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心うたれたnote

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言葉にできないほど好きな文だったり、ためになったり、助けられたり。そんなnoteを集めています。
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#コラム

あなたが書くべきは「テキスト」であって「日記」ではないという話。あるいは毎日書くという呪いについて。

あなたが書くべきは「テキスト」であって「日記」ではないという話。あるいは毎日書くという呪いについて。

私はライターのオンラインコミュニティー「sentence」に入会している。

といっても、なにか特別な資格があるわけでもなくて、月2000円払って気が向いたときに自分の書いたものを報告したり、適当にどうでもいいことを書き飛ばしたり、柄にもなく上から目線で批評をしていたりする。ポジションとしてはどの飲み屋にいるうぜぇ常連のおっさんみたいなもんだ。

sentenceのコミュニティー活動は主にSlac

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死ぬのが死ぬほどこわいんだ

死ぬのが死ぬほどこわいんだ

先日「noteを始めて3年が経過しました」と通知が届いた。おめでとうございます!みたいなテンションのその通知と対称的に、私は「3年も経っちゃったか…」と落胆した。

その胸の内を夫に吐露したところ、見事に詰められましたのでここにしたためます。

今の私は一般企業に籍をおいて安定した収入を得て、結婚して子どもも生まれて幸せな日々を送っている。こんなに満たされているのだから、noteやらで書いた文章な

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忘れる読書

忘れる読書

昔から自分はあまり記憶力が良くないのではないか、と思っていた。例えば小学生の頃は漢字の書き取りの練習とかをしたのだけれど、なかなか漢字を効率よく覚えられない。

授業も割と真剣に聞いているのだが、内容の多くを忘れてしまったりする。だから、忘れないようにあらゆることを記録しておくという意味で、書く、ということに昔から関心が深かったのかもしれない。
 
自分が忘れっぽいというのも多分あるのだと思うのだ

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これで、いいのだ

これで、いいのだ

日々の暮らしの中で、今日は頑張れそうだと思える日と、今日は無理だと思ってしまう日がある。後者が頭に浮かんでしまったときは、もう何をやっても意味がない。頑張れそうなときは頑張るし、無理なときは「今日は無理だから明日の自分に託す」と明日の自分に期待してもいいんだと思う。

「ずっと頑張らなくちゃ」って思っている人も多いけれど、人生はマラソンみたいなものだから、無理なときは思い切って休むことも立派な務め

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ひとりじゃない

ひとりじゃない

色紙をもらった。それも絵と写真とメッセージでいっぱいのどデカい色紙。
どう見ても人に恵まれている状況である。

先日、僕は1年ほど続けたアルバイトを辞めた。
バイトの詳細について書くことは控えるが、企業のオフィスでの勤務だった。
辞める僕に職場の人たちから寄せ書きのプレゼントがあったのである。

あ、ひとりじゃない。

世の中がどれだけ絶望的だったとしても、僕の周りにはいつも素敵な人がいたし、僕は

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誰かに優しい人が、得をする。そんな人生でもいいんじゃない?

最近の僕の仕事における判断基準が、結構良いんじゃないかと思うので、共有したいと思います。

と、その前に

この前の、僕が夜勤に持っていく夜食を買いに、近所のスーパーに行ったときのお話。

僕は、夜食にお菓子をよく買うんだけど、その日もお菓子を買おうと陳列棚に行くと、たぶん40歳代くらいの店員さんが商品の補充をしていたんだ。

その人は次々にお菓子をキレイに陳列していて、あるお菓子の補充をし始めた

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“人生舐めててごめんなさい“

“人生舐めててごめんなさい“

「人生舐めすぎてるよね」

昔からそうだった。
友達や家族からそう言われた。

別に人生をなめているわけなんてどこもなくて、ただただ楽しく生きたいって
それだけだった。

ほんとにそれだけ。

それが結果的に「人生舐めてる」って言われると、とても悲しい。

顔には出さない。

「えへへ、そうかな〜」なんて適当に流して今まで生きてきたけど、
歳と重ねるにつれて、その言葉の意味が重くなってきているよう

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おひとりさまごはんの真髄

おひとりさまごはんの真髄

さく、じゅわ……と華やかに音が鳴る。
これは、渋谷のとある食堂で、私と一対一で対峙したアジフライを箸でつついたときに聞こえた音なのです。
耳からというより、箸を持つ指先から伝わってくるようなささやかな音。友達と一緒にいるときはついおしゃべりに夢中になって、聞き逃してしまう音。

五感をフルに活用しながら、ぱくりとアジフライにかじりつく。その瞬間、衣のサクサクとした食感と、ふっくらとした身から立ち昇

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