ドリアン助川

『あん』ドリアン助川 レビュー

『あん』ドリアン助川 読了

作者を知らなかったが、優れた小説家だといえる。他にもほぼ自作詩朗読に近いロックなど、面白い試みもしているようで、その動画にも真摯な生きようが垣間見られた。が、とりあえず、この小説に関してはまず「よい小説を書く人だ」と言える。
冒頭しばらくは文体がやや軽薄に見えたが、どら春という店名も桜がこの小説の中で持つことになる意味も、早くからの徳江の登場も必然性が深く感じられた時

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言葉で何かが伝わったならうれしいです。
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柏餅を食べる

五月になった。なのに鯉のぼりはあまり見かけない。鯉のぼりって「鯉上り」かと思ってたら「鯉幟」だそうな。鯉の滝上り。昇ってついには龍になる。龍はあまり見かけんけど(見たのか?)、世界中にいるらしい。有名なところだと「エルマーとりゅう」。童話にも出てくるくらいに、身近にいるもんだ。ぼうやー良い子だ寝んねしな。子供の夢は、龍に乗ることだしな。五月五日は子供の日。端午の節句。屈原が魚に食われんように川にち

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ありがとうございます!
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「湾岸線に陽は昇る」

「そうか やっぱり君はくだものの魔王だ
僕にも君の その炎熱の魔力を分けてくれ
ドリアンという名前を 僕にもくれないか」

小学生のときに読んだ「空手バカ一代」。
中学生のときに知ったブルース・リー。
高校生のときに聴いたセックス・ピストルズ。
人生にはいくつかの転機というものがある。
四度目というべき黒船襲来は30代のときだった。
いや、27歳のときにインドから帰ってきたら告白しようと考えていた

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ありがとうございます😊
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ホン雑記 Vol.111「ミーハー&ストイックのススメ」

むふ。むふふのふ。

うぉー、やったぜーぃ。
あの「あん」の作者、ドリアン助川氏とやりとりしちゃったぜーぃ。

と言っても、彼のFacebookにコメントして返事を頂いたというだけのことなんだけども。会話したとかではない。

………。

はぁーーーーーん!?
返事を頂いただけのことーーーーー!?
何様なんだよテメー!!!

と、情緒不安定なわけだが、いやはや、ネットの功罪を感じてしまったのだ。

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ありがとです( *´艸`)
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第一話 世田谷区 豪徳寺 (後編)|ドリアン助川「寂しさから290円儲ける方法」

ドリアン助川さんによる、一風変わった「旅」の短編小説連載がスタートします。
日本中(あるいは世界中?)の孤独な人、苦悩している人に会いに行き、何か一品料理を作ってあげながら人生相談に乗る男の物語。290円は何を意味するのか……? ちょっと不思議な感覚の、旅する「おたすけ料理」小説。
月1回更新予定です。

※第一話(前編)はこちら

 私はピーさんから拝借した寸胴鍋にオイルをひき、薄皮をむいたペコ

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第一話 世田谷区 豪徳寺 (前編)|ドリアン助川「寂しさから290円儲ける方法」

ドリアン助川さんによる、一風変わった「旅」の短編小説連載がスタートします。
日本中(あるいは世界中?)の孤独な人、苦悩している人に会いに行き、何か一品料理を作ってあげながら人生相談に乗る男の物語。290円は何を意味するのか……? ちょっと不思議な感覚の、旅する「おたすけ料理」小説。
月1回更新予定です。

 私の料理を求めるその女性とは、お寺の境内で待ち合わせをしました。
 世田谷の名刹、豪徳寺で

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このメッセージを見ているということは「スキ」を押してくれたのですね。
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ホン雑記 Vol.78「言葉はなぜうまれたのか ~おまけ(であり本題)~」

前回、前々回と、図書館でチラ見した本、「言葉はなぜうまれたのか」を紹介してみたが、そもそも「この本のことをnoteに書こう!」と決めたのは、あとがきのせいであった。中身にはそんなに触れるつもりもなかったのに、2回に分けるほど伸びてしまった。興が乗ってくるとこういう結果になる。

東京大学教授であり、理化学研究所の先生でもある著者の岡ノ谷氏も、こんな「なぜ?」の心からスタートしたんだなと感極まってし

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愛をこめて花束を~、大袈裟だけど受け取って~♪(*‘ω‘ *)
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ホン雑記 Vol.58「ドリアン先輩」

オレの心の師のうちの多大なる1人がドリアン助川氏だ。

映画化もされた「あん」の原作者であり、以前は「叫ぶ詩人の会」というロックバンドのボーカルも務めていた。

オレが初めて助川氏を知ったのはまだつい3年ほど前で、「あん」が話題になった時も、「叫ぶ詩人の会」のことも全然知らなかった。

とある土曜日の昼下がり、たまたまテレビを点けたらNHKでドキュメンタリー番組をやっていて、ちょっとコワモテのオジ

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愛をこめて花束を~、大袈裟だけど受け取って~♪(*‘ω‘ *)
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過去を歩く

本当はいつだって、やるべきことが目の前にあるはずなんですけど。失ったものばかりを思う日々って、これはいったいなんなんでしょうね」

ドリアン助川

「ピンザの島」

『夕焼けポスト』からの返事

『夕焼けポスト』/ドリアン助川

タイトルから想像したのは、いとうせいこう氏の『想像ラジオ』。読み始めて、私の予想はハズレてはいなかった。が、もっと近いのは東野圭吾氏『ナミヤ雑貨店の奇跡』もしくは韓国映画『イルマーレ』のように、時空を越えて手紙のやり取りをする。‥というと、綺麗なファンタジーを思い浮かべるだろうが、本作はもっと重くて切ない。

夕焼け時刻になると主人公の前に現れるポスト。その中には

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そのアクションが糧になります!ありがとうございます!
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