitation From A President~

 細川家臣一色義清は、太閤豊臣秀吉の命で約束通りの日程の夕刻、玉造の細川越中守大坂屋敷へ参内した。

 主細川忠

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歴史小説「Two of Us」第3章 J‐10

歴史小説「Two of Us」第3章 J‐10

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J‐10 ~Conversation@観音峠~

裏庭では、薪割りをする小笠原少斉の横で、お長が店頭から見えないように遊んでいた。
母上であるあなた珠子の傍に寄って行く。

 腰

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歴史小説「Two of Us」第3章 J-7

歴史小説「Two of Us」第3章 J-7

~細川忠興父子とガラシャ珠子夫人の生涯~
第3章 本能寺の変以後から関ヶ原合戦の果てまで
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J‐7 ~Shelter@水戸野~

 家屋の一番南側、畳敷きの部屋にあなた珠子が入って来ると、細川与一郎忠興は起きていて、寝間着のままあぐらをかき、興之丸(のちの次男興秋)を抱き上げていた

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歴史小説「Two of Us」第3章J-4

歴史小説「Two of Us」第3章J-4

~細川忠興父子&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第3章 本能寺の変以後~関ヶ原合戦の果て
    (改訂版は日本語文のみ)
    The Fatal Share for "Las abandonadas"

J-4

 あなた珠子一行は、7名一列横に並んで座り、同じ方向を向いて抹茶入りの丹波の緑茶を味わう。おのおのの心に去来する想いは同じではないだろうが、ただ黙して語らず同じ遠景を見つめる。

 しば

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