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旅行記

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韓国・江原道(カンウォンド)の文学旅

韓国・江原道(カンウォンド)の文学旅

何年か前から、韓国文学を読むのが好きだ。K-POPやK-DRAMAという言葉があるように「K-BOOK」という言葉もある。今回、K-BOOK振興会が主催のK-BOOKアートツアーというものに参加した。ソウルからバスで3時間以上かかる「江原道(カンウォンド)」というエリアの書店や出版社を巡る旅。久しぶりの海外旅行ということもあって、さまざまな感性のスイッチが押されるような刺激の連続だった。

久しぶ

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長野・飯山で過ごした田舎の夏休み

長野・飯山で過ごした田舎の夏休み

鷹取愛さんのプロジェクト「一日遅れの日記」に声をかけていただきました。毎日違う人の日記を一日ずつ読めるというもの。私は8月19日に参加しました。

久々にオフの遠出の初日だったこともあり、書いてたら楽しくなっちゃった。せっかく濃厚な2日間だったので、続きをこっちに書いちゃおうかなと思います。

最高の朝ごはん朝、宿というかお借りしているおうちで目が覚めて、着替えたり化粧したり出かける準備。そういえ

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初めての奄美大島、通りすがりに入ったライブハウスで。

初めての奄美大島、通りすがりに入ったライブハウスで。

奄美大島に行くのは初めてだった。スケジュールの中に無理矢理組み込んで、飛行機とホテルとレンタカーだけを予約して、他は何も決めていなかった。

せめて奄美空港行きの飛行機に乗る前くらいは余裕があるかと思っていたが、鹿児島空港に着くや否やオンライン会議や電話のラッシュで全く時間のないまま離陸。あぁ、結局どこに行きたいかも絞り込めぬまま到着してしまった。時間は18時。曇ってはいるけれどまだまだ明るい。

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一人旅って賑やかだ

一人旅って賑やかだ

深夜に東京を出発し、長野へ向かうことに。夜中のドライブは好きです。運転席でも助手席でも。交通量が少なく、横目に見えるのはトラックばかり。非日常への入り口という感じがして、旅の始まりとしては本当に好き。

今回、恋人が長野市で仕事があるというので、私も便乗して長野まで行き、再び合流するまでの一泊を一人で旅することにしたのです。まずは早朝に長野市で彼を下ろし、運転を代わって私は一人で諏訪へ。夜は松本に

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街全体にもてなされている気持ちになった長野・松本での一人旅

街全体にもてなされている気持ちになった長野・松本での一人旅

諏訪を堪能した後、高速道路で松本へ。あまりの土砂降りに周りの景色を楽しむ余裕はありませんでしたが、目当てのお店の閉店ギリギリに間に合うかどうか......。市内に入って、小道を入っていき、どうにか間に合った目的地はkinuri という着物屋さん。最近、着物にハマって色々と古着を買って回っているのですが、着物生活を始めてから実は初めての遠征。もともと出張の多い仕事だったこともあり、せっかくなら各地の

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那覇→南城→恩納の無計画ドライブ

那覇→南城→恩納の無計画ドライブ

そろそろ沖縄に来るのが何回目なのか数えられなくなってきた。20回近く来ているけど、そうなるともう数える必要もない。

那覇で目が覚めて、恩納村に向かうまで何をして過ごそうか考える。今回の沖縄滞在はかなり長いから、焦る必要はないんだけど、どうしても来たばかりとなるとはしゃいで欲張りたくなってしまう。

二日酔いを覚ましたくてホテルから近いたそかれ珈琲でカフェラテでも飲みながら考えようと思う。昨日の夕

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ひとりで泳いで何が悪い

ひとりで泳いで何が悪い

コロナ自粛でかれこれ3週間電車にもバスにも乗っていない。ましてや飛行機や船になんか5ヶ月乗ってない。東京に戻る機会を逃して、自然に囲まれてリモートワークできており、まだ散歩が楽しいと思えているけど、いつまで飽きずに過ごせるか自信がない。

