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医療情報

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#勉強

Rの使い方:医療統計入門

Rの使い方:医療統計入門

R初心者に簡単に説明

統計ソフトって高いですよね。

さらにJMPなどでは有料なのにできない解析があります。

RやEZRなら無料で使用することができますし、望んだ解析のほとんどをすることができます。

Rはとても優れた統計ソフトですが、コードを理解する必要がありとっつきにくいのも事実です。

私もRに慣れるまで苦労しました。

特に私は医療系の研究をしているので、きれいなデータを使えることは少

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臨床研究に参加するためApple Watch買いました

臨床研究に参加するためApple Watch買いました

臨床研究に参加するためにApple Watch買いました新型コロナウイルス感染症拡大にともない、健康への関心は高まっているのではないかと思います。

Apple Watchで心電図や血中酸素飽和度を測定できるようになり、自分自身の健康を保つ助けとなっています。

このようにヘルスケアデータを家庭でも簡便に得られるようになりましたが、実際の医療に活かすためにはその中から情報を抽出し、応用する必要があ

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EARLY-AF

EARLY-AF

背景ガイドラインでは、心房細動患者にカテーテルアブレーションを検討する前に、1種類以上の抗不整脈薬の試験を行うことが推奨されています。

しかし、洞調律の維持には第一選択のアブレーションの方が効果的な場合があります。

 

方法症状のある発作性心房細動の未治療患者 303 例を、クライオバルーンを用いたカテーテルアブレーションを受ける群と、初期抗不整脈薬治療を受ける群に無作為に割り付けました。

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AF初期治療としてのクライオアブレーション

AF初期治療としてのクライオアブレーション

背景薬物療法に反応しない症候性発作性心房細動患者においては、洞調律の維持には抗不整脈薬よりもカテーテルアブレーションの方が有効です。

しかし、初期治療としてのクリオバルーンアブレーションの安全性と有効性は確立されていません。

 

方法この研究は、多施設共同試験です。

これまでにrhythm-control therapyを受けたことがない発作性心房細動を有する18~80歳の患者を対象に、抗

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急性冠症候群におけるhealed plaque

急性冠症候群におけるhealed plaque

急性冠症候群は血栓閉塞を引き起こすplaque ruptureやplaque erosionによる動脈硬化性プラークの変化によって生じます。

しかしこれらの変化はプラーク量や血栓の量が少ないと無症状の内に生じていることがあります。

無症状でのプラークの修復および安定化は、層状構造で特徴づけられるhealed plaqueの形成につながります。

この修復過程では3型コラーゲンが徐々に1型コラー

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カルシウムサプリで冠動脈石灰化?

カルシウムサプリで冠動脈石灰化?

カルシウムサプリメントは、骨に関する疾患の予防や治療のために使用されています。

しかし冠動脈や心血管疾患リスクへの効果は十分に解明されていません。

冠動脈プラークの石灰化は、プラークを不安定化・脆弱化させたり、プラークを進展につながります。

これまでの研究でカルシウムサプリメントを1400mg/day摂取した方は600~1000mg/day摂取した方と比べて、心血管疾患のリスクが増加したこと

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地中海食で心血管イベントを予防

地中海食で心血管イベントを予防

伝統的な地中海式食生活は、オリーブオイル、果物、ナッツ類、野菜、穀物を多く摂取し、乳製品、赤身肉、加工肉、菓子類の少ない摂取、そして適度にワインを食事と一緒に摂取することを特徴としています。

これまでに観察研究や2次予防を評価するための研究で、地中海式食生活は心血管イベントに関して有益であることが示されています。

この研究では、この食事パターンと心血管イベントの1次予防の関連を評価するためラン

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季節ごとの冠動脈プラーク性状

季節ごとの冠動脈プラーク性状

冬にplaque ruptureが多く、夏にplaque erosionが多い

詳細な機序は不明ですが、急性冠症候群はその発症に季節性の変化を経験します。

冬に急性冠症候群の発症および死亡率が高いことが多くの研究で報告されていますが、一方で暑さもまた急性冠症候群のリスクを増加させることも報告されています。

季節性の変化は大気圧や風速、日照時間などの複雑な交絡があるかもしれませんが、ほとんどの

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心膜炎再発をIL-1阻害薬が低減

心膜炎再発をIL-1阻害薬が低減

インターロイキン-1 (IL-1)は再発性心膜炎に関与していることが指摘されています。

IL-1αおよびIL-1βサイトカイントラップであるrilonaceptの有効性と安全性が、第Ⅲ相試験で検討されました。

 

方法この研究は多施設二重盲検無作為化試験で、オーストラリア、イスラエル、イタリア、アメリカからの患者が参加しました。

NSAIDs、コルヒチン、ステロイドで治療したにも関わらず、

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食事による心臓病リスク

食事による心臓病リスク

魚食、ベジタリアンで心血管疾患リスク低下

心血管疾患による死亡は全死亡の中で高い割合を占めます。

心血管疾患予防のために食事療法が推奨されています。

健康上の利点だけでなく、動物・環境保護のためにベジタリアンやビーガンになる方もいます。

ベジタリアン食やビーガン食の動脈硬化性疾患への効果は一定していません。

そこで大規模なプロスペクティブ研究が必要となります。

この研究ではUK Bio

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心房細動早期アブレーションの有用性

心房細動早期アブレーションの有用性

ガイドラインでは、心房細動のカテーテルアブレーションは薬物抵抗性、有症候性の患者がよい適応とされます。

しかし、洞調律の維持には第一選択のアブレーションの方が効果的な場合があり、実際に早期にアブレーションを行うようになってきています。

有症状の未治療の心房細動患者を対象に、初期リズムコントロール目的にEarly Aggressive Invasive Intervention for Atri

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果物・野菜が冠動脈疾患リスク低下

果物・野菜が冠動脈疾患リスク低下

果物や野菜の摂取が冠動脈疾患リスク低下

冠動脈疾患は先進国および開発途上国のいずれにおいても重要な疾患であり、予防が必要です。

冠動脈疾患の主な原因として不適切な食事があります。

食品の内、果物や野菜は総カロリーを大幅に増加することなく、微量栄養素や食物繊維を多く補給することができ注目が高されています。

これまでに観察研究で果物や野菜の摂取と冠動脈疾患との関連性が報告されています。

しか

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タバコと心臓病: まだ禁煙してないの?

タバコと心臓病: まだ禁煙してないの?

喫煙と心血管疾患による死亡率との関連性が確認

喫煙は冠動脈疾患の危険因子として確立しています。

もはや常識となっていますが、ここで改めて日本でのエビデンスを確認したいと思います。

この研究では、日本人男女約95,000人を対象とし、10年間のコホート研究で、喫煙状況および禁煙後の時間と心血管疾患による死亡率との関連を評価しました。

 

方法調査は1988~1990年に開始され、日本全国の

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#英語診療ワンポイントをカルテ形式でまとめてみた

#英語診療ワンポイントをカルテ形式でまとめてみた

#英語診療ワンポイント

@NicholasRennick 先生の英語診療ワンポイントまとめがTwitterで話題になっています。
https://twitter.com/NicholasRennick?s=20

大変勉強になりました。

今後はこれをもとに診療してみようと思います。

@NicholasRennick 先生のTweetをカルテ形式にまとめてみました。

 

【現病歴】
H

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