甘いものが食べたくなる本


初めに

今回は読んでいると甘いものが食べたくなる本を選びました。私はお菓子が好きで、いつも食後のデザート代わりにお菓子を食べてしまいます。お菓子を日常的に食べている人も、そうでない人も、甘いものを手にしたくなるような本を紹介します。

和菓子のアン/坂木司

お菓子の話をずっとしているわけではないのですが、タイトルのとおり和菓子屋で働くことになったアンちゃんの話です。ミステリーチックな内容ですが、和菓子屋の情景を思い浮かべると、自然とあんこが食べたくなってきます。私自身(広義の)和菓子屋で働いていたことがあり、なんとなく親近感がわきます。シリーズ化していますが、途中までしか読んだことがないことに、この記事を書いていて気が付きました。精進します…

バニラな毎日/賀十つばさ

本屋さんで平積みにされていて、興味を持って読んだ本です。こちらも続編があるようですが未読です。精進します…
独りで洋菓子屋を営んでいた主人公が店を閉めることになったところから物語が始まります。お菓子を作るシーンが多く、焼きあがったお菓子をみんなで食べるシーンももちろんあります。そんなにたくさん砂糖やバターを入れているのか…と悲しくなりつつ、完成したお菓子が美味しそうで、1章読み終わるごとに、ああケーキが食べたい…となります。お菓子作りに興味がある人は、自分でも作れそう!と自信がわくかもしれません。

あん/ドリアン助川

甘いものの本と聞いてこれが思いつくのは安易かもしれません。有名なので既読の方も多いことでしょう。私があんを読んだのも、非常に有名だと認識してから何年も経った後でしたので、遅い方だったかもしれません。
どら焼き屋の話なので、もちろんどら焼きを作り、売るシーンが出てきますが、物語の本質はそこではありません。私はこの本を読んで、人間ってなんて寛容さに欠ける生き物なのか、と思いました。読了後には、読んでよかったと思った記憶があります。
じっくりとあんこをかみしめたくなるような、そんな小説です。

番外編:レベッカ/ダフネ・デュ・モーリア

こちらは番外編です。ストーリーは甘いものに関係ない本です。イギリスの貴族の男性と旅先で恋に落ちそのまま結婚することになったものの、その貴族は妻に先立たれていて…という話です。
1900年代付近のイギリスの話なのですが、この時代のイギリス文学にありがちなのが、「お茶の時間が豪華すぎる」というものです。イギリス人はお茶の時間をとても大切にして、かなりたくさん食べるようです。その代わり夕食は少ないのだそう。
それが貴族が出てくる話になると、執事やメイドがお茶の時間にたくさんのお菓子とティーポットを運んできて…となるわけです。この本でも、毎日決まった時間にお茶をしていて、バタつきパンやケーキを食べるわけです。話の本筋関係なく、おいしそう!となってしまいます。個人的には不意のおやつシーンがある本が一番飯テロかもしれません。

終わりに

私はお菓子を食べるばかりで作る趣味はないのですが、本を読んでいると、手間暇かけて作ったものを大切に味わうのもいいなと思います。誰かが運んできてくれるお菓子を優雅に食べるのもいいなと思ってしまいます…(自分でお菓子を取りに行くくらいのカロリー消費はしなさい、という声が聞こえてきます)
皆さんも読書で甘いもの欲を高めてみてはいかがでしょうか。

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