最近は、コロナ収束後にどんな楽しいことをしようかと妄想すること、過去の旅行の記憶に耽ることがかろうじての楽しみだ。温泉もサウナも行きたいし、晴れた夏の海でぼんや

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「ス゜」ってなんて読む? 好奇心が止まらない宮古島

「ス゜」ってなんて読む? 好奇心が止まらない宮古島

宮古島に行ったのはもう1年半ほど前のこと。那覇での出張の少し前に休みが取れたので、足を伸ばして宮古島まで飛んでみた。このとき既に沖縄に行った回数は10回を超えていた。正直、沖縄のきれいな海なんてとっくに見慣れていると思っていたけど、飛行機から見下ろした青さには思わずはしゃいだ。

1日目

なんだかんだ、離陸直前も着陸直後も仕事でバタついてしまい、レンタカーに乗る頃にはまだ宮古島のことを何も知らな

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早起きして楽しむ小豆島

早起きして楽しむ小豆島

仕事で小豆島に行くことになった。行くのは初めて。2泊3日の滞在だけど、ほとんどずっと仕事で自由時間は4時間だけ。あとは朝早起きをすれば時間は捻出できる。

泊まったホテルはレトロなリゾートホテル。あいにくのお天気でも、ラウンジからは海が一望できる。ステンドグラス風のライトも可愛い。

自由時間を満喫する前に、朝は早起きして散歩することにした。波のおとなしい瀬戸内海は見ているだけで平穏な気持ちになれ

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毎朝どの山を眺めてコーヒーを飲みたいか・南魚沼

毎朝どの山を眺めてコーヒーを飲みたいか・南魚沼

南魚沼に行ったのは2年前の今頃。私の地元は関東だけど、東京で積雪があるときでさえほとんど雪が降らない街だった。ウィンタースポーツも、小学1年生のときにスキーへ行ったきり、一度も縁がないまま大人になってしまった。出張先は比較的南の方が多い。だから冬の雪国へ行けた記憶は私にとってどこか特別で、今も全く色あせていない。

その日、前日夜から熱が下がらないまま、朝7時台に東京駅発の新幹線に乗った。前日は薬

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行き当たりばったり日帰り尾道旅

行き当たりばったり日帰り尾道旅

旅をするときはたいていノープラン。大雑把に行きたい方面だけ決めて、あとは気の向くままにその場その場で行きたいところを決める。

いつからかわからないけれど「せっかく旅行だから」と、これでもかというほど予定を詰め込むことがなくなった。

去年の夏と秋の間に広島出張が入り、翌日1日だけ現地で休みが取れた。レンタカーを借りて、ずっと行ってみたかった尾道という街へ行ってみようと思っていた。それ以外は決めて

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大分・国東半島の史跡は、説明不足な余白こそが楽しい

大分・国東半島の史跡は、説明不足な余白こそが楽しい

「国東半島」という地名は見たことがあった。「こくとう」ではなく、なんか読みづらかったんだよな…という印象だけ残っていて、調べてやっと「くにさき」だと思い出す。それくらい馴染みのない場所だった。

ここにとんでもない仏像がある、と何人かの知人からすすめられたことがあった。何を隠そう、私は小学6年生のときから仏像が大好きなのだ。大学の卒論のテーマも「仏像美術」だった。「とにかくやばい」らしいその仏像に

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土砂降りの沖縄で感じた異国情緒

土砂降りの沖縄で感じた異国情緒

仕事で沖縄に行く機会が増えて、ここ3年で十数回は訪れた。出張ついでに休みを取ってビーチに行ったり、日帰りで行ける離島まで橋を渡ったりフェリーで行ったり、いわゆる「沖縄」らしい旅は何度も満喫している。

しかし、中でも印象に強く残っているのは、沖縄にいながら古き良きアメリカを感じた2回かもしれない。

年に5回くらい沖縄へ行くので、那覇には行きつけのバーもできた。現役のジュークボックスが3台あって、

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引っ越し先みたいな気分の京都旅行

引っ越し先みたいな気分の京都旅行

12月、長めの休みを持て余していたら、友人がちょうどその時期、京都にいることを思い出した。

京都はもともとすごく好きで、たぶん大学時代から毎年一度は訪れていた。でもここ数年は、出張でしか行っていない。仕事じゃなくて純粋な旅行がしたい。でも観光っぽいのはそんなに求めていない。

とりあえず宿だけ押さえて、友人には京都に行く旨を連絡だけして、翌朝起きてから気まぐれに新幹線に乗った。

あまりに何も決

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