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女性用風俗のセラピストやってた話

風邪ひいたときに買ったお菓子を食べ過ぎて
頭がオレオで詰まって回らない。

くそう、昔話でもするか。



最近では認知も広がってきたとはいえ、
まだまだ謎な女性用風俗。

これからどんどんポピュラーな存在になっていくに違いない。

今よりももっと謎めいていた時期に、
僕はソレのセラピストをやっていた。





仕事を始める前、講師の女性に一通りオイルマッサージを習うと、

「さぁ、セックスしましょう」

と言われた。
ウケる。

肝心のエロの部分は自前らしい。

松坂桃李主演の娼年という女風の映画があるけど、あんな感じだ。

挿入はしないけど。
でも挿入以外のことは大抵全部やる。





それに合格すると次はデビュー前に実際にお客さんにスケベをする最終試験があった。

何回か利用したことのあるお客さんに「無料でデビュー前の新人さんの練習相手になってくれませんか?」と営業をかける。

僕が所属したところは大手じゃなかったけど、
セラピストを結構慎重に選ぶ良い会社だった。

聞くところによると、とりあえずセラピストの数だけ用意する会社も多いらしい。怖ぇよ。





来たのは30代くらいの、小柄で可愛らしい人だった。

女風の客は意外にも綺麗な人が多い。
特に肌が綺麗な人が。


一般的には男よりも風俗に行くハードルは物凄く高いはずだ。

嫌われないように、嫌われないようにとスキンケアを頑張って、これで大丈夫と思えるまで万全の準備を整えて行くのだろう。

そんな背景が見える。健気だ。きゅんです。

大工の先輩なんて作業着のまま風俗に行ってたのに。
男はバカですみません。






辞めたのはオイルで手が荒れたから。

まさかだった。
本業もやっていたからめちゃくちゃいい小遣い稼ぎだったのに。

夜職の疲れ切った客が癒しにくることが多いと聞いていたけど、どちらかと言えばそういう人達は日々のストレスを忘れるように恋に奔走していて、女風には来ない印象だ。

僕は断然昼職の人のお客さんが多かった。



全部を書くつもりはない。
生々しいのはオレオのクリームで十分だ。




ひとつホォ~と思ったのはお客さん側が、本番を要求してくることだった。

風俗嬢から痛客の愚痴を聞くことはあるけど、まさか女でもあるとは。
もちろん「挿れてくれたら永久指名してあげるけどな~」みたいなお手本のような痛客もいたけど、別に、ちゃんとしている人でも全然いた。

なんか、やたらとそういう人が多かった。






やっぱり、女って自分の価値をわかってる。

自信があるのだ。
最終的には自分が選ぶ立場だということに。

据え膳食わぬはなんとやらとかいう格言をノンバーバルで利用してくる。

腰をくねらせて股間に押し当て、
甘えた声で耳元で囁く。

狡猾だなぁ~。






しかし、これで挿入する人はよっぽどお花畑なやつだけである。

こちとら仕事だ。
残り時間の調整もしなきゃいけないし次のお客さんも待っている。
考えることがたくさんある。
そんな中本番行為をして気持ち良いわけがない。
ごめんそれは嘘だ。

あと、女もヤリたいだけの人というのは多いらしい。
一度本番をしてしまうと、指名を外されるということはザラにあるらしい。

普通にメリットがないので、真面目に仕事してた僕は「あと100回指名したらね」とかなんとか言っていた。





織り姫も彦星に会えないから女風にいってるのかな~
夢ねぇ〜

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