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#創作

他人(ひと)には他人の考えがある

他人(ひと)には他人の考えがある

 「ナメ君日記」99枚目

「他人(ひと)には他人の考えがある」

よく言われる言葉ですよね。

この単純なことが判らず、他人の意見を尊重しない人。

他人を否定して自分の考えをいつも押し付けている人。

周りがそれにウンザリして、自分の周りから人がいなくなっているのに、それに気付かない人。

だが、判っているつもりでも、自分もそうなっているのでは?
ふとそう思い蒼くなる事も、、、

自分の考えば

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欲しいもの(ショートショート)

欲しいもの(ショートショート)

夜の22時00分。スマホがクリスマスの曲を鳴らしながら震え出した。待ちに待った春も、いつの間にか晩春と呼ばれ、夏がその座を奪おうとしている。

スマホの画面には『大和』と表示されている。大和とは大学のゼミが同じだった。異性に対して一目惚れするってのと同じように、大和に一目惚れした。恋愛感情とかそういうのじゃない。一目見た瞬間に、こいつとは親友になるんだろうな、と直感が働いた。

昔からこういう直感

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もし、わたしがよその家の子供だったなら。

もし、わたしがよその家の子供だったなら。

どれぐらいの分量のものを我慢してきたのか

あまりよくわからないけれど。

我慢って、じぶんでは感じられない時がある。

わたしの癖なのか、心を保つ術なのか。

ここにいるわたしとは違うわたしを

想定してしまうところが小さい頃からあった。

小学生の頃、母とふたりで空港まで車で

行くことがよくあった。

旅行のためじゃなくて、ただ空港にふたりで

行って、旅する人々を眺めていたり、そこで

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花の名前を聞かれたのだと一瞬、思った。

花の名前を聞かれたのだと一瞬、思った。

わたしはリアルショップでの買い物が

すこぶる苦手なのですが。

それでも好きな総菜屋さんがあって。

小田原にある田中屋というお店。

いつもなじみのデパ地下にゆくと

そこを訪れる。

パートのおばさまとも少し親しくなった。

商品ケースコーナーの上から商品を渡す時は

必ず「高いところから失礼します」と声を

かけてくれる。

子供の頃母が、お店の人と会話しているのを

聞いて、大人になった

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