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メタバースとジェンダー
Facebook社が社名をMetaに変更することを発表してから、NIKEやディズニーなどの大手参入が相次ぎ、一気に注目のバズワードになった「メタバース」。
SFでサイバースペースを意味する概念は昔からあるが、オンラインの仮想世界を「メタバース」と初めて定義したのは1992年のSF小説「スノウ・クラッシュ」。「超~」「高次~」を表すMetaと宇宙を意味するUniverseを足した造語。
ファッショ
「近代の超克」について
ポスト・ヒューマニズムについて調べていると「人間中心主義」といわれている西洋の社会・政治・科学の軸、西洋の男性が中心の「人間」の概念からの逸脱だという。これはフェミニズムの文脈でも繰り返し語られている。
そして、東洋の思想は「人間」を中心とせず、自然と調和した思想があり、オルタナティブな世界の捉え方をしているという語り口もよく見かける。
日本に独自の哲学はある。でもそれは「近代の超克」という負の遺
女性誌の定義する「女性像」はどうなってるのか〜2021年夏篇〜
美容院に髪を染めに行くと、ドサっと色んな年代の女性向けの雑誌を積まれて黙々と読む。
時間つぶしにパラパラとページをめくりながら「ヘ〜最近はこんなことも取り上げるのか」と思うものもあれば「2020年代にその感覚ヤバくない?」というものまで色々ある。
髪を切りに行く「女性」の年齢も職業もさまざまだから、「女性誌」も多様で、情報を得ながら世相を読んでる気分になる。
いつもは美容院でなんとなく時代の気分に
ジェンダーと代替医療の関係
代替医療と女性の関係について、ジェンダーが関連しているという記事や論文をいくつか見たので、書いておこうと思う。
アロマオイル、サプリメント、ヨガ、瞑想、ホメオパシーといったものは女性に人気がある。科学的に効果があるとされているものとそうでないものもあり、最近はアロマとサプリメントはマルチ商法の商材にもなっている。
代替医療の歴史は古くからあるが、60年代のカウンターカルチャーとフェミニズムの機
ビジネス×アイデンティティ・ポリティクス×キャンセル・カルチャー
近年、企業のCSR(企業の社会的責任)がアイデンティティ・ポリティクスを取り入れ政治的になってきている。
アイデンティティ・ポリティクスは、人種、民族、性的指向、障害などの特定のアイデンティティに基づく集団の利益を代弁して行う政治活動。「属性」でお互いを定義して連帯するが、キャンセル・カルチャーと近い関係にある。
オーストラリアのスコット・モリソン首相はアイデンティティ・ポリティクス、キャンセル・
女性不在のテクノロジーFembot
私たちの社会システムにはバイアスがある。常に存在しているが、長い間受け入れられ、確立されたプロセスの中で不可視にされている。
目新しいことではないが、人工知能(AI)の女性化はSF映画で描かれ続けてきた。このことは、Fembot(女性ロボット)として、ジェンダーや表象論で扱われてきた。
そして近年では、SFを現実に実装するテクノロジー企業のサービスにもFembot的なものが現れてきた。
企業は性差
ヒップホップ、マスキュリズム
フェミニズムは女性のためにあり、男性にはマスキュリズムがある。日本では「男性学」として言及されることが多いかもしれない。
「女性学」はフェミニズムから生まれたもの。男性に対する差別をなくす思想や運動であるマスキュリズムはまだ大きな潮流にはなっていない。
情報が少ないが、最近のヒップホップの潮流とあわせて考えると輪郭が見えてきた気がする。
ヒップホップは、男性としての力を見せつけ、家父長制、異性愛