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エッセイ「人生、さんぽ道」

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人生、山あり谷あり回り道ばかり だけど振り返れば、案外楽しかったさんぽ道。 私が感じたこと考えたことを言葉に紡ぎたい。そんなマイペースなエッセイです。
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記事一覧

3ヶ月のつもりが2年授乳していた

3ヶ月のつもりが2年授乳していた

「3ヶ月、3ヶ月は頑張る。頑張りたい。」

2年前の秋、貧血と寝不足で顔色が悪い私は、暗闇で授乳しながら、夫にそんなことを言っていた。

母乳かミルクか、なんて話は良くも悪くも日本中どこでも話にあがっていて、特にそれに対して何がどうこう言うつもりはない。

初めての出産、育児に直面し、私はもしかしたらこれが人生最後の育児になるかもしれないのだから、やりたいようにしようと思っていた

上手に育児はで

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ワーママOLが弁当生活を続けて得たもの失ったもの

ワーママOLが弁当生活を続けて得たもの失ったもの

12時のチャイムがなる。仕事もほどほどに立ち上がり、エレベーターに乗り込む。

目指すはパン屋か、ファーストフードか、はたまたコンビニか。

毎度何を食べるか選択するのは地味に疲れる。だがしかし、前日に弁当を詰めること、さらに言えばお弁当に詰めることを考慮した献立と量で作ることすらもしんどいワーママは、時間をお金で買うことにした。

時間はお金で買えたが、その結果、財布は寒くなった。家計簿アプリで

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【ライブ感想】会いたかった、またきてね。〜Mr.Children miss you tourに参戦して

【ライブ感想】会いたかった、またきてね。〜Mr.Children miss you tourに参戦して

こんにちは、ほたてです。

普段、ワーママ的な観点からのらりくらり書いているのですが、今日に関してはいちヲタクのほたてとして話します。セトリとかネタバレはするつもりなしです。

音楽評論のようなことは書けないし、本当に、ライブに参加したただの一ファンの個人的な気持ちを綴るのみですが、ここに残しておきたいと思います。

もう、しばらくミスチルには会えないと思っていた私はMr.Childrenの大ファ

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初めての保育参観と、思い出した母の言葉

初めての保育参観と、思い出した母の言葉

アフターコロナ、という言葉がややしっくりし始めた今年、初めての保育参観があった。

子どもの通う園は、コロナ禍をきっかけに、毎日の保育の様子を動画で見せてくれるので、なんとなく普段の様子は見ていた。

とはいえ、目の前でリアルに見るのはまたちょっと違う。集団生活の中で、子どもがどう立ち振る舞って過ごしているかを見るのは、初めてだった。

大きなブロック並べて遊んでるなぁ。近くでお友達もブロック積ん

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「やりたい」を我慢しない

「やりたい」を我慢しない

ワーママにとって、退社から保育園へのお迎え、そして帰宅までの流れは、一大案件ではないかと思う。

できれば、スムーズに拾ってそのまま帰りたいところ。帰ってご飯を作ってあれしてこれして…そんなことで頭がいっぱい。

だけど、そうは問屋が卸さない。幼児というものは、親が迎えにきたら嬉しいし、できればそのまま遊び回りたい。

わかる。わかるよ。うん。

と思いながらも、仕事終わりの心身ではどうもそれに応

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母親業3年目、スタート。

母親業3年目、スタート。

先日、子どもが2歳になった。

私のスマホのトップ画面には、写真共有アプリのウィジェットが表示されるように設定している。

○ヶ月前の○○ちゃん、という感じに、数ヶ月前の同じ日に撮影した写真をおすすめで表示してくれる。

誕生日の日、決まって、出産した直後の子どもの写真が表示されるのを見て、ああ、こんなに小さかったよなぁ、と目を細める。

さて、母親という使命についてから、3年目に入ったわけで。

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片道10分エッセイに、1ヶ月挑戦してみた、今。

片道10分エッセイに、1ヶ月挑戦してみた、今。

8月の初め、ぬるっと思いつきで始めた、片道10分エッセイ。

いつもいつも、書くことを続けたいと思っては挫折してきた。

それに、仕事と子育ての日々では、じっくり腰を据えて書く時間も取りづらい。(本気な人はそれでも時間を捻出するのだろうけれど…)

そしたら、隙間時間に書くしかないよね?

