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苛政は虎よりも猛し、戦争はゴジラよりも恐ろしーゴジラ-1.0感想
少し前に「ゴジラ-1.0」を見た。監督がクセの強い山﨑貴さんなので身構えたが、素直に良くできた名作だと感心した。
記憶頼みなので間違っている点はあるだろうが、ようやく気持ちが落ち着いたので、同作の感想と、何が良かったかを書きたい。
ネタバレに関しては細心の注意を払ったつもりだが、楽しみが減ってしまうかもしれないので、敏感な方は注意して欲しい。
極めてきちっとした構成本作のストーリーは実に論理的だ
虎の威を借る狐にも、良し悪しはある
虎の威を借る狐とは「権力者の威光を盾に威張る小物」を表す諺だが、この狐には有能なものがいるのはご存知だろうか?
虎が最大限の効果を発揮できるように下準備ができる狐である。すなわち、映画監督に対するプロデューサー、タレントにとってのマネージャーや芸能事務所だ。
狐の人種はそれ自体では何も生み出せない。しかし優れた狐は虎の不安の種を除き、才能を余すとこなく引き出せる。自らそれができる虎は希少種である。
タクティクスオウガリボーン戦闘関連仕様の暫定まとめ
「タクティクスオウガ リボーン」では、「運命の輪」から仕様がブラッシュアップされており、いずれのバージョンを遊んだプレイヤーでも新鮮な気持ちでプレイすることができるようになっている。その中で感じたり調べた仕様をピックアップしてみる。
パリィ&カウンターユニットのスキルではなく武器の追加効果として設定されている。棍を除く片手近接武器はパリィ、一部の棍を除く両手武器はカウンターが設定されている。後半
「ギャラリーフェイク」に見る、「なぞらえる物語」の魅力
筆者は「ギャラリーフェイク」が好きだ。絵画に対する深い造詣を生かしたストーリーを、細野不二彦先生はリラックスした絵柄で描き出している。その魅力を辿ると、「美味しんぼ」と後期手塚治虫作品の長所を見事に融合している点に気づいた。そしてそれを表現する言葉として「なぞらえる物語」を提案したい。
美味しんぼの掘り下げ力、あるいはビッグコミック的インテリジェンスやはり掲載誌であるビッグコミックスピリッツの先
機動戦士ガンダム F91のエンディングに見る、富野由悠季監督の技術への祈りとニュータイプ観の変容
「機動戦士ガンダム F91」は1991年に公開されたガンダムのオリジナル映画だ。当時企画されていたTVシリーズのプロローグとして制作され(その為終わりに「THIS IS ONLY THE BEGINNING.」というテロップが表示される)、シーブック・アノーの戦いがスピード感を持って展開される。ストーリーの情報量を畳みかけつつ飽和寸前で見せていくのは富野由悠季の真骨頂だ。
シーブックの成長劇を軸