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しろくま
2023年6月21日 20:58
母校である小学校の裏に流れる小川。いつもの散歩コースに含まれてるそこには、この時期になるとホタルが飛ぶ。気持ちが落ち着かないので、もうすぐご飯の時間だったけど、父とそこへ向かった。歩きながら父と話す。早く死にたい。いつになったらうつ病が治るの。診断されてから4年も経つのに、一向に良くならない。もう疲れた。終わりにしたい。死にたい。父は「うん、うん、そう思っちゃうよな。苦しいな。」と言っ
2023年7月13日 03:59
まず、私の自宅の玄関は、普通の鍵と、チェーンでドアと収納を繋いでいる鍵の2種類で塞がれていることを説明しておく。これは、私が勝手に外に出て死なないようにするためである。今回見つけたのは、そのチェーンで繋いである方の鍵だ。もちろん普通の鍵の方は、もともと玄関のドアに付いているものだ。チェーンで繋いである鍵を開けてしまえば、外に出るのは容易である。0時ごろ、寝室の布団に横になったら、放り出した
2023年8月18日 07:41
増える体重。崩れる体型。去年まで履けてたパンツが、ウエストがきつくて入らなくなっていた。それだけのことでって思われるかもしれないけど、考えるたびに死にたくなる。運動する気力なんてない。もともと運動は苦手なのに、生きるのに精一杯の今、やる気になんてなれない。言い訳かな。分からない。去年の春に薬を変えるまでは、食欲はむしろ無いほうで、体重も落ちていた。食べるとしても二、三口とか。昼ごはんを、
2023年9月10日 00:17
今日は、家族で久しぶりに外食をした。何かイベントがあったのか、とても駅前が混んでいた。それに連なる商店街も賑わっていて、流れる人が眩しかった。入ったのは、その駅前のラーメンチェーン店。店内は、イベント帰りの人や、ビールを飲みながら楽しく話す人でいっぱいだった。忙しなく店内を行き来する店員さんに、少しだけ申し訳なく思った。数分入り口付近で待って、席に案内される。父と母はカウンター席
2023年10月21日 02:40
国語の教師になりたかった。文章を読む楽しさを、古典から得る自分との繋がりの感動を、伝えたかった。悩める子供の相談相手になりたかった。かつて私がそうしてもらったように、誰かの心をそっと掬い上げたかった。大学にはいけない可能性を理解しながらも、夢見ていた、中学3年生の頃。卒業の折に書かされた、20歳の自分へ宛てたメッセージ。手元には無いけど、そこに何を書いたか、よく覚えている。「進学
2023年12月7日 00:02
死にたい。消えたい。いなくなりたい。逃げたい。「私」じゃない誰かになりたい。でもそれってきっと甘えだ。みんな自分の問題と向き合って生きてるんだから。逃げちゃいけない。乗り越えなきゃ。立ち向かわなきゃ。でも。そんなこと分かってるけど。毎日を生き延びるだけのことが、本当にすごくすごく難しいの。ふとした瞬間に死ぬことが頭をよぎる。お茶を飲みに布団から出たとき。お手洗いに行ったとき。ス
2023年12月11日 04:07
私は家族を愛している。家族もきっと、私を愛してくれている。この家に生まれたことが、最大の幸福であり、最大の不幸である。私と信仰私の家は、昨今話題にあがる新興宗教を信仰している。幼児期から、日曜日は教会へ通って礼拝を捧げ、教祖の出身国の言語を習った。週に一度、朝4時半に起こされて、安息日の儀式をした。教祖の自伝を音読し、「神様の愛を中心とした家庭」となるための長い宣誓を唱えた。食事の
2023年12月14日 23:51
ヒカリの自死について、教会の関係者に聞いてみることにした。彼女は生前、中高生部をまとめる立場の人とよく話し合っていたと、亡くなった後に聞いた。彼女がどんな考えを持って、なにに悩んで、どうしてあんな最期を迎えたのか、知りたい。彼女のいないところでそれらを暴いてしまうのは、冒涜的な行為かもしれない。私だって、知ったうえでどうしたいのかも分からない。でも、私はちゃんと、自分で彼女の葬式を上げた
2023年12月23日 07:12
私は薄い陶器の人形だ。中には何も入っていない。からっぽ。どこにも穴はあいてないから、中に物を入れることはできない。ただの冷たい洞窟が、陶器の皮膚によって私の形をとっているだけ。貯金箱のように、叩けばすぐに粉々になる。弱くて脆い。私は散らばった破片となって、そうしてようやく解放されるのだと思う。私は使い古された布の人形だ。中には、押し潰されて萎んだ綿が入っている。
2023年12月29日 22:36
24日、カウンセリングで、入院を勧められた。お風呂も入れない、歯も磨けない、ご飯もあまり食べられない。そして、深い気分の落ち込み。働いていないのに家事の手伝い一つできないことに、ひどく罪悪感を覚え、自己嫌悪を募らせる毎日。自己嫌悪は、自責へと変わり、希死念慮へと化けていく。死にたい。死にたい。死にたい。生まれてきたくなかった。自分にまったく期待ができない。将来に希望を持てない。うつ病
2024年1月20日 02:20
あなたが鉄の塊に轢き殺された日が、今年もやってきたよ。私はまだ、18歳のあなたの隣から、動けずにいます。あのね、ずっと考えてるの。あの年のあの日、あの時間に戻れたらって。もしそれができたら。私はシャワーを浴びていないことも構わずに家を飛び出して、駅に着くまでに、あなたが頼りにしていた教会の関係者の人に連絡するよ。あなたを助けてって。そして、あなたのいる駅に向かいながら、あなたとLIN
2024年2月3日 04:35
樹になりたい。太陽の光を浴びて、ゆっくりと枝を伸ばし、葉を茂らせ、大地に根を張る。樹になれれば、長い年月のなか、痛いとも苦しいとも感じず、自然に身を任せて、あるがままに生きていけただろう。死にたいなんて、生まれてきたくなかったなんて、思わずにいられただろう。疲れたよ。毎日希死念慮に襲われて苦しい。もうやめたい。人間でいるのをやめたい。最近は、NHKのネコ歩きを観るたびに、猫になりた
2024年2月21日 05:07
保育園に通ってたころ、楽しかった遊びはなんだっけ。遊具で怪我をしたことや、仲間はずれにされたこと、その怒りや鬱憤を自分の中に収めたこと、周りと違うことをする恐怖。そんなものは、この歳になっても忘れられないのに。数えきれないほど、嫌なことがあった。それと同じくらい嬉しいこともあったはずなのに、嫌な思い出ばかり思い返して、笑顔になれたことは、どんどん記憶から薄れていく。美しいことを覚えてい
2024年3月4日 13:40
久しぶりに散歩に出かけた。少しだけ歩くつもりが、時計を見ると2時間も経っていて驚いた。昨年の12月ごろからずっと、散歩に行きたいと思っていた。お風呂に入れなかったり、体調が悪かったり、昼夜逆転していたりして、なかなか実現できなかったことだ。玄関の扉を開けて、通院とは違う道を行く。太陽の光が暖かい。父と一緒に、ゆっくりゆっくり、周りを観察しながら歩いた。フキノトウがかなり伸びていた