ということで始めたのが、帰りの電車、片道約10分で書き切るエッセイ。

実際は乗る前から書いてたり投稿が遅れ

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肯定も否定もせず、いいんじゃない?

肯定も否定もせず、いいんじゃない?

NHKの番組視聴で、受信料以上の価値を人生で最も享受している。

シナぷしゅが流れる地域、ではない我が家は、もっぱら毎朝毎夕Eテレタイムだ。

クックルン、はなかっぱ、こてつくん、色々あるが、やはり最強、おかあさんといっしょ。

毎日2回見てると、なんだか子ども以上に親が愛着が湧く。けけちゃまのLINEスタンプは即買ってしまった。

おかあさんといっしょには、月替わりの歌がある。

恐ろしいことに

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今でも、となりにトトロ

今でも、となりにトトロ

保育園に飾られているトトロを見て、
「ととと!」
と言っていた娘も今では
「ちっちゃいととろ!」「おっきいととろ!」と言うようになった。

私はトトロリアルタイム世代よりもう少し後の年代だが、それでも、金曜ロードショーの影響なのか、トトロはもう世代かの如く身近だった。

というか、夏休みに放送されてることが多かった(よね?)のせいで、トトロといえば夏!のイメージである。あ、でもあれかな。劇中も夏だ

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たっぷり寝たけりゃ心を満たせ

たっぷり寝たけりゃ心を満たせ

夏の初め、早起きチャレンジが地味によくて、今年の夏は続けてみようと思っていた。

が、かろうじてラジオ体操がボチボチ続いているものの、正直あんまスッキリ早起きできていない。

原因は単純で、夜寝るのが遅いから。

スマホをポチポチダラダラ見てしまい、布団の中で1時間経過もザラ。

ああ、もったいない…

と思いながらもやめられず。

よく眠れた日は、朝もわくわくするけれど、追い立てられるように布団

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ニュースの向こうの「誰か」の人生を想う

ニュースの向こうの「誰か」の人生を想う

ここ数年、ニュースを見聞きして、以前よりも心がざわつくことが多くなった。

きっかけは、育休。

普段ニュースを見ない時間帯にもテレビを見るようになり、世の中のニュースに触れる時間が多くなった。

その中でも、どうしてもネガティブなニュースには引き寄せられてしまう。

ふと、なんでこんなにもざわざわするようになったのだろうかと、考えた時があった。

自分なりの結論としては、ニュースの向こうにいる人

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お盆の情景

お盆の情景

幼少期の私にとって、お盆はおばあちゃんの家に帰れる、楽しみな日だった。

大人になった今、実家近くに住んでいるため、そんなワクワクさとは縁遠くなってしまった。

特に、ここ数年は社会情勢的にも大人数で集まりにくく、自然とみんな足が遠のいてしまったと思う。

だけど、今年は違った。

遠方にいる義姉と甥っ子姪っ子も久しぶりに帰ってきて、久しぶりの賑やかなお盆。

決して狭くはない義実家が、ぎゅうぎゅ

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駅の片隅で「弾き逃げ」してきた話

駅の片隅で「弾き逃げ」してきた話

昨日の続き。

今日こそは弾くのだ、と決めて今日もiPadを忍ばせてきた。

というか、結局昨日も眠気に負けて家でも弾けず、ここ数日家でも弾いてすらいない。

だけど、やると決めたらやるだけなのだ。

そうして意気込んで

今日はちゃんと、ピアノの前に座れた。

もう後ろは振り向かない。

どうせここは、改札が見えるとはいえ駅の片隅。どうせ誰も見ても聴いてもいないのだ。

ただ、自分との約束を守る

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ピアノの前に、座れなかった。

ピアノの前に、座れなかった。

仕事帰りに利用する駅に、今、ストリートピアノが置いてある。

保育園のお迎えのために時短で退勤した帰り道、横目にちらちら見ながら、過ぎ去ることもうすぐひと月。今週で設置期間が終わってしまう。

地方とはいえ、新幹線の始発終着になる、県名を冠したターミナル駅。

そして、私は社会人で再び暇つぶしに弾き始めた、ど素人の元エレクトーン弾き。ヘタウマならぬウマヘタである。

昨日の帰り道、思ったより人がい

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