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美味しいことば

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いつも何度でも読返したい、美味しい言葉を探しています。
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料理なんて好きになるもんかと思ってた

料理なんて好きになるもんかと思ってた

「料理はめんどくさいもの」だと思っていた。

まず、会社で残業してくたくたになって帰ってきてからキッチンに立つなんてハードルが高すぎる。とにかくなんでもいいから1秒でも早くお腹に何か入れたいというのに、ネットでレシピを検索するなんて。材料をそろえるなんて。包丁やらまな板やらを取り出さなきゃいけないなんて。しかも食べ終わったらそれを洗う?拭く?片付ける?うん、無理!

料理上手な人は「レシピなんて検

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あなたの魅力を語る言葉は、それで正解?

あなたの魅力を語る言葉は、それで正解?

毎日毎日、何らかの文章を書いて暮らしているのですが、

言葉って使いよう。ツールだよなぁとつくづく思います。
フォトグラファーがNikonやCanonのカメラを使って写真を撮っても、
あがる写真は十人十色であるように、
使える平仮名やカタカナの数はみんな同じ条件であるにもかかわらず、
編み出される世界観の、なんと異なること。

私は、毎週「Vogue girl」のLINEから配信される「しいたけ占

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スペイン、サン・セバスティアンで本場バスクチーズケーキを食べ比べてみた話

スペイン、サン・セバスティアンで本場バスクチーズケーキを食べ比べてみた話

わたしは2019年5月半ばから約1ヶ月、スペイン各地を巡る一人旅をしました。

旅のテーマは「食」。様々な土地のバル・レストラン・市場を巡り、スペインの食を自分の足で、自分の体で感じたいと思っていました。
その中で最も楽しみにしていたのが美食の地、バスク地方を旅することでした。

バスク地方の中でもサン・セバスティアンはバルが数多くあり、ミシュランの星付きレストランも多く存在する華やかな街。さらに

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結婚と食、どちらが長く続くのか

結婚と食、どちらが長く続くのか

年末年始、久しぶりに神戸の実家に戻りました。

年老いた親を持つ人って、だいたい私と同じような状況だと思うんですが、
遠い場所に暮らしていて、久しぶりに実家に戻る時ってちょっとドキドキします。
正直に言いましょう。

親二人、ちゃんと健康的に生活できてるんだろうか?と、半ば健康診断の結果を開封するような気持ちで訪ねるわけです。

今年も、ありがたいことに結果は良好でした。
・大晦日の夜に出してくれ

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料理は自分のための快感と言いたい

料理は自分のための快感と言いたい

 作家の坂口恭平さんとスープ作家の有賀さんのトークライブ@cakesに参加した。『cook』と『まとまらない人』を読んで坂口さんの魅力にとりつかれてしまったので、その坂口さんと有賀さんとの対談だなんてどんな内容になるんだろう、全く予想がつかないとワクワクしていた。結果的に普段から感じていた有賀さんのレシピの魅力や、料理というものの面白さについて、たくさんの気づきがあった。

 昔から有賀さんのレシ

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自分で作って食べるということ

自分で作って食べるということ

外食が連日続くと、決まって調子が悪くなる。
その外食それぞれが、いやな予定なわけではない。
それでも、家でごはんを作って自分で食べるということができないと、心にはだんだんストレスがたまり、なんとなくからだが休まらない感じがして、挙げ句の果てに口内炎ができたりする。

食べることは生きるために大切なことだけど、たぶんその大切なことを自分でコントロールできていない状態が、わたしの場合すごくストレスにな

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「料理がうまくなったなぁ」と思うのはどんなとき?

「料理がうまくなったなぁ」と思うのはどんなとき?

Twitterでこんな質問を投げかけてみました。

ごはん同盟の活動のひとつに料理教室があります。いつも気にしているのは「料理教室のゴールをどこに設定するか?」ということ。せっかく参加してもらうのですから、何かしらのコツや達成感をちゃんと提供したいと考えているわけです。そこで、いったいどんなときに「料理がうまくなったなぁ」と感じるものなのか知りたくなりました。

そんなことを考えながら先程の質問を

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「しあわせな結婚とは、楽しい気持ちで時間を共有できること」シェフ・岩本光史さん

「しあわせな結婚とは、楽しい気持ちで時間を共有できること」シェフ・岩本光史さん

様々なバックグラウンドをお持ちの方の「しあわせな結婚ってなんだろう」に対する想いをお聞きするインタビュー連載。第3回目はシェフ 岩本光史さんにお話をお伺いしました。岩本さんは南青山でソムリエールの奥さまと共に、大人気のイタリアンレストラン Domenica D’oro(ドメニカ・ドーロ)を経営されています。

実は Domenica D’oroさんはBRILLIANCE+が2019年「いい夫婦の日

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”感覚値”から抜け出ると、プロになる

”感覚値”から抜け出ると、プロになる

睦月も終わらぬ新年20日目にして「#2020年 買ってよかったもの」でシェアしたいものがあります。それは小型のメジャーと電子計量器。

「小型メジャー」は秒速でハマり既に2つ持ち。
1つ目のブルーは1.5mの巻き尺で文房具店のSmith購入、2つ目のイエローはキーホルダー仕様になっていてTodays Specialで買いました。電子計量器はオムロン製を購入しました。

小型メジャーと電子計量器があ

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「感動した!」と言ってもらえるぼくの料理には、圧倒的な戦略とロジックがある

「感動した!」と言ってもらえるぼくの料理には、圧倒的な戦略とロジックがある

はじめまして。鳥羽周作と申します。「sio」という代々木上原のレストランでシェフをやっています。

このnoteでは、ぼくがふだんどのようなことを考えながら料理づくり、お店づくりをしているのかをお伝えしていければと思います。



ただの「おいしい」ではなく「感動した!」と言われたいぼくが目指すのは、ただの「おいしい」ではありません。「感動」です。

日本に「おいしい」お店は無数にありますが、「

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