マガジンのカバー画像

琴線に触れた言葉

34
とっても個人的に読んでグッと来た、時には泣いた、そんな大切にしておきたい投稿を集めました。
運営しているクリエイター

#毎日note

表現してもしなくても。ここにいる理由なんて探さなくても、いいよ。

表現してもしなくても。ここにいる理由なんて探さなくても、いいよ。

昨日、書くために書かないようにしたいと

つぶやいて、noteをお休みした。

この「書くために書かない」問題ってわたしの

なかでいつも渦巻いている。

書きたいのに書けないとかでもなく。

書けそうなのだけど、その書きたいは

ほんとうに今言わなければいけない

ことかなって思うと、後ずさってしまい

たくなるようなそんな気分だ。

無理に書いてしまうと、ぼやけるのだ。

たぶん、書いているも

もっとみる
白い花

白い花

1998年12月18日。

親友の命日だ。

私が彼女のお墓参りに行くのには、7年の歳月が必要だった。

精神安定剤と睡眠薬を飲み、母にも来てもらってやっとのことで大学を卒業し、就職した。

悲しいことに、彼女の死がショックでそうなったわけではなく、全ての出来事をうまく自分の中で整理しきれなくて心のバランスを崩したのだ。

もう、その頃には、人のために悲しくて泣くということもできなくて、ただひたす

もっとみる
きみのしっぽのことを、何で想いだしてるんだろう。

きみのしっぽのことを、何で想いだしてるんだろう。

「わたしずっとほしいんだ、しっぽ」っていう
言葉をみつけた。

しっぽが何故欲しいのかその理由もわからないのに

わたしもずっとほしいよ、しっぽって思った。

家族と犬の物語にでてくる主人公「ぼく」の妹の言葉。

しっぽって、つくろわなくていいからまんまの

気持ちがでてるからいいんだって彼女は思う。

じぶんの顔って人間ってどうしても

<ついつくろってしまう>。

尻尾は誰かに気を遣うこともな

もっとみる

心ぜんぶ映し出すような、そんな自画像を探していた。

昔からみちゃいけなさそうなものに惹かれる

ところがあった。

みたら、傷つくかもしれないよっていうのにだ。

わたしにとってのそれは突然20代の真ん中辺りで

好きになったエゴン・シーレだった。

(ほおずきの実のある自画像 1921年・レオポルド美術館所蔵)

おびただしいぐらいの自画像を残していて。

そのどれもが彼そのものであるようで、ないような

そんな印象がある。

美術と名のつくもの

もっとみる
【短編のお話】黒くんとまだ名前も知らない色

【短編のお話】黒くんとまだ名前も知らない色

久しぶりに絵本のようなお話を書きました。

こどもたちへ。
そして、こどもでも大人でもないあなたへ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あるところに真っ黒な 黒くん がいました
黒くんはとても複雑な色でした
色々な色が混ざって黒くんは生まれたのでした

黒くんはいつも悩んでいました
まっすぐ夢を追いかける赤くんや
自分に自信を持っている青くんに憧れました
二人はとてもシンプルな

もっとみる